騒動の渦中の新球団ウリ、苦手トゥサンに完封勝ち リュ・ヒョンジン(ハンファ)、首位SK相手に2試合連続の好投
SK 1−3 ハンファ (大田)
(勝)リュ・ヒョンジン 8勝5敗 (セーブ)トーマス 3勝4敗17S (敗)レイ 1勝1敗
(本塁打) ハンファ : シン・ギョンヒョン 3号、キム・テワン 15号
SKは2回表ハンファの先発リュ・ヒョンジンから1番イ・ジニョンのタイムリーで1点を先制した。ハンファは4回裏SKの先発の新外国人レイから8番シン・ギョンヒョンの2ランで逆転し、リュ・ヒョンジンも3回以降はSKに反撃を許さない。追加点のほしいハンファは8回裏、SKの3番手チョ・ウンチョンから6番キム・テワンの2試合連続本塁打でようやっと1点を奪った。リュ・ヒョンジンは8回表2死満塁のピンチでマウンドを2番手ユン・ギュジンに譲り、ユン・ギュジンは期待にこたえ5番パク・キョンワンを外野フライに打ち取った。
最後は守護神トーマス(元北海道日本ハム)が抑え、4位ハンファがSKとの接戦を制し、LGに勝った3位ロッテとゲーム差なしで並び、ウリに敗れた2位トゥサンとのゲーム差を1.5に縮めた。リュ・ヒョンジンは今季最多の1試合12奪三振と好投し、6月28日の試合に続いてSK戦で連勝し、「怪物」の名に恥じない活躍を見せた。打線では逆転決勝2ランを打ち、リュ・ヒョンジンをリードした捕手シン・ギョンヒョンが3安打と活躍。一方首位SKは7月になって3連敗と、8割以上の勝率だった6月とは少し雲行きが変わってきたかのようである。
(今季最多の12奪三振と好投したリュ・ヒョンジン。)
ウリ 8−0 トゥサン (ソウル・蚕室)
(勝)マ・イリョン 8勝4敗 (敗)イ・ウォンジェ 3敗
(本塁打) ウリ : カン・ジョンホ 3号
ウリは現在経営元のセンテニアルインベストメント社が6月末までに支払う予定だったプロ野球への加入金の一部24億ウォンを支払わず、KBO(韓国プロ野球委員会)がウリの強制脱退も辞さない強硬的姿勢をとっただけでなく、メインスポンサーのウリタバコ社がスポンサーの権利放棄を宣言するなど、さまざまな騒動の渦中にあったが、現代(2007年限りで消滅)の球団売却交渉の3度にわたる失敗など、相次ぐ騒動に慣れてきていたウリの選手たちは、目の前の試合に集中していた。ウリは1回表トゥサンの先発イ・ウォンジェから4番ブランボー(元オリックス)、6番イ・スンヨンのタイムリーで2点を先制し、2回表2番チョン・ソンフンのタイムリー、3番イ・テックンの犠牲フライで2点を追加した。
ウリは4回表7番カン・ジョンホの本塁打で1点を追加すると、先発マ・イリョンも相手に得点を許さない。ウリは7回表イ・テックン、5番ソン・ジマン、イ・スンヨンのタイムリーで3点を追加しダメを押した。8回以降は2番手チョ・ヨンフンが抑え、ウリは今季ここまで1勝7敗と苦手にしていた2位トゥサンに完封勝ちした。7回を無失点に抑えたマ・イリョンは最近4連勝で、チーム最多の8勝目。打線ではチョン・ソンフンが3安打2打点と活躍。
怪我で主砲キム・ドンジュが欠場したトゥサンはわずか4安打に抑えられ、3位ロッテ、4位ハンファに1.5ゲーム差に迫られた。プロ2年目の若手イ・ウォンジェは経験を積ませるためか8回まで投げさせられ、8失点12被安打とと未熟な面をさらけ出し、次回の登板こそプロ初勝利が期待される。
LG 0−7 ロッテ (釜山・社稷)
(勝)チャン・ウォンジュン 6勝6敗 (敗)チョン・チャンホン 3勝10敗
(本塁打) ロッテ : ガルシア 19、20号
ロッテは2回裏LGの先発の高卒新人チョン・チャンホンから6番ガルシア(元オリックス)の2試合連続本塁打で1点を先制すると、4回裏ガルシアの2打席連続本塁打となる2ラン、8番ソン・グァンミンのタイムリーで3点、5回裏4番イ・デホの内野ゴロの間に1点を追加した。先発チャン・ウォンジュンも好投を続け、LG打線を完全に封じ込めていく。ロッテは7回裏LGの3番手キム・グァンスから3番チョ・ソンファンのタイムリーで2点を追加した。
チャン・ウォンジュンは8回を無失点に抑えると、最後は今季先発のみで起用されてきた外国人投手マクレリーが登板間隔があいたため2番手として登場し、ピンチを招いたが何とか完封リレーを完成させた。左腕チャン・ウォンジュンは5月17日のウリ戦以来48日ぶりの勝利となる6勝目で、自身は3連敗から脱出した。また打線では3日のサムソン戦の最終打席以来3打席連続本塁打となったガルシアが3打点と活躍し、本塁打王争いトップのキム・テギュン(ハンファ)に1本差と迫った。LGはわずか6安打に抑えられ、チョン・チャンホンは最多敗戦の10敗目と、チーム事情もあるが苦しいプロ1年目を送り続けている。
キア 11−0 サムソン (大邱)
(勝)イ・ボムソク 5勝5敗 (敗)ペ・ヨンス 4勝5敗
(本塁打) キア : キム・ジュヒョン 2号
キアは2回表サムソンの先発ペ・ヨンスから7番の高卒新人キム・ソンビンの併殺打の間に1点を先制し、3回表2番キム・ウォンソプ、4番チャン・ソンホのタイムリーで2点、4回表9番キム・ジョングクのタイムリーで1点を追加した。キアはその後も打線が爆発し、5回表サムソンの2番手クォン・オウォンからキム・ソンビン、キム・ジョングクのタイムリーなどで4点、7回表サムソンの4番手の高卒新人チェ・ウォンジェから代打キム・ジュヒョンの本塁打で3点を追加した。
キアの先発イ・ボムソクは1回裏四球と暴投で招いたピンチをしのぐと、9回裏2死まで無安打に抑え、2000年のソン・ジヌ(ハンファ)以来8年ぶりのノーヒットノーランの偉業達成が期待された。だがサムソンの4番パク・ソンミンが間一髪でセーフとなる内野安打を打ち、惜しくも偉業とはならなかった。結局イ・ボムソクは1安打のみで完封し、キアが18安打と打線の爆発もあって大勝した。
今季プロ4年目で初勝利をあげたイ・ボムソクは、最近先発に定着しすでに5勝とチームに欠かせない戦力となった。打線ではキム・ジョングクが5安打3打点と活躍。サムソンは先発ペ・ヨンスが不安定な内容で、4回4失点と期待を裏切り、打線も9三振とイ・ボムソクの前になすすべがなかった。
(惜しくもノーヒットノーランを逃したイ・ボムソク。)