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龍森記

2007-07-19 不都合な真実

アル・ゴア不都合な真実をようやく見た。ゴアのプレゼンテーションは本当に上手で、うっかり丸め込まれそうになってしまった。もちろん重要な、傾聴すべきメッセージは受け入れるけれども、いくつか気になる点があった。

・O教授の頻出発言の一つに、「相関関係があるからといって因果関係があるとはかぎらへん」というのがありますが、ゴアのロジックは全て相関関係のみに依存している。例えば、ゴアはここ数十年で劇的にCO2排出量が増加し、同時に気温・海水温も上昇しているので、気温・海水温上昇の原因はCO2排出量の増加にある、と主張しているけれど、気温・海水温とCO2排出量の変動は、単に挙動が同じなだけで、原因結果の関係にはないのかもしれない。かといって、地球で操作実験をして因果関係の有無を確かめるわけにはいかないので、せめてこういう場合は対立仮説をきちんと挙げて対立仮説を棄却するべきだと思う。

・複数の要因によって決定されていると思われるものを、あたかも主要因は一つ(つまりCO2排出量の増加)であるかのような宗教臭い演出が頻出する。例えば、近年ハリケーン台風の被害が増加しているのは、個々のハリケーンなどの威力が昔に比べると大きくなったからで、それを引き起こしているのは海水温の上昇である、ということをゴアは言っている。確かに大きな台風というものは、大きな被害の一要因にはなりうるけれども、それ以外にも人口の都市集中などの理由も十分に考えられる。複数の要因によってコントロールされている問題を解決するためには、それぞれの原因にあたらなければならない。いくら地球温暖化に警鐘をならしたいという意図で作られた映画であったとしても、問題の解決を妨げるような民意を導くようなプレゼンテーションは良くないと思う。

地球温暖化の悪影響について検証した研究について報告した科学論文1000報のうち、悪影響を否定しているものは1つもない、と言っている。でも、そもそも現代の科学の検証法は肯定することを前提にしていて、実験の結果は、仮説を肯定できたか、肯定できなかったかの二つしかない。ネガティブデータの悪疫に犯されたら身にしみて良くわかるけれども、肯定できなかったことを理由として否定するためには、膨大な理論武装(あるいはファンタジー)が必要で、そもそも地球温暖化などを題材にして研究する人は、地球温暖化が悪であるほうが社会的・金銭的に便利なので、そんな面倒なことはしないだろう。

・個人の日常でのCO2排出の抑制も呼びかけているけれども、これがどれほど効果的なのか甚だ疑問です。ゴアは、CO2排出量は、指数関数的に増加していて、これは、人間活動による直接的なCO2排出量の増加がトリガーとなって気温・海水温の上昇を引き起こし、メタンハイドレードの融解や山火事を促進させているからだと主張する。そして、現在の増加した大気中のCO2の半分以上は、メタンハイドレード山火事に起源すると言っている。確かに、人間による化石燃料の使用などがトリガーになったのかもしれないけれども、効果的にCO2の排出を減らしたいのなら、メタンハイドレードの融解を止め、山火事を抑える努力をしなくちゃいけない。その点に関して、私たち個人の日常生活での努力は全く無力です。私たちがペットボトルをリサイクルしたり電車に乗るようにいくら心がけても、山火事は減らない。まあ、やらないよりはやった方がましかもしれないし、化石燃料を巡る危機を回避するためには有効なのかもしれないけど、それはまた別の問題だ。

ここまでが、ネガティブな意見。

この映画で最も評価したいのは、地球温暖化問題を解決するために、日常生活での努力だけでなく、政治への参加を呼びかけている点だ。ゴアは、地球温暖化の加速を緩めるために私たちが出来る行動として具体的にいくつか挙げていて、そのなかで、「この危機の解決に取り組むと公約している議員に投票しましょう。」「議会に手紙を書きましょう。もし話を聞いてもらえなければ、自分で立候補しましょう。」と言っている。メタンハイドレードの融解や山火事を抑えるには、国家・地方自治体大企業レベルで対応するしかない。だから、温暖化問題を解決するために問題意識を持った人に立候補を呼びかける、という行動は、実際最も効果的な活動だと思う。この視点は、お上は雲の上の存在だと思いがちな私たち日本人には非常に重要で、なぜなら、個は公であるという認識を広めることが様々な社会問題を解決する糸口になるからです。

2007-05-18 ムヨウラン出茎

一週間以上前から、ムヨウランが出茎し、ぐんぐんのびて、大きなもので今は17cmになっています。今週末には花も咲き始めることでしょう。現在、ムヨウランのフェノロジーの調査を行っています。その一環で、30×30mのプロットを作り、個体のマッピングをしているのですが、昨年出ていなかったところからも20個体弱出てきています。このエリアでは、ムヨウランは増加していっているようです。なにが原因なんでしょうね。

皆伐実験の作業も、ぼちぼちですが進んでいます。先週末から本格的に伐採作業に入りました。が、サンプルを取りながらの伐採なので遅々として進みません。今月中に高木以外は伐採しないといかんのだけど。学生さん達にがんばってもらわねばなりません。

2007-05-04 伐採区・対象区全天写真

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今日は、県大の大塚君と伐採区・対象区の全天写真を撮りました。無事終わりました。

森の中で、訪花昆虫(環ソの山田君)とクモ(京大の名前失念君)を求めている、二個体の徘徊性学生を目撃しました。ピットフォールに落ちないようにね。

明日、5/5は大萱の萱野神社のお祭りです。

ムヨウランの開花状況:地上部はまだ確認できず。

2007-04-30 非伐採対象区毎木調査

 今日参加してくれたのは、環ソの中山君・西澤君・立山君です。相変わらずの毎木調査ですが、あと2/5を残すのみになりました。隣の伐採区では、県大の野間先生のグループが下層植生の調査をしていました。

ムヨウランの開花状況:地上部はまだ確認できず。

2007-04-28 里山へのいざない

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深草キャンパスで開講されている「里山へのいざない」(?)を受講している学生さんが、里山の恵みを味わいに来ました。森を散策してタカノツメ・コシアブラ等の山菜を摘み、椎茸を

とってお昼に食べました。いつものごとく、江波先生・宮浦先生が腕がふるって、山菜料理の実地教育が行われました。これで、彼らの80%くらいは里山マニアになることでしょう。

堆肥場近くでは、マルバアオダモが満開です。アオダモの材はよいバットになるそうです。龍大の野球部はなかなか強いらしいですが、野球部との友好関係を結ぶためにも森のアオダモでバットを作ってプレゼントするっていうのはどうでしょうか。

ムヨウランの開花状況:地上部はまだ確認できず。

2007-04-27 南大萱展撤収・伐採予備実習

午前中は、南大萱展の撤収でした。国際文化学部・共存の森の学生さんが来て手伝ってくれました。どうもありがとう。南大萱資料室の方々は相変わらずパワフルで、軽トラを連ねて竜骨水車やパネルを積んで帰って行かれました。本当にどうもありがとうございました。

午後は、伐採実験に関わる宮浦研・横田研の学生さんが、予備的に伐採作業をそれにともなうサンプリングの手順を一通りやる実習がありました。初めての作業だったので、なかなかシステマティックにいかないようでしたが、彼らは学部の一回生のころから野外実習等で鍛えられているので、チームワークで膨大な作業をこなしてしまう事でしょう。

午前中は、南大萱展の撤収でした。国際文化学部・共存の森の学生さんが来て手伝ってくれました。どうもありがとう。南大萱資料室の方々は相変わらずパワフルで、軽トラを連ねて竜骨水車やパネルを積んで帰って行かれました。本当にどうもありがとうございました。

午後は、伐採実験に関わる宮浦研・横田研の学生さんが、予備的に伐採作業をそれにともなうサンプリングの手順を一通りやる実習がありました。初めての作業だったので、なかなかシステマティックにいかないようでしたが、彼らは学部の一回生のころから野外実習等で鍛えられているので、チームワークで膨大な作業をこなしてしまう事でしょう。

ムヨウランの開花状況:地上部はまだ確認できず。

2007-04-26 大・南大萱展終了

 4/19から瀬田キャンパスREC1Fで開かれていた大・南大萱展は無事終了しました。合計で1,030人もの方が来場してくださいました。来場者の人数からもわかるように大盛況でした。南大萱に古くから住んでいる方・外部から移入された方・龍谷大の学生が主な来場者でした。

 南大萱の古くからの住民の方々は、ご高齢の方が多く、中には車いすでいらした方もあり、会場で昔を懐かしみ、中には南大萱の昔に関する知識を教えてくださった方もいらっしゃいました。新住人の方の多くは、回覧板や掲示板に貼られたチラシをみて来てくださった方が多かったようで、自分の住んでいる場所の歴史を知って地域に対する愛着が増した、というような感想を寄せてくださった方もありました。

 特に、住民だけでなく、南大萱地域に工場を構えたり、大萱の土地開発をされている企業の方が来場してくれたことは、都市に近く国道1号が真ん中を貫く南大萱の将来像を考える上で重要な事だと思います。南大萱は、古代の遺跡があり、古くからの田畑や溜池があり、前に琵琶湖背に里山を構えるユニークな場所ではあるけれども、将来のさらなる開発から逃れ得る場所ではないことは明白だからです。大萱地域の侵入的開発と、伝統的な景観保全の調和を測る上でも、侵入者である龍谷大学と地元に根ざす南大萱資料室が共同して開いた展覧会に、侵入者である龍谷大の学生・新規住民・その他の企業の方と、地元の住民が集い、大萱地域の固有性を学んだことは大萱の前向きな将来の為にきっとなる、と、受付をしながら確信しました。

 最後に、龍谷大の学生さんは、国際文化学部の学生が主でした。ほとんどが、授業・ゼミの一環として半ば強制的につれてこられたようでしたが、強制的にしろ大萱に学ぶ若い学生が地元の方の集めた資料に学び、直接会話したということは、彼らが作り出す将来の社会像を彼ら自身が考える上で必ず役に立つでしょう。展覧会を見た学生さんのレポートの中には、展示を見て、小さな大萱地域が世界につながっていたことを実感した、という意見がいくつか見られました。彼らがあと何年瀬田キャンパスに通うかはわかりませんが、小さな大萱地域の出来事は現在も世界情勢とも多分つながっていて、小さな地域と世界の関係の将来を決めるのは彼ら自身である事を、大萱にあるキャンパスで学んでほしいと感じました。

2007-04-16 木曜日から大・南大萱展

今週の木曜日から、里山ORCと国際文化学部が共催する大・南大萱展が始まります。期間は一週間です。場所は龍谷大学瀬田キャンパスRECです。南大萱に住む有志の方々で結成した「南大萱資料室」が長年かけて収集した貴重な資料を展示します。御神輿や鳥居(ちょっと変わった鳥居です。一見の価値あり)も運び込まれるようです。世界を知るにはまず地元から、ということで、皆さん来てください。ちなみに、南大萱とは、現在の大萱の南の部分、という訳ではありません。龍谷大学瀬田キャンパスから琵琶湖までの、現在の瀬田・三大寺・玉野浦・大江・大萱・萱野浦・大将軍・一里山・月輪・栗林町・瀬田橋本町・瀬田神領町・瀬田大江町・瀬田南大萱町・瀬田月輪町などを含むエリアです。南というのは、草津にもある大萱に対して南、というわけです。

2007-04-14 里山保全の会例会

大津環境フォーラムの例会でした。春だからか、コアメンバーに加えて新しい方が増えたようです。今日の内容は、環境フォーラムの方々に、本年度の森での活動を紹介し、協力してもらう作業について話し合うことでした。みなさん早速簡易落ち葉入れを作ってくれました。また、ツツジエリアでの間伐実験に備えての実験区の選定・ 皆伐実験で出る材の集積場の選定も終わりました。お昼には、リョウブご飯・野摘みのセリとタケノコのお味噌汁タンポポサラダ・ドクダミ味噌などをいただきました。いつも作ってきてくださる先生方に感謝です。私も里山産物でなにか一品作れるようになりたいものです。

2007-04-10 非伐採対象区毎木調査

今日参加してくれたのは、環ソの中山君・西澤君・立山君・山田君です。相変わらずの毎木調査です。伐採区に隣接する場所なのに、なぜかイヌツゲやクロバイが少ないのです。不思議なことがあるもんです。

ムヨウランの開花状況:地上部はまだ確認できず。