〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

ふるさとの歌 啄木没後百年・3

盛岡に暮らし、石川啄木の歌を聞いたことはあった。でも、「郷土の偉人というと取っつきにくい感じがして」。岩手大教育学部付属中学2年の石川隼人君(13)が啄木に興味をもち始めたのは、同付属小5年生のとき。

  • 百回忌だった昨年、盛岡市玉山区で開かれた啄木祭を訪れた。講演した作家の新井満さんが、新潟地震を経験した際に啄木の歌に励まされた、という話をしていた。
  • 直後に、被災地を回るバスツアーに参加した。「啄木が今生きていたらどう活動したんだろう」。車窓からがれきを眺めながら、ふと思った。

(2012-04-13 朝日新聞