Hatena::ブログ(Diary)

投げっぱなし日記

2008-10-06

今後、個人のイラストサイトは減っていくのかな、と思った。

ちょっと半年ほど前の話。

3月に、イラストブログをやる時の注意点みたいなエントリを書いたんだけど、これは要約すると、イラストブログってのは敬遠されがちだけど、「イラストの一覧性を確保したページ」があればブログでも従来のイラストサイト並みかそれ以上に便利なものを実現可能だ、という感じ。

それで、このブログに積極的に絵を置こうとし始めたのって、じつはこのエントリの実証実験だったりする。だって、イラストサイト運営した事無い人間が書いても、ねぇ。閲覧者側からだけ語っても、運営者の視点がないと説得力に欠けるというか。


はてダフォトライフはイラストブログに向いてる。

それで、絵を置き始めて半年になるわけですが、当時から状況が大きく変わってきた。

まず、はてなダイアリーは、イラストブログに向いている。正確には、向き始めた。3月時点ではフォトライフの容量がお話にならないほど少なくて、画像を載せるブログとしてはてなダイアリーは論外だったのが、4月24日のリニューアルで容量が実質無制限になった上にフォトライフ自体も使いやすくなったことで、「一覧ページ」としてとても使いやすくなった。

正直、細かな不満はあるけれど、大まかには従来のサイトと比べて導線としてはそれほど遜色はないはず。(「いや、やっぱり見にくいよ!」という意見があったらぜひ教えてください!どうしても感覚が麻痺しているので。)


でも個人でサイト持つ意義ってあるのか?

同時に、拠点としてサイトを持つ必要があるのか?という疑問が最近わいてきた。

ぶっちゃけpixivだけで活動していても問題はないだろうし、もっと気楽に楽しみたいなら、つい先日スタートしたdrawrというpixiv系列のサービスもある。はてなにもはてなハイクというお絵かきできるミニブログサービスがある。

drawrはてなハイクお絵かき掲示板によく似てるけど、大きな違いとしてそれぞれアカウントさえ取れば自分のIDページができる。だから単に「自分の描いた絵をまとめたい」ならIDページで事足りるし、「絵を見てもらう」という事が目的ならアクセス数はよほど有名でもない限りこういうサービス内の方が個人でブログを開設するより多くなる。

ギャラリーページと多少のコミュニケーション機能があれば、それでイラストサイトとしての最小構成は整うので、そう考えると個人サイトでなくともこれらのサービスだけで何ら問題ないんだよね。ブログなりサイトなりを持つことの明確な利点って、ログイン不要という点と、サイト管理人への確実性の高い連絡手段が確保されている点ぐらいしかないかもしれない。

サイトはあんまり実働して無くて、実質的には同人誌の告知場所、みたいな人も多い気がする。


90年代は「老いも若きもホームページ」みたいな感じでサイトが乱立していたのが、そのうちブログになって、今ではmixiになってる。個人で拠点を持つことの意義は今でもあって自分はその恩恵を受けてるし、ブログが全部mixiになったわけじゃないのと同じで、絶滅はしないだろうけど、そんな感じで今後個人のイラストサイトも何らかのサービスに吸収されて減っていくのかもな〜。

そんなことを思ったとある秋の日。

y_arimy_arim 2008/10/09 01:31 20世紀からイラストサイトをやっていた人間としては淋しいですね。
昔は、サイトデザインも含めて絵描きのセンスの見せ所という面があったのですけれども、そんなもん別にイラネってのが大勢を占めているのかもしれない。
ましてや、tumblrへの無断転載に抗議すると、自分のサイトへ誘導してアクセス数稼ぎたいだけだろ乞食がなどと罵倒されたりもするわけで、もう世の中の流れ自体が変わりつつあるのかも。
「絶滅はしないけれど、日陰者になっていく」というのが、一番しんどいですね。

takhinotakhino 2008/10/10 10:49 自前でサイトを構築していた時代は、サイトごとにローカルルールがあって、それぞれのサイト管理人が自分の「おやくそく」を規定していたんですが、いまはニコニコ動画なり、pixivなり、ハイクなり…共用空間なのでローカルルールというものがほとんど無いんですよね。
CGM全盛でどんどん二次利用しよう、という気運が高まっているのも無断転載の増える一因なのかな。ニコニコ動画なんかはブログで自由に紹介できますし、90年代に比べて無断転載への心理的な敷居は下がってきてるなあ、と自分自身でも思います。

「私の/僕のサイト」というくびきから解き放たれたことで、サイトが消える、というだけではなく、イラストのあり方も、それを取り巻く意識やマナーまでもが変わろうとしているのかもしれないですね。
そう考えるとこの転換点って、自分の想像以上に大きな動きなのかも。

hetoheto 2008/11/01 15:56 読んでいて非常にさびしくなりました。特にアクセス数をのくだり。アクセス数拡大を絵を描く目的とすると、結局モチーフは初音ミクなり流行の版権キャラクターのパロディなりエロなり・・それでオリジナルを描く発想も出来なくなり没個性化工業製品化以下略 という寂しい事態になると思います。勿論オリジナルが正義ではないし、愉しいからそれでいいという考え方も否定しないけど、そこからは縮小再生産の繰り返しで、新しい何かは生まれないでしょうね。次の世代がいなくなるということです。でも、文化はいずれ滅びるものだから、それはそれでいいのかもしれない。

takhinotakhino 2008/11/02 11:54 >hetoさん
もちろん創作にとってアクセス数が全てという事は決して無いでしょう。しかし「数字」は明確な目標として設定しやすく、それゆえ創作者のモチベーションに繋がりやすい事もまた事実かと思います。
しかしそれで、ただちにオリジナル表現が廃れることはないはずです。目立ちたい・認められたいという「自我の欲求」に対し、オリジナルの創作表現がしたいという「自己実現の欲求」はより高次の欲求であり、本質において異なる物だからです。
裾野の広がりと、有り様の変化によってその存在が見えにくくなることはあるかもしれません。しかしオリジナル創作が途絶えることはないでしょう。

hetoheto 2008/11/03 15:44 いや、廃れていますよ。
実際ここのイラストを見せてもらいましたが、初音ミクとか既存のキャラクタがほとんどで、
オリジナリティはありませんでした。
オリジナルもあるのかもしれないけど、どれがオリジナルか私には判別できませんでした。

ピクシブに載せられている大半の絵にしてもそうです。
つまり、この程度で「創作」と呼んで違和感が無いという時点で、オリジナルは廃れているのでしょう。

また、巨大投稿型のサービス万歳という論には、
そのリスクを見るという視点がなくなってしまっているのが気になります。

著作権云々もありますが、
たとえば、サービス自体が停止してしまったらどうなるのか。
ニコニコの大赤字は有名ですが、
それに限らず巨大投稿型サービスの運営は火の車、といったところが多いんですね。
基本無料が当たり前となっており、有料にすると客が集まらない。
広告で儲けようとするとレイアウトが見にくくなってブーイング・・
という悪循環。
果たして数年後どれだけ残っているのか。

それに比べ、個人サイトはプロバイダのサービスに付随しているものが多く、
巨大投稿サービスに比べ残る可能性は高いですね。

で、巨大投稿サービスがのこらなった場合・・
「数字は明確な目標として設定しやすく、それゆえ創作者のモチベーションに繋がりやすい」
という状態でなくなった場合、どうなるのか?
そしたら大半は絵を描くのをやめてしまうでしょうね。
後には、何も残らない。

だとしたら、長いスパンでは個人サイトのほうが生き残る可能性も捨てきれないわけで、
「個人サイトは減っていく」とか「意義はない」と結論付けるのは、早計というものでしょう。

せめて、年代論や歴史的視座をもって語るとすれば、それくらいの慎重さがほしいものです。

takhinotakhino 2008/11/04 11:08 >hetoさん
私は絵を描く側の人間としては、置くようになってわずかに半年程度の新参ですし、ここに置いてある絵はそのほとんどが創作よりコミュニケーションに主眼を置いた物です。そのような事例をもって、オリジナリティがない、だから創作は廃れているのだ、とするのは適当ではないでしょう。
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SNSの台頭により、分かりやすい目標が提示され、誰もがHTMLや CSSの技能を習得する必要なく自分の「ギャラリー」を持てるようになりました。SNSはそうがっつりと純粋に「表現」を求める訳ではなくもっとライトに、カジュアルに表現を楽しみたい、あるいはコミュニケーションがしたい…そういう人にとって敷居が低い。
これらの人は今までそもそも絵を描いていなかったり、あるいは人知れず細々と個人サイトを運営していたりお絵かき掲示板など小規模コミュニティに分散して存在していたため、不可視状態にあった層です。

一方で、純粋に表現を追求することを目標としてオリジナルを描く人…コア層は今後も一定数存在し、今まで通り描き続けるでしょう。私はこれらの人の数に大きな変動はなく、現時点では前述のライト・カジュアル層の増加による全体の人口拡大と、彼らが集積することで可視化された事により、コア層はその影に隠れて不可視化されていると考えます。廃れたというよりは埋没です。
pixiv を眺める場合は、pixivは母体としてサンプルに偏りがある事、加えてランキングなどの目立つ部分はpixiv中のさらに一部の層が表出しているのだという事に留意すべきです。分かりやすく可視化された一部だけを見て「後には、何も残らない」と断ずるのは、言い過ぎかと思います。

私は決して「巨大投稿サービス万歳、個人サイトは絶滅する」などと述べている訳ではありません。意義についても「全くない」とは言っていません。これについては本文中にも若干述べています。ただ見出しが『意義ってあるのか?』と論旨と比べ分かりづらいものである点は認めます。
ここで言いたいのは、自分の絵をWebに発信するにはHTMLを習得し、個人でサイトを製作する以外に方法がなかった時代と比べ、流動的かつ数の多いライト・カジュアル層はより労力の少ない方法を選択するのではないかという事です。
また「ポスト巨大SNS」時代の予想についてはここではあえて触れていません。そこで台頭するのが中規模コミュニティなのか、ブログなのか、もっと別のサービスなのか…、それは分かりませんが、しかし絵を描く以上にHTMLやCSSの習得にコストがかかる時代に逆戻りという事はそう簡単には起きないだろうなとは思っています。

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