自分をトコトン安く売る


この言葉は『「伝説の社員」になれ!』(草思社刊)に出てきた言葉です。
著者はアマゾンの元カリスマ・バイヤー、
現在は出版コンサルタント、エリエス・ブック・コンサルティング社長の土井英司(どい・えいじ)さん。
土井さんは次のように書いています。


これからの時代は、自分に付加価値をつけた人間しか生き残れません。
自分に付加価値をつけるとは、当然、上司にゴマをすることではありません。
また、資格をとることでも外国語を流暢に話すことでもありません。
自分に付加価値をつけるためには、人生で何度か、
自分をトコトン安く売らなければいけないときがあるのです。


もしも、あなたが「つまらない仕事」でコキ使われていると感じているのならば、
じつはあなたが自分を「高く売っている」からです。
あなたの値段が高ければ高いほど、会社はモトを取るために、
あなたを「できる仕事」の範囲でコキ使おうとします。
新卒の場合、「できる仕事」はほとんど何もありませんから、初任給が20万円でも高い。
だから20万円のモトを取るために、誰でもできる「つまらない仕事」をしこたまやらされるのです。


では、半額の10万円で自分を売った場合を見てみましょう。
会社は10万円より価値がある働きをするあなたに一目置きます。
多少の失敗をしても大目に見てくれるので、あなたはさまざまな実験をするなど、チャレンジできます。
ここから、将来のウリとなる経験や成果が生まれてくるのです。


職人の世界では、仕事そのものを修行としてとらえています。
料理人やパン職人など技術が必要な職業では、
「自分はまだ修行中の身だから、給料はいくらでも、もらえるだけでありがたい」という人は大勢います。
スタイリストやデザイナーなどでも、独立するまでは非常に安い給料もしくは無給、徹夜は当たり前
という人は結構います。
この職人のルールはすべてのビジネスの世界に応用できるのです。



本当にそう思いますね。
特に若いときは、安い給料でも自分のスキルアップにつながる職場を探すべきですね。
それが将来生きてきます。
あなたはどうですか?
この本は月刊トークス2007年7月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2007.html#200707