(旧姓)タケルンバ卿日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2014-11-14

続々・被災地の今を訪ねる(5)

続々・被災地の今を訪ねる(4) - (旧姓)タケルンバ卿日記 より続きです。

原町火力発電所を出て、また国道6号線に戻って北上相馬で昼食をとり、宮城県に入ります。

国道6号線から海岸線沿いに出ようとすると、各所で工事が行われており、迂回を余儀なくされます。

2014年11月11日

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道路を迂回し、あぜ道を行くと、橋脚が大量に作られています。

2014年11月11日

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実はこれは常磐線の移設工事。平らな田んぼのところには橋脚を作り、山のところは切り通しになるようにくりぬいて、海から離れた場所に且つ高台に作っているのです。

逆に言えば、これまで駅があったところには何もなくなるということです。路線も、駅も内陸に移し替えるからです。

2012年10月24日

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例えば坂元駅には一昨年の時点では、このようなコンクリート造のトイレがありました。

2014年11月11日

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今は基礎を残してすっかりなくなってしまっています。

2014年11月11日

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これは山下駅の近くで撮ったもの。小川があり、それを越える橋があり、その上にレールが敷かれ、電車が走っていましたが、今やレールがある必要もなくなってしまいました。そしてこの橋の必要性すらも。

2014年11月11日

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続いて山下駅。こちらも移設のため使われなくなります。駅を整備する必要はありません。ホームもそのまま。時が止まっています。

とはいえ、これは再開を前提とした話。移して再開するというだけ前向きではあります。そして移設する先、移設するためのお金、移設するための合意。そういったものが揃ったからこそ工事がはじまり、その代償として、それまでの路線に関わるものがそのままにされています。

同じ被災地沿岸部を走る山田線の状況と比べると、その違いは明らかです。黒字路線であるか、赤字路線であるか。その地域の人口利用者数、そして都市からの距離、そもそもの前提としての経済規模。それが常磐線山田線との違いに反映されています。

2014年11月11日

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一方で、用水路などは手付かずです。

2013年11月12日

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昨年から手が入った様子はありませんし、用水路の縁が崩れつつあります。住居がなく、田んぼなどの農業用水の必要性もないので、そのままなのでしょう。

沿岸をそのまま北上し、仙台空港に出ました。

2014年11月11日

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真新しい堤防ができています。

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空港が近いこともあり、工事優先順位が高かったのでしょう。

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土砂を運ぶダンプが目立ちます。

昨年も思ったことですが、やはり経済規模が大きい地域ほど復興スピードは早く、岩手県よりも宮城県の方が復興度合いは進んでいますし、宮城県内でも仙台に近いところや、石巻市、そして原発などの補助金がある女川町の方が工事が進んでいる印象です。

北に行けば行くほど人口が少なく、経済規模が小さい。そして経済規模が小さいために、近隣の市町村合併し、自治体の大型化を選択している傾向があり、大型化しているがために自治体意見集約が難しい。

また、特に三陸地方の場合、リアス式海岸という地形特有の問題として、入り江ひとつひとつが集落になり、ひとつ経済圏として独立独歩の性格を持ちやすく、同じ自治体でも山をひとつ越えて別の入り江になると利害が異なる場合がある。

このあたりは民主主義という仕組みとの相性の悪さもあり、なかなか難しいところです。ある程度利害が共通し、不利益があったとしても、それを上回る利益を自治体単位で共存できる前提があれば良いのですが、自治体が大型化すると、その利益の共存が難しい。誠に悩ましい問題です。

多賀城、塩竈を巡り漁港などを見てまわります。

2014年11月11日

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震災の影響で地盤沈下が起こり、埠頭が危険な状態になったところも多かったわけですが、そうした港のかさ上げ工事も完了しているようです。そうした場所はコンクリートの色でわかります。

続いて本日の宿泊地である仙台へ。国道4号線の交通量は多く、経済活動は活発のようです。ホテルチェックインし、夕食へ出かけます。一昨年の喧騒こそないものの、やはり大都市大都市。とても賑わっているよう。

とはいえ、概ねこちらで書いた通りの状態で、やはりピークは過ぎており、バブルは終わったように見受けられます。「とりあえず仙台を基地にして」という段階から、「町ごとに拠点を作って対応」になったのでしょう。もちろんそれができるようになったのは、交通インフラであり、宿泊インフラが整ってきたという理由があるからなのですが。

明日は石巻から女川、そして三陸沿岸をまわります。早めに就寝し、2日目に備えます。

(つづく)続々・被災地の今を訪ねる(6) - (旧姓)タケルンバ卿日記

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