いつものように地下の貯蔵室にごみを捨ててから、ホールで新聞を取って自室に戻ります。

takuzemi2015-08-07

 いつものように地下の貯蔵室にごみを捨ててから、ホールで新聞を取って自室に戻ります。「しつもん! ドラえもん」の質問は「どくしゃ編」で(松島仰輝さん・小3)の「人間の首の骨は7つ。では、キリンの首の骨はいくつあるかな?」と言うもので、さっぱり分かりませんでした。新聞を開いて答えを探したら、「七つ」と有り、解説には「哺乳類は、ほとんど全ての種類で首の骨が七つなんだ。首の短いゾウやネズミも七つだよ。同じご先祖さまから進化した名残だね。」と分かりやすい解説が有りました。それから夏目漱石の『それから』を切り抜いてファイルに投げ込んでおきます。「三千代の兄というのはむしろ闊達な気性で、懸隔てのない交際ぶりから、友達には甚く愛されていた。ことに代助はその親友であった。(中略)「国から連れて来て、一所に家を持ったのも、妹を教育しなければならないからでないという義務の念からではなくて、全く妹の未来に対する情愛と、自分の傍に引き着けて置きたい欲望からであった。」(中略)「代助と三千代は五年の昔を心置語り始めた。語るに従って、現在の自己が遠退いて、段々と当時の学生時代に返って来た。二人の距離はまた元のように近くなった。「あの時兄さんが亡くならないで、まだ達者でいたら、今頃私はどうしているでしょう」と三千代は、その時を恋しがるようにいった。「兄さんが達者でいたら、別の人になっている訳ですか」「別の人にはなりませんわ。貴方は?」「僕も同じ事です」(中略)「三千代は始めから眼を伏せていた。代助にはその長い睫毛の顫える様が能く見えた。」と有りました。
 良く晴れた青空が広がって、今日も暑くなりそうですね。7時調度に家を出て散歩に出掛けました。先ずはプチ・パワースポットの沼影観音堂を目指します。六地蔵様を拝んでから本堂の銅鑼を叩いて合掌をしておきました。武蔵浦和の駅まで引き返して別所沼を目指します。駅前の自動販売機で冷たいお茶を買い一口飲んでそのまま散歩を続けます。別所沼に着いたらランニングやウォーキングを楽しむ市民が市民が大勢居ました。いつものように長谷川かな女の句碑「曼珠沙華あつまり丘をうかせけり」を味わってから埼玉県原爆死没者慰霊の碑に合掌し別所沼弁財天に賽銭を入れて柏手を打っておきました。風の神エベーカトル・ケッツアルコアトルに挨拶をしておきました。ブランコに乗って空中を浮遊する感覚を楽しみました。自宅に帰って能率手帳改めNOLTYに別所沼3000歩と書いておきました。

山種美術館で「前田青邨と日本美術院−−大観・古径・御舟」を観賞しました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでジャン・グルエニの『孤島』(竹内書店)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「長いあいだ、私は例の看板のいわれを知ろうとはつとめなかった。私はその看板が喚起するものを夢みるだけで十分だった。いわば「もっと遠いもの」の呼びかけ、蜃気楼の魅力のようなものをそこに見ていた。花屋はあるやみがにはたい夢にさそいこまれたのだ、と私は考えていた。」(中略)「旅をして何になるのか?山は山に、野は野に、砂漠は砂漠につづくのだ。私はそのはてを見ることは決してなく、私のドゥレシネアを見出すことは決してないだろう。だから、世間でよくいうように、私は長い希望を短い空間に閉じこめよう。マッジオーレ湖の貝殻の洞窟や手すりに寄り沿って暮らすことができないからには、それらに立派に代わることができるものを見出すようにすればいい!それは一体何か?そうだ、太陽、海、花は、それらがあるところならあるところならどこでも、私にとってボルロメオ島となるように私には思われる。ひからびた石の塀、いかにももろく、いかにも人間的な、そんな一つの防御物だけで、私を島のようにひとりにするこ十分だろう。」と有りました。恵比寿で下車して山種美術館で「前田青邨日本美術院−−大観・古径・御舟」を観賞しました。1000縁のチケットを買って地下の会場に入ると前田青邨の「異装行列の信長」が有り中心には信長が居て火燧袋や瓢箪をやって来たところを描いたもので、なかなか男前でした。橋本雅邦の「日本武尊」は堂々とした体格の日本武尊が左手に槍を持って立っている姿を描いたもので後ろに松の木が有り良く似合っていました。橋本雅邦の「一葉観音」は福々しい顔をした観音様で後ろに後光が射していました。梶田半古の「緑翠」は細い道を貴人が歩んでいて、緑の木陰に馬もいて、前景には川が流れています。小林古径の「弥勒」は奈良・室生村の弥勒菩薩を映したもので切り立った岸壁に弥勒の像が立っていました。古茂田青樹の「丘に沿える道」は豊かな緑に覆われた中に一本の道が通っていて、荷車も置いてありました。前田青邨の「鶺鴒」は一匹の鶺鴒が海を飛び越えようとしている画面で海も鶺鴒も美しく描いてありました。小山硬の「天草(納戸)」は両手を合わせた少女が黒い服に包まれて立っています。前方には十字架の付いたキリスト像が置いてあり、速水御舟の「炎舞」は炎が舞い上がる中に7匹ほどの蝶が居て美しい光景を醸しています。