【ハナユズ】
「啄木の短歌、賢治の短歌」盛岡タイムス連載中
盛岡大学長 望月善次
第102回 視覚と聴覚
- 啄木の短歌
不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし
十五の心
- 賢治の短歌
城址の
あれ草に臥てこゝろむなし
のこぎりの音風にまじり来。
-
- 『一握の砂』が、日本の短歌史上に与えた影響は計り知れないほど大きなものであったが、同じ盛岡中学校の後輩達にも、大きな影響を与えたことは間違いあるまい。
- 感覚的に言えば、啄木作品が視覚を中心としているのに対し賢治の聴覚が印象的。
(2008-12-13 盛岡タイムス)