(旧姓)タケルンバ卿日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2008-12-26

1日2回50音を書くだけで字がうまくなる - タケルンバ式硬筆トレーニング

はい、今回は字がうまくなる方法をお教えします。最近パソコンを使う機会が増えたせいで、何かと手書きすることは減りました。が、年賀状とかの手紙類であったり、結婚式などの記帳など、手書きする機会がゼロになることはありません。自分の字が見られることは、社会人として生活している以上、結構あるものです。

そんなあなたに、タケルンバ式の字のトレーニングをお教えします。私は高校までは普通の字でしたが、これをやって以来、字がうまく書けるようになりました。実践済みの方法です。よろしかったらどうぞ。

何故、うまい字が書けないのか

うまい字を書けるかどうかは、一言で言えばデッサン力の問題です。絵と一緒。対象物が字というだけで、筆記具を使ってそれを描く。絵と文字の間に違いはありません。

つまり字が下手というのは、端的に言ってデッサン力が欠けているのです。

  • 正しい字の形を理解していない
  • 正しい字の書き方を理解していない
  • 正しい字のイメージを具現化する方法を知らない

この3つなんです。

逆に言うと、正しい字の形と書き方を理解し、正しい字のイメージを自らの手と筆記具を通して描く方法を身につければ、美しい字は書けるようになるわけです。いくらでも。

絵なんかでも、デッサン力がないと、形がおかしいわけです。歪んでいる。目の前にあるものを、筆を通して再現できない。再現力が欠けているわけです。字も一緒で、要は美しい字のお手本を再現できれば、きれいな字となる。その基準となるきれいな字を認識できているか。それを再現する能力はあるのか。それがデッサン力なわけです。

DSではうまくなりません

最近ではDSなんかでトレーニングできますけども、俺はオススメしません。何故なら、あれは「DSで」書く字がうまくなるトレーニングであって、DSを使うシチュエーションに限定される訓練法。一般的な場面への応用力は低いです。スタイラスを操り、DS上でいくらキレイな字を書けるようになっても、それを用いないケースに転用できるスキルではありません。正しい字の形を理解するという意味で、そういうプラス効果はありますが、紙とペンという組み合わせでの場面練習にはまったくなりませんので、効果があるとは思えません。

基本的には、字の美しさが求められるのは、紙とペンを用いた場合ですので、トレーニングにも同じ道具を使うべきです。紙とペンを使って再現できてこそ、美しい字を書くというスキルが身につくと言えるわけで、DSで字がいくらうまくなっても、本来の目的が達成されるかどうかは別問題。

書道で毛筆がうまいからと言って、ペン字がうまいと限りません。毛筆は毛筆、硬筆は硬筆。字を書くという行為は一緒だし、転用できるスキルは多くありますが、半紙に筆と紙にペンでは道具が違う。道具が違えばスキルが違う。であるならば、よりストレートな方法をとりましょうと。そういう話なんです。

柔道で強くなるために、合気道で強くなる。柔道でも強くなるかも知れないが、ストレートな方法ではない。こういう話と一緒ですね。

レポート用紙を用意する

なのでとにかく、書く練習は紙にしましょう。実戦と同じスタイルで練習した方がいいです。実戦に活かせます。

使う道具ですが、まずは紙。何でもいいですし、それこそチラシの裏とかでもいいのですが、オススメレポート用紙とかルーズリーフ。これを使うのがいいかと思います。入手しやすいですしね。

余裕があれば小学生が使うような升目があるノート。これがいいと思います。ただ、これは早めに卒業してください。何故かと言うと、升目のあるものに字を書くことは、現実にはないからです。DSでは紙に書く字はうまくならないというのと理屈は一緒です。現実にないシチュエーションに長けても仕方ないですよね。

また理由がもうひとつあります。それは小学生ノートというのは、意外と紙の質が良くて、見本の字をなぞって練習するような場合、字が透けず、かえってやりづらいのです。レポート用紙くらいの紙質が透かすのに丁度いいというのが理由。

  1. 升目つきのノート
  2. 罫線つきのレポート用紙
  3. 無地のレポート用紙

こんな感じでステップアップすることをオススメします。

細いペンを用意する

続いて筆記具ですが、太いペンは薦めません。太い字は、線が潰れるので、ごまかせます。ごまかしでは、正しい字を習得できません。ごまかしがきかない細いペンを使い、練習した方がいいでしょう。

オススメは0.3mmか0.4mmの水性ペン。これが練習に適していると思います。油性のボールペンだとインクの出が一定ではなく、字が滲みますが、その点、水性ボールペンの方がインクの出が一定で、後々振り返るのに適しています。

また鉛筆シャープペンシルより、ペンを薦めます。それは、鉛筆シャープペンシルを使うケースは個人的なシチュエーションに限定されるのに対し、ペン字はよりフォーマルなケースが多く、人目にさらされやすい。ことに公文書にはペンで記入することになるわけで、より実戦的であること。また鉛筆シャープペンシルは芯を使うため、筆記具の角度を一定に保てない。芯は減っていくので、そこをずらしずらし使うことになる。となると書き味が少しずつズレていくので、練習道具として不向きなのです。同じ書き味の方が、一定してやりやすい。

以上が細い水性ペンをオススメする理由。個人的にはPILOTのHI-TEC-Cがいいと思いますね。どこの文房具屋さんでも売ってますし。入手しやすいですから。

平仮名を練習しましょう

さて、紙とペンを用意したら早速練習しましょう。書くのは平仮名50音。かぶる文字があるので46字。これで練習します。

平仮名というのは「とめ」「はね」「はらい」という字の基本が凝縮された文字ですし、同時に日常的に最も回数を多く使用する文字。もちろん一般生活では漢字も使いますが、使う字数があまりに多く、全てを練習することはできない。片仮名平仮名で代用できる。となると平仮名が最も練習に適した文字なのです。全部練習してもたかだか46字ですからね。費用対効果が高いのです。

平仮名の次に費用対効果が高いといったら、自分名前に使う漢字くらいですな。それくらいのもんです。うまくなってトクをするのは、一に平仮名、二に自分名前。なので、まずは平仮名で練習しましょう。

見本を用意しましょう

練習には見本を用意しましょう。手元に見本があればそれを使えばいいし、なければ適当Wordでつくってください。大きめのフォントで打ち出せばいいだけです。お金かかりませんね。安くいきましょう。

ただ、フォントは明朝にしてください。ゴシックダメです。ゴシックでは平仮名特有の丸みを練習できません。明朝の字体こそが平仮名の基本。草書体とか行書体だと崩しすぎ。明朝が一番バランスが良いのです。

適当な見本を用意しましょう。

練習は本気で

さて、ここまで来たら後は実際に書く練習です。タケルンバ式では1日2回50音を書きます。2回だけ。それだけです。タネも仕掛けもありません。

しかし、だからこそここに全力を投下して下さい。1日2回、本気で50音を書いて下さい。本気で書くと結構疲れます。時間をかけて、ゆっくり。「美しい字を書くぞ」「見本と同じ字を書くぞ」と意識して下さい。見本は美しい字なわけで、それを自分が書けるようになればいいわけです。そこにゴールがある。ただ書くだけでは、いつまでたってもゴールにたどり着けません。

見本と同じ字を書ける。瓜二つの字を書く。ここに目標点があります。全力で模写しましょう。

まずはなぞる

さて、具体的な練習方法ですが、まず1枚目は見本の上に紙を置き、見本を透かし、それをなぞってみて下さい。なぞって書いて下さい。見本をなぞるわけだから、うまい字が書けるはずです。書いてみましょう。

……ところが、最初は意外とこれが難しい。はみ出るし、なかなかキレイになぞれない。「自分はなんて不器用なんだ!」と叫びたくなるくらいうまくいかない。

しかしそういうものです。毎日やってると、少しずつうまくなります。字の大きさが身についてきます。字の大きさを手が把握し、字をうまくなぞれるようになります。諦めず、続けてみましょうね。

見本を横に見て書く

1枚目はなぞって50音を書きます。次、2枚目は、見本を横に置いて、見本通りになるように書いてみましょう。なぞるときより難易度が上がります。目で見ている情報を、如何に手で、ペンで再現するか。まさにデッサン力が問われるところです。

正直、うまく書けないことでしょう。ヘタクソでしょう。しかしいいんです。全力で書いて下さい。見本と同じものを書くつもりで。現状のベストを尽くしてください。

欠けているデッサン力がわかります

1枚目と2枚目を比較すると、圧倒的に2枚目の方がヘタクソですが、そのヘタクソ具合、字の美しさの差が、欠けているデッサン力です。

1枚目 − 2枚目 = 欠けているデッサン

なぞりながらも書けるということは、あなたにはその実力があるということを示しています。つまり1枚目はあなたの最大ポテンシャル。見本という助けがあれば発揮できる。一方、2枚目は現状の力。正味の力。見るだけではダメ。今のあなたに足りない部分。

つまりこの差は、正しい字の認識によってどうにかできる部分。つまりデッサン力。この差を埋めていくことが、このトレーニングの主眼なのです。

書いた紙は取っておこう

で、この紙は取っておいて下さい。保存しましょう。1日2枚書きます。10日経った時、それを並べてみましょう。20日、30日……区切りのいいとき、何となく気になった時、何でもいいです。並べてみましょう。違いが出てきます。違ってきます。最初とは違ってくるし、ある時点から急に変わってくる。

その違いに気付くとおもしろくなってきます。変化がわかるとおもしろい。続けることで変化が生じるというおもしろさを体感するには、その過程を保存すること。書いた紙は全部取っておいて下さい。初期のものであればあるほど、それは懐かしい思い出になりますよ。

書いた分だけうまくなる

どういう変化が起きていくかというと、まずは1枚目がうまく書けるようになります。うまくなぞれるようになります。次に相当遅れて2枚目がうまくなってきます。この差は個人差が大きくて、人によっていろいろありますが、早い人で10日。遅い人で30日。目に見えて大きく変わってくるのが50日といったところ。100日やればホンモノです。

まずは最大能力が上がり、練習によってデッサン力が追いついてくる。その結果、書く字がうまくなってくる。そういう感じになっていきます。時間ウソをつきません。地道に続けるといいでしょう。

見本なしで書いてみよう

ある程度、自分の字に自信が持てたら、3日に1回くらい、見本を見ないで書いてみるのもいいです。3枚目として書いてもいいかも知れません。そうするとさらに自分の欠けている力がわかります。見本がないとキレイに書けない場合、イメージができていない。まだキレイな字を自分のものにはできていない。イメージを書くというフィジカル寄りの能力があるだけ。そういう状況を示しています。

これが見本なしで書ける段階になってはじめて、キレイな字を自分のものにしたということ。この段階を目指して頑張りましょう。

まとめ

タケルンバ式硬筆トレーニングポイントをまとめます。

  1. 紙とペンを使って書く練習をする
  2. 紙はレポート用紙、ペンは細い水性ボールペン
  3. 見本を用意する
  4. 見本のフォントは明朝で
  5. 1日に2回、平仮名50音を書く
  6. 1回目は見本をなぞる
  7. 2回目は見本を横に置く
  8. 本気で練習
  9. 書いた紙はとっておく
  10. たまに変化を見てニヤニヤしてみる
  11. たまには見本を見ないで書いてみる

はい、こんなところです。タケルンバ式でキミのキレイな字を書けるようになってみよう!

追記(2008/12/27 18:40)

確かに本当は手本とするのにいいのは楷書体がいいんです。あるいは教科書体とか。

でももし手本を出力して真似するのであれば、手本とすべきフォントは明朝ではなく楷書体ベストでしょう。楷書体は今の日本で最も基本的な字形です。ですので、上達の最短ルートは楷書体を真似できるようになることなのです。

字が上手く書けるようになるためにするべき3つのこと - ここではないどこか

しかしながら、一般的なPCには、楷書体は入っていないことがある。その点、明朝は確実に入っている。そこが明朝をオススメする理由です。明朝とゴシックが入っていないPCは基本的にないですからねえ。

というわけで、フォントが充実している場合は、楷書体なんかを使って下さい。

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