(旧姓)タケルンバ卿日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2008-06-03

お客様を怒らせないシステム障害考

Twitterも調子悪けりゃ、はてなも調子悪そうですねえ。Twitterはやっと過去ログ見れるようになったと思いきや、突然気絶するし、はてなもスターとブックマークハイクが日替わりランチ状態で不調。ま、なんとか正常に戻ったようですけどねえ。関係者の皆様、お疲れ様です。

ただ、このあたりのトラブル対応を見るに、正直言ってもったいないなあと思うところがあります。ワタクシは外食や宿泊などのサービス・接客業勤めが長く、「申し訳ございません」(@高嶋政伸奉行だったせいもあって、このあたりのトラブル対応にもったいなさを感じるのですよ。クレーム対応のイロハみたいな大げさな話じゃなくて、その手前の「お客様を怒らせないコツ」というのかな。

そこで今回は「ユーザーを怒らせない障害解決方法」について書いてみたいと思います。僭越ながら、特にはてなさん向けに。いつも利用してるわけなんで、是非お役立ていただけたら幸いかなあと。

ココロ社さんみたいな展開になったら面白そうだし。

そんなわけで愛をこめて書いてみるね!

基礎編

まずは基礎的な話から。まずはこういうところを抑えてないと、どうしようもないよ!

サービス業としての自覚を持ちましょう

まず根本的なところから入ります。まずこれです。ここなのです。自らをサービス業だと思えているか。実はここが重要なのです。重要なのだけど、見落としがちなのです。

サービスを提供して対価を得る。これはすべてサービス業です。ところが何かに特化していくことで、その仕事の独自性とか特異性とかとやらで、それを見落としがちになります。忘れがちになります。「ITだから」「Web2.0だから」「技術屋だから」「エンジニアだから」「理系だから」なんて言い訳をはじめると黄信号サービス業の自覚を忘れている証拠です。道を踏み外しています。

なにで対価を得ているのか。生業はなんなのか。忘れやすいからこそ、厳しく自分に言い続けるといいでしょう。

お客様は短気である

日本人は気の長いイメージがありますが、実は短気です。ダメならぷいっと横向いてしまいます。お店ならさっさと店を出て行くし、Webサービスであれば他社に乗り換えてしまうことでしょう。

特に関東の方が短気です。関西の方は不満があると直接クレームを言ってくれますが、関東の方はクレームを言わず、無言で立ち去ります。そして関西の方はクレームを言っても、続けて利用してくれますが、関東の方は無言で立ち去ったら最後、もう来てくれません。

日本人は短気である。特に関東は短気であると知っておくといいでしょう。イメージとは逆なんです、はい。

応用編

これを踏まえて応用を。少しずつ具体的な話をしていくよ!

内部の論理を持ち込まない

トラブルが起きるとついつい内部の論理を持ち出してしまいます。「人手が足りなくて」「プログラムを直しているとこでして」「このシステムにはつきものでして」。しかしそんなことはお客様にとってはどうでもいいことです。知ったこっちゃありません。

それを直すのがオマエの仕事だろ。

この一言で終了です。お客様トラブルが起きて困っていることについて不満があるわけで、人手やメンテナンス状態やシステムの問題なんてどうでもいいのです。どれだけデタラメな体制でも、トラブルが起きてなければいいのです。平常作動していればいいのです。お客様にとっては「あなたの都合より、わたしの都合」なのです。当たり前ですよね。

言い訳しない

なので言い訳しないのがいいです。言い訳するとドツボにはまります。言い訳ではお客様は納得しません。反発を生みます。デメリットにしかなりません。言い訳するくらいなら無言の方がマシ。素直に謝りましょう。

現状説明を正直に

最新情報は素早くアップするといいです。お客様にとっては、今、どういう状態なのかわからないというのがムカつきます。回復する見込みはあるのか。それはいつなのか。これがわかるだけで不満はかなり減少します。情報があればお客様情報に応じた行動ができるからです。

基本的にお客様放置を嫌います。放置されていないという印象を与えるためにも有効です。

放置は10分まで

意外とお客様というのは短気です。外食では10分という目安があります。10分放置されると、お客様は怒ります。外食に限らず、この10分というのは目安になります。

もちろんWebサービスでも同様です。10分以上ダメな状態が続くとイライラします。Webサービスだから仕方ないと諦めて、渋々我慢してますが、実際はかなり怒ってます。ムカついてます。

不満のはけ口をつくっておこう

但し、その不満のはけ口があるとまだいいのです。レストランであれば「頼んだハンバーグがまだ来ないんだけど!」、ホテルとかだと「ルームサービスはどうなってんのよ!」。こう言えると気分的には落ち着きます。また、それに対する謝罪などの具体的反応があるといいのです。

お客様が一番怒っているのは放置なのです。反応することで「お客様のことはわかってますよ」というサインを送ることができます。レストランホテルだと現場のウエイターやホテルマンがその対象になり、故に「申し訳ございません」という高嶋政伸になるわけです。

具体例編

さて、どんなことがまずいかわかってきたかな? 最後にはてなさんができそうな具体的対策を説明していくよ!

障害が起きたら即座に障害用ページに飛ばす

障害が起きてるかどうかいまいちよくわからない。つながるときとつながらないときがある。いきなり障害ページに行く。リロードすると普通に表示される。こういう非デジタルな状態はムカつきます。イラっとします。

であるならば、まずはこの反応を素早く。トラブルが起きたのは仕方ない。問題はそこからのスピードトラブルシューティングも大事ですが、まずははてなトラブルが起きていることを認知してることを周知するためにも、まずはこのあたりの対応を素早くしましょう。夜間なんかはこのための専門要員を置いてもいいくらい。「はてな警備員」を置いてもよろしいかと。

障害発生メール送信も素早く

障害が発生したというメールを発生後に見ても仕方ありません。今、まさに起きているという瞬間に送ってこそ意味があります。……当たり前ですよね?

なので、ここも素早く。障害発生認知メール送信のタイムラグが少なければ少ないほど、危機管理としては優秀。24時間これ担当アルバイトを置いてもいいくらい。費用対効果としては安いと思うよ。

障害発生を通知してくれたらポイント贈呈

そのための体制として、まずは障害発生を認知するシステムが必要なわけだけど、そういうのはお客様に頼ってもいいんじゃないかと。「最初に教えてくれた人に50ポイント」みたいなことにしてもいい。障害発生を早く知ることが、早期対応、早期解決のカギになるので、ポイントくらいなら安いもんでしょ。

社長をボコれるフラッシュでもつくったら?

せっかく変な会社を目指すなら、こういう高嶋政伸的な部分でふざけてみるのもアリだ。たとえば障害発生用のページをつくる。真ん中に社長の顔。マウスポインタグローブ。顔の上でクリックするとパンチを打ち込んだように顔面が膨れてくみたいなフラッシュを置く。

お客様ストレス解消。殴る対象社長というのがポイント。遊んでくれてるうちに復旧というシナリオベスト

とまあ、こんな対策とか考えられますよ。基本的にはサービス業として体制を整え、対策を打つことが重要

どうしてもサービス業では弱いところが目立ちます。弱いところがお客様に嫌われます。もちろん、現状の問題がシステムトラブルで、それが解消されたとしても、お客様の不満はその次に弱いところに向かいます。常にその時々の一番弱い点に不満が集中します。

ただ、システムトラブルというのは「トラブルがなくて当たり前」という側面があるので、建設的な話になりませんが、サービスのあれが悪い、これが悪いなどの具体的な話の場合、その後のサービス向上の話につながっていくので、不満でさえも建設的な話になりえます。

というわけで、まずは不毛な話になりがちな、こうしたシステムトラブル的な体制、対応策を整えるのが肝要かと存じます。ま、開発する側もいろいろ大変でしょうが、なにとぞよろしく。あらゆるシステムプログラムは動いてなんぼ。そしてトラブルが起きたときこそ、サービス提供側の本質が出るものなのでね。サービス業という意識を持ってやってちょうだいな。