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龍森記

2007-09-09 日本女の歯を染めたもの 1. 虫こぶ

 ある種の虫、ハチ・ハエ・アブラムシ・ダニなど、が植物に取り付き、取り付いた部分を食べたり卵を産んだりした結果、虫が出すなんらかの物質によって植物の部位が異常に発達して、特殊な構造になったものを「虫えい・虫こぶ・ゴール」と言います。

 虫こぶは珍しいものでもなんでもなくて、一度虫こぶを見る目を獲得すれば、その辺りのありふれた植物に作られたものをいくらでも見つけることができる。一見、植物の実のように見えるかもしれないけれども、中を割ってみると小さな虫が住んでいたりするので、虫こぶを採って中を割りながら散策するのは楽しいものです。虫こぶを作る虫にとっては迷惑なことだけれども。

 この虫こぶの中で虫たちが何をしているかというと、お菓子の家に住むヘンゼルとグレーテルのように、中に住み、異常成長した植物部位を食べているわけです。虫こぶに住む虫とヘンゼルとグレーテルと違う点は、ヘンゼルとグレーテルは魔女が作ったお菓子の家に勝手に住んでいただけで、しかもそのお菓子のお家を食べたら魔女にひどく怒られて、住みはじめた後は結局食べられなかったわけだけれども、虫こぶに住む虫は、彼らの存在によって出来たお菓子のお家の中に住んで、叱る魔女もいないのでお菓子のお家をもりもり食べて生きているところです。さらに、虫の中には、お菓子のお家を食べるだけでなく、中で子供を作ったり冬を越したりするものもいます。

 物には名前があるものですが、虫こぶにもそれぞれ名前があります。その名前のつけ方には、一定の規則があり、基本的には寄主植物の名前から始まり、形成される部位、形状と続き、最後は「フシ」で終わる。フシとは、漢字では附子と書き表し、虫こぶを意味する。

 例えば、ナラメリンゴフシという虫こぶは、ナラメリンゴタマバチというハチの仲間によって、楢、特にコナラの芽に形成される、林檎に似た形をした虫こぶなのです。ただし、非常に印象的な形をした虫こぶでは、この命名規則に従わない場合があります。例えば、私の好きなエゴノネコアシは、エゴノネコアシアブラムシによってエゴノキの芽に作られる虫こぶで、猫の足にも小さなバナナにも似た強烈な形をしているので、フシもつかない特殊な名前が付けられている。

 虫こぶの話には、一種類の虫こぶだけについて語る時でも、三つの名前、虫こぶの名前・虫こぶを形成する虫の名前・寄主植物の名前、が出てくるので、それぞれ混同しないようにする必要があります。前述したように、虫こぶの名前の最後には大抵「フシ」がつき、虫の名前はその虫が属するグループ、ハチとかハエとかアブラムシとか、で終わり、植物の名前は植物の名前なので、名前から虫こぶの話の中での役割を判断するのはそれほど難しくありません。

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