ハヤテのごとく! 西沢歩さん誕生日

CD−ROM入れ替えたらカーナビが自動的にリブートするようになりました。コンビニを表示させるとだめっぽい。マークの画面表示最大数の制約かなんかがありそうです。
自分で作ったマークもなぜか全クリアされました。あーあ・・・
いい加減買い換えろってことですかね。車三台に渡って使ってますから。CD−ROMだし。でも不満がないのが問題。これでビーコンついてりゃ無敵です。


昨日は鼻風邪をおして通常の土曜日の行程を完遂しました。門前仲町から秋葉原って意外とどうやっていったらいいかわからなかった。飲み会でエヴァンゲリオンのビデオを持っている人いないか聞いてみたのですが、散逸しているらしい。その代わりいろいろと濃い話を聞きました(笑)
その後例によって政治やらスポーツやらもういろんな話に飛びまくったわけですがついていけないっす。漫画とかアニメとかゲームとか、車も鉄道もスポーツもおれはオタクとは名乗れないなぁと思いますね。おれに残された最後の砦は地図地理関係だけ。ただ話題を共有できる人が少ないのが難点(笑)そう考えると大学時代は夢のような環境だった。


さて、なにかと節目の日々が続きます。一日早いですが明日は平日なので表題の企画をやってみます。

西沢歩さん誕生日



ハヤテのごとく!という作品に登場する西沢歩さんというキャラクターの誕生日は5/15に設定されています。
個人的に、この登場人物がいなければこの作品を深く読むことがなかったという意味で私にとって非常に重要なキャラクターです。そして、ハヤテのごとく!という物語の中でも非常に重要な役割を持ち、この作品の特異性を支えるキャラクターではないかと思っています。


まず、個人的な話から。


何度も書いていますが、この作品の単行本を買ったのは歩さんとナギちゃんの対決を描いたギャグがきっかけです。もしかすると100人中99人にとっては別にどうってことない描写かもしれない。でもおれにとってはつぼに入った。
古き良き懐かしい時代のギャグの臭いがしたんですね。全く環境が違う二人の少女がなぜか初めてあったその瞬間ライバルであると認識をして対決をする。良くある話ではあるんだけど、その先がギャグ漫画。いきなり取って食われる。絵だけでも表現できるから言葉が過剰かなと思いましたけど、あの構図はつぼにきました。歩さんの代名詞になってしまったハムスターですからね。で、サブタイトルはあれでしたから。意表をつかれた。
出発点がそこなんで、どうしてもおれはハヤテのごとく!をギャグ漫画として読んでしまうんですよ。


もし、あそこでひっかからなかったとしたら、おれはこの作品を読むことになったか。結構微妙です。次に引っかかるとすると、非常に評判がいいバレンタイン話だったと思います。あの話については六月にまた書くので詳細は避けます。あの話も歩さんが主人公です(異論はあると思いますけど)。ただ、そこまでにハヤテのごとく!の作品世界を理解しているからあの話に感動したのかもしれないという感覚はあります。




次に物語の中での彼女の特異なポジションについて書いてみます。


なによりも、当初から「普通の女の子」を表現しようとして生まれたキャラクターであるというところが特殊です。漫画ってのは、その中でもギャグ漫画ってのは特異なキャラクターの特異な部分を強調して笑いを生み出すのが基本だと思います。そこに普通の女の子を持ちってくるってのはすごいです。
畑さんの師匠が書いた漫画さよなら絶望先生では、自分自身は普通ではないと思っているし思いたいが端から見ると普通の女の子というキャラクターが描かれています。彼女はあの作品の中ではあるいみ最も異常な登場人物なんですよね。
その反対で、自分では普通と思っているけれど端から見ると異常な登場人物ってのは例を挙げるまでもなく多数存在しています。っていうかその設定が普通。登場人物にとっては普通の行動が読者や作中の別の世界にいる人間にとっては異様と見える。ギャグ漫画の基本の一つだと思うんですよ。
ところが、西沢歩さんは違う。自分自身は別に普通であるとも異常であるとも認識していない。そこが普通。普通であることすら認識していない普通さ。特殊能力はどうやらなにももっていなさそうだし。
魔法先生ネギま!と比べると面白いですね。あの作品では31人の女の子が出てくるわけですが、当初は普通と見られた少女に次々と裏設定があることが明らかになってくる。たぶん本当の意味で普通の女の子はいないんじゃないかと思います。もしいても表舞台に立たないままに終わってしまう。それはこの後書く作品の世界観に関わってくる話です。


ブコメとしてハヤテのごとく!を読んだ場合彼女の存在は異常です。全然普通じゃないです。
初登場でいきなり主人公に告白し、いきなり振られます。どうみても単発のやられキャラです。次に登場するきっかけがつかめません。ところが無理矢理出てきます。レンタルビデオ屋というインターフェースが用意されていたからです。そこで、彼女が「あきらめない女」として設定されていることが生きています。そういう意味では全然普通じゃないですよね(笑)どう考えても負ける相手に無謀に立ち向かっていくわけですから。普通はあきらめます。あきらめると思う。おれは男なんでわからん!!
最近週刊連載ではもう一人のヒロイン属性を持つ登場人物ヒナギクさんとの絡みが出てきました。そして外伝では二人だけの話というものも提示されました。たぶんナギちゃんとヒナギクさんだったらこの作品はラブコメとして破綻をします。戦力差が大きすぎる。ナギちゃんと歩さんだと破綻はしない。微妙なバランスを保てる。そして、畑さんが提示したナギちゃん、歩さん、ヒナギクさんの三すくみ体制だとラブコメとして非常に面白い。さらに物語を進めつつ微妙な力関係を使ったギャグもできる。うまいこと考えましたね>畑健二郎さん




五日目に書いたように、西沢歩さんという登場人物は、ハヤテのごとく!という作品で描かれるいくつかの世界のうち一つを支えていくことになると考えています。
ハヤテのごとく!という作品はギャグ漫画的な作りを持っています。それは違う価値観を持つ複数の世界が作中に存在しているというところです。価値観の違いってのは笑いを生み出す原動力です。ある世界では当たり前のことが別の世界では異常なことになる。そのずれが笑いを生み出すわけです。この作品が「ナギの世界」だけで完結していたら、恐らくおれがはまることはなかったと思います。「歩の世界」があることを認識して初めて読む気になったといっても過言ではないと思います。
この作品には強烈な物語としての一面があります。この複数の世界を維持したまま物語として破綻無くまとめることができたらそれだけでも結構すごいことじゃないかと思ったりしています。で、たぶんこの作品、この作者ならそれができるんじゃないかと読者のおれは思っているわけです。


ハヤテのごとく!という作品では、あまり漫画では表現されない価値観が重要な意味を持ってくると思います。そして、もしこの作品をハッピーエンドにするのならば、その価値観の中で「いったい幸せとはなんなのか」ということを描かざるをえないような構造になっています。とりたてて不幸でもなく、お金をたくさん持っているわけでもなく、飛び抜けて貧乏でもない彼女が幸せと感じる結末はなんなのか、簡単そうで一番難しい問題です。どういう結末が用意されているのか、興味深いですね。




当初からヒロインのライバルとしてデザインされていながら、無念の打ち切りを食らったら登場する機会すらなくなりかねないところで初登場した彼女。もし畑さんが懸念していたとおり第三十二話(四巻一話)の暫定最終回が本当の最終回になっていたら、この作品はおれの目に触れることはなかったんだろうなと思います。
漫画以外のメディアも含めて、おれが今までの人生で一番深く読み込んだ物語「ハヤテのごとく!」。この作品を支えているのはナギちゃんであることに間違いはないですが、西沢歩さんがいなければここまで異様な輝きは持っていなかったこともまた間違いないとおれは確信しています。



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