【馬酔木】
「啄木、100年目の帰郷」新井 満
- 「千の風になって」で知られる新井満さんが「思いきって告白すると、石川啄木の大ファンなのである」と書き出す。
- そして、啄木短歌のどこが好きかというと「わかりやすい」「映画のワンシーンでも見るように楽しめるから」と続く。
- 啄木は渋民村を出てから、各地でふるさとを思うが帰郷の夢はかなわなかった。新井さんは、「啄木の夢をかなえてあげたい。せめて啄木の魂を音楽の翼にのせて、故郷の山河に帰してあげたい。」と啄木の短歌にメロディーを付けた。
- かつて啄木が教えていた校舎で、現在の小学生に歌ってもらった。その瞬間「ふと、背中のあたりに啄木の気配を感じた」。歌っていた子どもも「千の風になった啄木の霊が吹いてきて…」と語った。
(2007-04-29 日本経済新聞)