〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

 啄木の現存する最も古い短歌を記すノート など展示-函館市文学館 ~10/2


[ツクシ]


企画展「啄木の短歌〜その変遷を辿る〜」

  • 函館ゆかりの歌人で詩人の石川啄木の短歌に関する史料を年代順に展示し、啄木短歌の変遷をたどる。
  • 啄木の残した歌集は「一握の砂」と「悲しき玩具」の2冊のみ。しかし、これ以外にも新聞や雑誌に掲載されたものや日記、書簡、歌稿ノートにも数多くの短歌が残っている。
  • 企画展では、現存する最も古い啄木の短歌が記されている盛岡尋常中学校時代に友人らと回覧したノート「爾藝多麻(ねぎたま)」{*注}や、生涯最後のものとされる短歌が書かれた、亡くなる年に東京から函館の友人岩崎正あてに送ったはがきなど、直筆資料11点とカラーコピー7点を合わせ、年代順に展示。


函館市文学館
 企画展「啄木の短歌〜その変遷を辿る〜」

北海道新聞


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{*注}啄木研究界では一般的に「爾伎多麻(にぎたま)」と表記。

 啄木忌に「銭形平次」の作家・野村胡堂と啄木の交流を紹介する講演会も

色あせぬ啄木しのぶ

  • 玉山村(現・盛岡市)出身の石川啄木の命日にあたる13日、恒例の「啄木忌法要」が盛岡市渋民の宝徳寺で行われ、地元関係者や啄木ファンら約100人が参列した。
  • 宝徳寺は啄木が少年時代を過ごし、歌碑や啄木の父・一禎(いってい)の墓があるなど、ゆかりの深い寺として有名だ。「銭形平次」で知られる紫波町出身の作家、野村胡堂と啄木の青春時代の交流を紹介する講演会も行われた。
  • 啄木関連の行事は今後も予定されており、6月9日午後1時半からは、盛岡市渋民文化会館で「啄木祭」が開かれる。日本文学の研究、翻訳をしている米国出身の作家ロジャー・パルバースさんが「我が友 石川啄木」と題して講演する。問い合わせは、石川啄木記念館(019・683・2315)へ。

(2018-04-14 読売新聞)


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