35歳独身限界説は正しい

 結婚のメリットは、かなり多いと私は考えています。一方、結婚しないことのデメリットは、35歳までは顕在化しません。結婚は楽しいことばかりではありませんが、独身でいるよりも、様々な経験をする機会があります。その経験の積み重ねの有無で、思考の幅に差が出てきてしまうのが、だいたい35歳ぐらいです。私はこれを勝手に「35歳独身限界説」と名づけています。

 この35歳という年齢は、私の感覚的なもので、特別な根拠はないのですが、複数の企業経営者もこの説に賛同しています。自社の社員の中でも未婚者が増えていて、35歳を超えた未婚の社員には、仕事熱心というよりも「仕事へのしがみつき」が生じてきていて、以前は職場のエースだった社員も職場の化石になる、と嘆いている経営者が多くいます。もちろん35歳を超えた未婚者全員がそうなってしまうわけではありません。しかし、35歳を分岐点に、結婚という経験の有無が、人格形成に大きな影響を与えているということは、多くの人の実感にも合っているかと思います。

勝間和代の『誰でも出来る』日本支配計画

 僕も、実感として、そう思う。

 あくまで、僕の経験に照らしてだけど。


 勝間女史は、以下のように書いている。

具体的には、結婚生活を継続する中での以下の3つが大きな成長につながるメリットとなります。
1.ワークライフバランスを考えざるを得ないことから、生産性が向上する
2.パートナーとともに暮らすことにより、他人との学び合いの機会を得る
3.社会の多様性(ダイバーシティ)に対する理解が深まる

 これは、事実だ。

 それが最終的にその人にどう影響するかは別にして、まぎれもない事実だ。

 結婚しなければ絶対に上記のメリットを享受できない、とは言わない。

 でも、意識しなくても与えられてしまうことは確かだ。


 一般的に、結婚するとアカの他人が一緒に住むことになる。

 同棲と違って、解消するには多大なエネルギーが要る。

 自分の人生は自分のものであるなら、パートナーの人生はパートナーのもの。

 自分がこうしたいと思っても、相手がそう思うかどうかはわからない。

 お互いを尊重して歩み寄っていくことが、どうしても必要になる。

 これを毎日繰り返せば、嫌でもスキルは上がっていく。



 この説を35歳を過ぎた独身の方々が顔を真っ赤にして否定してるけど、

 たぶん勝間女史はあなたたちを低く見ているわけじゃない。

 ただ、事実を述べただけだ。

 もちろん、結婚なんて勢いでするもので、打算だけじゃどうにもならないけど、

 「デメリットばかり見て、結婚を先送りする」人に対するアドバイスとしては良いんじゃないか。


 大事なことなので最後にもう一度書く。

 これは、事実だ。