〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

105回目「啄木忌」法要


[啄木鳥 (キツツキ)]


朝日新聞
岩手)啄木忌厳かに 生誕130年

  • 岩手が生んだ歌人石川啄木(1886〜1912)の105回目となる「啄木忌」法要が命日の13日、盛岡市渋民の宝徳寺であった。地元の住民や研究者、ファンらが大勢参列し、夭折(ようせつ)の天才歌人をしのんだ。今年は啄木の生誕130年で、啄木にちなんださまざまなイベントがある。
  • 法要では、読経の後、地元のコーラスグループが啄木の歌「今日もまた胸に痛みあり。/死ぬならば、/ふるさとに行きて死なむと思ふ。」をメロディーに乗せて捧げた。
  • 実行委や啄木記念館では、生誕130年にちなんだイベントを企画している。26日からは啄木の妻節子にスポットをあてた企画展を記念館で開く。6月4日には女優の渡辺えりさんを講師に招いた啄木祭が姫神ホールである。北海道新幹線開業にちなみ、9月には企画展「啄木と北海道〜新運命を開拓せん」を記念館で開く。同ホールでは11月に生誕130年記念コンサートも予定されている。

「すごく身近」「ありがとう」前夜祭「後輩」たち魅力を語る

  • 啄木忌前夜祭が12日夜、盛岡市内であった。県内の学校に通う若者たちが啄木の魅力について語った。
  • 盛岡三高3年の佐藤薫乃さんは、中学生の時「不来方のお城の草に寝ころびて/空に吸はれし/十五の心」という歌に出会った。「私も当時15歳で共感できた。すごく身近に感じられる人」と話した。渋民小6年の高島一慧君は、「ふるさとの山に向かひて/言ふことなし/ふるさとの山はありがたきかな」の歌を挙げた。「僕の家からも岩手山姫神山が見えて、いつも変わらない姿で見守ってくれる。僕もありがとうって思う」と話した。(斎藤徹

(2016-04-14 朝日新聞

────────────────────────────────────