捨てる勇気を持つ


この言葉は『佐藤式 先読み経営』(日本経営合理化協会刊)に出てきた言葉です。
著者は典型的な中小企業だったスター精密を、創業者の父親を助けながら、
東証一部上場企業に育て上げた、同社社長の佐藤肇さん。
佐藤さんは、この本の中で「絶対に会社を潰さないための鉄則10」を書いていますが、
その鉄則2で出てきた言葉です。


絶対に会社を潰さないための鉄則2は、捨てる勇気を持つことです。
今、一番やってはいけないことは無理やり売上を伸ばそうとすることです。
売上を伸ばそうとすると、在庫もヒトも設備も、売掛金も借金も増やさなければなりません。
毎年、売上が増え続けた時代は、BSの総資産がどんなに水ぶくれしていても、
売上がそれを隠し、上手に化粧をしてくれました。
しかし、これから景気はどん底へ向かいます。
これまでと同じやり方をしていたら、利益の出ない赤字体質に転落するばかりか、
あっという間に資金がショートして会社は潰れます。
売上至上主義を捨てることです。


「捨てる勇気を持つ」
普通に過ごしていると仕事だけでなく、何でも水ぶくれしてしまいますね。
意識しないとなかなか捨てられません。
この本は月刊トークス2010年1月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2010.html#201001