(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

3泊4日ソウル突撃ツアーズ - その3

6月25日。8:00起床。昨日のダメージのせいか、体が重い。本当は朝粥をしばく予定もキャンセル。体調に合わせてフレキシブルに動くことが旅先では重要だ。ムリは禁物。だってオッサンだもの(みつを調)。

青瓦台

さて、本日真っ先に突入したのは青瓦台。韓国の大統領官邸。

これも予約必要。10日前までに青瓦台にメールを出さねばならん。詳しくはこちらで。

出すメールは日本語でおk。問題ない。但し返信は英語。こんなメールが来る。

大事なのは上の部分。「Your Confirmation Number(予約番号)」とその後ろの日時。この指定された時間の20分前に、景福宮東側の駐車場に行くと受付がある。メールをあらかじめプリントアウトし、見せると手続き完了。パスポートも身分証明として必要。
現地に行くとこんな案内がある。

よく見ると隙がある。

ホームペーヅからアクススすて、メール送るべさ。
尚、この青瓦台ツアーは非常にローカル色高し。我々が参加した会だと、日本人は我々のみ。ほとんどがオバちゃん・オジちゃん。国会見学で田舎の農協主催の老人会御一行に巻き込まれたと思ってもらえればよし。昨日の板門店と違って、これは韓国国内向け。あまり日本人が来ることを想定してない。日本語が通じるスタッフもそんないない。
ま、その分レアで参加する価値はあると思うけどね。そもそも公開されるようになったのは最近の話(金大中政権以降だって言ってたような)。国防上の理由で、つい最近まで地図にものってなかった施設だし、街中からの撮影すら禁止だったときもある。貴重な経験。行ってみる価値はあると思うぞ。
で、ツアーが始まるとまずは持ち物検査。そしてちょっとした映像を見せられ、いよいよあちこち見てまわることになる。ところが、いざ写真を撮るとなると、これがまたうるさい。写真NGなところが多いし、写真を撮っていい方向も決められている。「そっちは撮るな」みたいなのが意外とある。で、我々は唯一の日本人組だったこともあり、やたらとマークされてた。森の茂みから林与一似のヤツが我々の動向をチェックしとった。……そんなに不審人物ですか?
とりあえず撮れた写真をどうぞ。

庭の松。スゲエでかい。また芝生もいい感じ。ゴルフのグリーンみたい。

庭脇の建物。撮ってたら「そっち側は撮るな」みたいな感じで怒られた。でもアップしちゃうんだけどな。

青瓦台外観。青い瓦だから青瓦台。英語だと「Blue House」。

ここは絶好の写真撮影ポイント。農協御一行も、幼稚園の社会科見学御一行も、みんな集合写真を撮る。

迎賓館。異様にでかい。でかけりゃいいってもんじゃねえぞ。




七宮。文字通り7つの宮。雰囲気があっていい感じ。



青瓦台は山を背負ってるから、景色がいい。癒されますなあ。
そしてお土産ももらえる。

青瓦台マグカップ。無料で見学できてお土産もある。なかなかナイスだ。

景福宮

青瓦台を歩きまわって、ちょっとしたヘトヘト部になったので甘いものを飲んで休憩。景福宮へ。

興礼門。

当時の服装で景福宮を警備する守門将たち。丁度その守門将交代式が見れた。

まずは守っていた守門将たちが横に整列。

奥から交代する組が登場。


カッチョイイ。

向かい合って並ぶ。

先に守ってた組が退場お疲れ様。
こんなのを1日に何回かやるみたい。

守門将交代式を見終わり、中へ。

中にも門が。勤政門。

その奥には勤政殿


玉座青瓦台の撮影はダメなところが多いのに、こういうのはブリバリ撮ってもいいらしい。フラッシュもOK。

勤政殿から南に向けて撮影。実はソウル中心地はすぐのところ。

なのにこういう風光明媚な感じ。風水思想からか、山を背負った宮殿つくり。ある意味で京都と一緒のコンセプトだし、もっと言えば中国からの伝統的な流れですわねえ。日本・韓国・中国というアジアのつながりをこういうところで感じる。
いやはや、なかなかのお手前でした。観覧料3,000ウォン(300円)。

龍水山本店

青瓦台も見たし、景福宮も見たしというわけで、宮廷料理を食べることにする。韓定食の名店、龍水山の本店へ。

奮発して金山定食を食べることにする。63,000ウォン。6,300円。日本でもこんな高いの食わねえよ。しかもお高い店なので、別途10%のサービス料もとられる。うう。
でもその価値はある。見合う。店の雰囲気もさることながら、味付けの上品なこと、洗練されてること。懐石料理のように少しずつ出てくる。

青豆のゼリーとモヤシのキムチ。風味付けに入れてある韓国海苔がまたなんとも。

水キムチ。口元がスッキリ、サッパリ。次のものを食べようという気になる。

お粥。ほのかな甘み。体が火照り、食欲が増す感じ。

マグロのタタキ野菜添え。ひとくちでいくと、マグロの下にあるタマネギの甘さが良いアクセント。

サラダ。ドレッシングがまた上品。下にしいてあるのはライスペーパーを揚げたものなので食べられる。パリッとした食感のライスペーパーと野菜という組み合わせもいい。

豚肉のポッサム。白菜で包んで食べる。

脂身がうまい。焼酎で煮たのか、いい香り。沖縄のラフテーと同じ作り方なのかも。

ジョン。卵のつけ焼き。具はシシトウの肉詰めと白身魚。ほっこりと優しい味。

九節板。細切りにしたナムルをクレープみたいな皮で包んで食べる。

皮の甘さに8種類の具の風味が混ざり合う。巻いてくれたお姉さん、ありがとう。

焼きカルビ。上の芽ネギを巻いて食べる。巻いて食べることで複数の味のハーモニーを楽しむ料理が多いね。

宮中焼肉。ハンバーグのようなもの。細かく叩いてあるが、歯ごたえは少しだけ残っている。お上品な食べものですな。

海鮮サラダ。ドレッシングにカラシが入っているため、タケルンバはNG。むむう。

神仙炉。美しく盛り付けられた鍋。ナツメ・椎茸・栗・ギンナンなど、山の幸がドッサリ。

上品なダシにうっとり。魂が抜かれる。塩味控えめ。あくまでダシを楽しむ味付け。

ポッサムキムチ。白菜にいろんな具が包み込んである。普通のキムチより旨みが強く、ほどよく漬かっているので酸味も丁度いい。ブルジョワのキムチよね。99SHOPのキムチを愛食している人間にはもったいないくらいのキムチ。うめえ。

銀ダラかな? 白身魚を焼いたの。脂多目。コッテリ。レモンがあって丁度良し。

エビとナツメの天ぷら。天ぷらだけどフリッターに近い。衣はガジバリ。これも沖縄の天ぷらに近い感じ。

冷麺。スープうまー。

デザート。

ブルーベリー茶。これにて終了。全部で19品。高いが、こりゃいいわい。韓国の料理を一通り楽しむにはもってこい。こりゃなかなかのものでした。ご馳走様です。

東大門

食後に東大門をぶらつく。

これがまさに東大門。南大門が焼けちゃっただけに貴重だわな。
そして周辺の市場をぶらぶら。広蔵市場へ。

異様な活気。道の真ん中には屋台。どの屋台にもおかずの山。トッポギやらチョッパルやらナムルやらスンデ(韓国のソーセージ)やら。それを肴にソジュ(焼酎)で一杯やってるオッサン多し。ええなあ、韓国。
とはいえ、日本のオッサンは歩き回ってもはや限界。一度ホテルに戻る。

南大門

一休みし再始動。東大門に行ったということで、次は南大門へ行くことにする。

修復作業中。すっかり周囲は覆われております。


とはいえこうして中を見るポイントはある。激写。うまく修復できればいいね。


南大門市場。ここで「どっちが日本人っぽくないでしょう決定戦」が開戦。日本人とみるや「韓国海苔オイシーヨ」「カバン安イヨ」「オネーチャンイルヨ」などと誘われるのがこの地の常。歩いてまわったが……N氏バレバレ。捕まりまくり。オレには日本語で話しかけてこないし、通り一遍の韓国語での売り文句をかけてくるだけなのだが、N氏にはどいつもこいつも積極的なアタック。某将軍様ビジュアルはまったく通じず。どう見ても日本人です、本当にありがとうございました。
なんせ2人で日本語トークしていても、向かうのはN氏方面だもんなあ。オレは見向きもされん。どうやらお付きの人というか、通訳扱いのようだ。試しにちょっと距離をおいて歩いてみても、N氏だけアウト。オレは地元の買い物客扱い。タケルンバの完勝であります。影をも踏ませぬ大勝利。
北京・ソウルに続いては台北・香港・バンコクあたりが第3戦候補地だが、台北・香港では実績あるし、バンコクはオレのホームみたいなものだからなあ。「ジープン(日本人)」と言ったら驚かれるか、ウソつかれたかと思って怒られるかのどっちかだもの。負けるとしたらソウルだったのだが。しばらくは我が優位は揺ぎ無し。
「どっちが日本人っぽくないでしょう決定戦」は挑戦者を募集中。キミの挑戦を待ってるぜ!

龍門チプ

さてお次は焼肉へ。なんだかんだでまだ焼いてないのだ。夜は焼きまくりと決めたのだ。馬場洞の精肉市場にほど近い龍門チプというお店へ。検索したがガイドのサイトとかにも登録されてないので、一応住所と電話番号を載せとく。

  • 龍門(ヨンムン)チプ 城東区馬場洞520-23 2295-9424

タクシーの運転手に電話番号を教えると、携帯でかけて場所を調べてくれる。電話番号を伝えると手っ取り早い。
で、この店は2度目。前は3年前に行き、BSE騒動の最中、異常プリオンが集まると言われる髄を刺身でガッツリ食べてご満悦。今回もまた食べたい。髄刺しを食べたいというわけでの再訪。
で、着くなり渡されたのが当然のように韓国語メニュー。もはや「日本人だって」という気力もなし。会う人会う人、行く店行く店、オレが地元の人という前提で接してくるんだよなあ。思いっきりヨソ者なのに。韓国とは縁もゆかりもまったくないのに。
その後、微妙なコミュニケーションの結果、メニューをゲット。髄刺しはと言うと……さすがに出してないらしい。無念。とりあえずアンチャンサル(ハラミ)と、なんだかって言ってたロースの間の肉をもらう。

これ。焼いてサンチュで巻いて食べる。うんめー。わしゃ肉は脂身より肉、アンチ霜降りの赤肉好きなので、ベストマッチ。この歯ごたえと風味。肉のうまさってこれだよな。和牛の霜降りのうまさもいいけど、あれって脂身のうまさなわけで、肉のうまさは赤身だべや。こりゃうまい。
その後、隣の席の家族が食ってたサムギョプサル(豚の三枚肉)がうまそうだったので、それも注文。サービスでセンマイ刺しとレバ刺しが出るわ、付け合わせでカルビタンやらキムチやらチョレギサラダやらテンジャンチゲ(韓国の味噌汁)は出るわで腹一杯。2人で96,000ウォン(9,600円)。ふいー食った。満足、満足。
帰り、店のオバちゃんは大通りまで着いてきてくれ、タクシーを呼び止め、我々に代わって行き先を運転手さんに伝えてくれる丁寧サービスっぷり。なんという優しきアジュマ(韓国語でオバちゃんのこと)。そういや3年前もこうしてくれたような。ありがとう、アジュマ。また来るね。

FTA集会

タクシーで明洞へ戻ろうとすると大渋滞。タクシーの運転手曰く、市庁前で反FTAの集会をやっていると。おお、そりゃ奇遇。見に行くべ、見に行くべと様子を伺うことにする。

ロウソク集会。もう10時過ぎだったので、閑散としてた。ちなみにN氏はロウソクを購入。FTA締結反対派に1,000ウォン(100円)を投下。反李明博になった模様。



反対ライブは感動のフィナーレ。旗振ってた。感極まる女性もいた。

多分「反FTA」みたいなことが書いてあるんだと思う。詳細は知らん。
とりあえず韓国の反対運動の様子は堪能。シメのもう1軒に向かう。

ホンチョ Red Station

牛と豚は焼いたので、あとは鶏。話題のプルタッを食べることに。明洞のホンチョ Red Stationへ。

で、これがプルタッ。1人前12,000ウォン(1,200円)。

見た目からして既に辛そう。で、食べてみる。……そうでもないな。意外とフルーティーな感じで……くぇーっっつつ! か、辛い。YOSHIKIがライブのリハーサルをキャンセルするくらいのカレーの辛さを「1ヨシキ」とするならば、これは5ヨシキはある。中本の「蒙古タンメン」が1.5ヨシキ。蒙古タンメンですら比にはならぬ。こりゃ凄い。
付け合せにきゅうりのピクルスが来るのだが、そんなもんは屁の役にもたたん。炭酸のパインジュースを頼んだのだが、その炭酸成分すら辛さにやられた口内ではハードな刺激となる。こりゃやべえ。やべえぞ。
興味本位で食べるには危険すぎる味。ちなみにオレは辛いもの弱くないからね。弱くないオレが厳しいということは……という発想の方がいいと思うよ。鶏を食うならチムタッかタッカルビくらいまでにしとけ。タケルンバとの約束だ。この辛さは凶器です。

何故まだ食べるのか

昼に食べた豚のポッサムがあまりにうまかったので、ゆで豚を持ち帰って一杯やろうと画策。
……だが、何をどう間違ってこうなったのか。

豚と白菜キムチの蒸し物に誤変換。これはこれでうまいが……先ほど辛いのにやられたばかりなんですが。

しかもご飯も山盛り。……食えねーよ。
結局2晩連続で持て余す。このあたり学習能力ナシ。倒れるように寝る。明日は最終日だ……。