〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

石川啄木をしのぶ「啄木祭」 盛岡


[アカバトチノキ]


<啄木祭>金田一の孫、啄木を語る

  • 盛岡市玉山区が生んだ天才歌人石川啄木をしのぶ「啄木祭」は7日、同区の渋民文化会館(姫神ホール)で開かれた。約400人が、啄木と金田一京助との関係を見詰め直した。
  • 金田一京助の孫で言語学者金田一秀穂(ひでほ)さんが、「はたらけど〜」の作品を例に「『ぢつと手を見る』でよく働いたことをうまく表現した。読者に『これなら自分でも歌が作れる』と思わせる」と話した。
  • 「あたらしき背広など着て/旅をせむ/しかく今年も思ひ過ぎたる」などの歌を「現代にも通じる気持ちを、普通の言葉で具体的なものに寄せて表現している」と魅力を説明した。

(2014-06-08 gooニュース>毎日新聞岩手日報

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エフエム岩手| 盛岡市 ふるさと元気隊

「盛岡 さんさFM」
啄木祭
わが街盛岡 5/29
 ゲスト 森 義真(よしまさ)さん  石川啄木記念館 館長

  • 今日のわが街盛岡は、今年の4月から「石川啄木記念館」の館長に就任した森義真さんをゲストにお迎えして、お話しをうかがいます。森さんは啄木記念館の館長であるとともに、国際啄木学会理事・事務局長も務める近代文学の研究家です。
  • 啄木記念館には去年の12月からお勤めだそうですが、館長さんの仕事はお忙しいですか。

森さん) 来館者のお相手もありますが、あちこちで講演を頼まれたりして忙しくしています。啄木研究のほかに、啄木が部屋を借りていた齋藤家のかまどのための薪割りなどもあるんですよ。

  • 啄木の作品との出逢いはいつごろですか。

森さん) 最初に務めた会社が、海外輸出産業で、海外要員だったのですが、いざ海外赴任、という時に病気が見つかって3ヶ月入院したんです。そのとき、伯父である森荘已池(もりそういち 直木賞作家)の本を読んだんです。初めて自分の母校(盛岡中学 現盛岡一高)の先輩に、賢治がいる、啄木がいる、と思って本を買って勉強しました。そのころ新聞の夕刊に小さく載っていた「関西啄木懇話会」の催しに行ったのが始まりでした。

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『啄木 ふるさと人との交わり』森義真 著/天才支えた人々の記録

河北新報<新刊レビュー>

  • 盛岡市出身の歌人石川啄木(1886〜1912年)のふるさと人(びと)との交友をまとめた。天才的な歌人の26年間の生涯を支えた人間群像が、簡潔に描かれている。豊富なエピソードを収めた、啄木をめぐる「人物事典」だ。
  • 参考文献は500冊を超す。秘話を記したコラム「余滴」も興味深い。
  • 啄木のめいの吉岡(田村)イネをめぐる文芸評論も収めた。「湘南啄木文庫」主宰の佐藤勝さんと、日本近代文学会員の山下多恵子さんが解説を書いている。

盛岡出版コミュニティー 019(651)3033=1718円。
(2014-06-05 河北新報

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