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─ いまもなお瑞々しく語りかけてくる啄木の魅力を追い その息づかいに触れてみたい ─
「本家 啄木の息」のリンクは、このページの最下段にあります。
【鉱物】
『鉱物アソビ』
ー暮らしのなかで愛でる鉱物の愉しみ方ー
トーンをおさえ気味にしたたくさんの写真がきれい。
「日本文学の鉱石(イシ)世界」のページでは、宮沢賢治「この地図はどこで買ったの。黒曜石でできているねえ。」(「銀河鉄道の夜」)、たむらしげる「水晶山脈の中腹にピラネージの神殿があり、神殿の内部に巨大なサファイアが浮いている。」(「水晶山脈」)、などを載せている。
鉱物に出逢える場所として、科学博物館・石のミュージアム・宝石博物館などの詳しい情報がある。けっして専門的ではなく、しかし本格的な内容だ。
私は小さい頃から、道ばたや河原や海辺にころがっている石をじっとみているのが好きだった。気に入りを手に取り、家に持って帰ったりしていた。鉱石万華鏡のコレクションもある。覗いていると時間を忘れる。しかし、自分が「鉱物(いし)好き人間族」とは気づかなかった。
ふとしたことでこの本を読み、自分には『イシアソビの資格』があると思った。やってみたいことが30コくらい見つかった。
【夕空】
『航海者』(上・下)
500人を超える船乗りを乗せた5隻の船団がオランダから出発した。足かけ3年後、マゼラン海峡を抜け異国ジャポンの豊後臼杵にたどりついたボロ船に乗っていたのは、わずか20数人だった。1600年、関ヶ原の戦いの直前のこと。イギリス人航海長の名はウィリアム・アダムス。彼は、後に徳川家康から旗本に取り立てられ三浦按針という日本名をもらい「青い目のサムライ」となった。
400年前の航海は凄まじい。このころの航海者は「国家に公認された海賊」であった。略奪行為を続けながら航海する。それを肯定するよりどころとして、コロンブスの判断基準があげられている。
<新大陸の原住民を見分けるには、「衣服と羞恥心」「文字と書物」「宗教と信仰」「社会の仕組み」の4つを見る。この条件の一つも満たしていない住民は野蛮人だ。殺害してよい。略奪してよい>
ジャポンの人たちは衣服をまとっていた。清潔な部屋に暮らしていた。だから殺害しない(漂着したときは死にそうで殺す力もなかったが・・)。
宗教問題、関ヶ原の戦い、造船、故郷にいる妻子。按針はこれらの事柄に苦しみながらも、高い見識と冷静さといやらしさで乗り越えていく。
小さい頃に見た横須賀「按針塚」の見事な桜を思い出しながら、一気に読んだ。
【クラッスラ】
『WALL・E / ウォーリー』
29世紀の地球、700年間一人ぼっちでゴミ処理をするロボットの男の子・ウォーリー。
ウォーリーは一日の仕事を終えて自分の家に帰り、ひとりでベッドをゆらゆらさせて眠る。(これだけで泣ける!)家にはゴミの中から集めた宝物が種類別にきちんと収納されている。(えらい!)
ウォーリーはお気に入りのビデオで男女が手を取り合うシーンを観て、いつかだれかと手をつなぎたいと思う。(うん、応援するよ!)
真っ白いロボットのイヴに恋するウォーリー。(もっと応援するよ!)
巨大な宇宙船に暮らす未来の人間達も興味深かった。
子ども向けというより大人用の話だと思う。
音でいうと「Macの起動音」とか、「ツァラトゥストラはかく語りき」とかが入っていて楽しい。
【『一握の砂』表紙】
「石川啄木歌集『一握の砂』の初版本再現」 朝日新聞
東海の小島の磯の白砂に/われ泣きぬれて/蟹とたはむる
に始まる「我を愛する歌」から「手套(てぶくろ)を脱ぐ時」に至る全5章。旧字を新字に変えたほかはすべて初版本を踏襲した。
はたらけど/はたらけど猶わが生活楽にならざり/ぢつと手を見る
など格差社会の現代日本にあって啄木歌は一層リアルだ」と近藤さん。
(2008-12-06 朝日新聞)
『一握の砂』
石川啄木 著 近藤典彦 編 朝日新聞出版(文庫)
2008年11月発行 520円+税
【『一握の砂』表紙】
『一握の砂』
- 石川啄木 著 近藤典彦 編 朝日新聞出版(文庫)
- 2008年11月発行 520円+税
「よみがえる『一握の砂』」新潟日報
山下多恵子(国際啄木学会理事・「北方文学」同人)
(2008-11-28 新潟日報)
「本家 啄木の息」は、下記のリンクでご覧になれます。
・石川啄木 年譜 ………… 26年と53日の生
・ローマ字日記………… 漢字と仮名では書けないことをローマ字で
・啄木文学散歩………… 息づかいの聞こえる ゆかりある場所を訪ねて
・啄木行事レポート …… イベントに参加しての私的レポート
・啄木の 女性たち ……… 啄木の人生を彩った「忘れな草」たち
・啄木と花 ……………… 歌に登場する花や木の資料
◉ 「本家 啄木の息」のトップページ ……………… アーカイブです。