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2012-02-10

[]2012年02月09日のツイート 2012年02月09日のツイートを含むブックマーク

2012-02-09

[]2012年02月08日のツイート 2012年02月08日のツイートを含むブックマーク

2012-02-08

[]2012年02月07日のツイート 2012年02月07日のツイートを含むブックマーク

2012-02-07

[]2012年02月06日のツイート 2012年02月06日のツイートを含むブックマーク

2012-02-05

[]TPPの「交渉参加」してどうして悪いのだろうか?−高橋洋一TPP合コン仮説in『ニューモデルマガジンX』3月号 TPPの「交渉参加」してどうして悪いのだろうか?−高橋洋一TPP合コン仮説in『ニューモデルマガジンX』3月号を含むブックマーク

 高橋洋一さんと僕と三橋貴明さんとの鼎談を記録した『ニューモデルマガジンX』三月号から引用かねて、ご紹介。ぼくは自由貿易の恩恵はこれからも一貫してあると思う。ただ別にTPPに参加しなければ自由貿易の恩恵を受けられないとも思わないし(あたりまえ)、交渉が必ずしもよく設計されているかどうかも議論すべきだし、またここが重要だがいまの野田政権に国民が信をおくことができるかどうかも重要だとも思っている。

 この最後の点は、僕には決定的に重要に思える。一概に定式化することは不可能なのだが、グレーザー&ローゼンバーグの名著に『成功する政府 失敗する政府』というものがある。

「例えば、市場に基づいた解決策は、指令・統制型規制や、あるいは政府がコントロールする生産のような非効率的な配分方法にとってもっとも有力な代替的手法であり、確かに多くの利点がある。しかし、状況と政策の信頼性の程度によっては、市場に立脚した政策は民間投資を刺激することや、潜在的な請求者の要求を拒否することや、また総費用を抑制することに失敗するかもしれない」

とある。信頼性のある政権と安定的な制度設計の見通しが、いまの野田政権には率直にいって欠けていると僕は思っている。信頼性の毀損は野田政権が属する民主党政権そのものが(誰が頼んだわけでもないが)マニフェストを自ら作成し、それで政権交代を実現したと信じられている中で、見事なほどこのマニフェストを破棄しているのが明らかだからだ。

 僕はマニフェストを実施せよ、といっているのではない。野田政権のマニフェスト破棄という行為自体が、この政権のコミットメントの失敗、つまり信頼性の欠如を表していると思っている。

 さらに、もし自由貿易が長期的な問題ならば、別に焦る必要はない、というのが僕の意見だ。ネットで散見される感情的な議論(例えば韓流好きとかいうだけで批判してくるマインドに似ている)には理はまったくないが、それでも日本は鎖国などというハードな制度を有していない。自由貿易の推進というソフトな制度を有している。この柔軟性ゆえに、いまの国内の既得権層や感情的世論の吸収も時間をかければ、過去そうであったように解消されると楽観的に思っている。

 なので当面のTPP参加を放棄することも、野田政権の下ではかなり真剣に考慮すべきだと思う。もちろん野田政権がこのTPPにかかわる政策の信頼性を上げていく努力をすればいいだろうけど、どうもそんな風にはまったく思えない。いずれにせよ、交渉過程は「注視」すべきだ。

ただしTPPの「交渉」自体を批判するというネットでしばしばみられる感情的な議論にはかなりげんなりしているのも事実だ。この点については以下のように高橋洋一さんの合コン論が正しいと思う。

高:TPPの参加交渉は、はっきり言えば合コンレベルの話ですよ。交渉に参加するかどうかっていうのも、政府の権限。政府の立場としたら全部参加するものだよ。どの段階で抜けるかっていう話はあるけど、とりあえずパーティーがあるわけだからそれにはエントリーするのは当然。パーティーに参加しないと誰が参加するか分からないんだから。

 日本はTPPだけじゃなくて、ASEAN+3や+6の交渉参加もやっているし、日中韓FTA(自由貿易協定)もやってる。参加している合コンがたくさんありすぎるくらいなんだけど、そこでTPPという合コンだけを声高に反対するというのはどうかと思うな。出入り自由の合コンなんだから、気に入らなかったら名刺交換しなければいいだけの話だよ。むしろ、参加してどういう人たちがいるかを見極めてから判断するほうが生産的じゃない?


高:交渉参加は官僚しか実務をやれないでしょう。だから交渉ごとがあれば行くんだよ。私自身も役人時代に交渉参加したことはありますよ。しかも政府としては国会に断りなく交渉に行っちゃう。それはどこの国も同じですよ。だから交渉の場で約束することもないし、最後に参加をやめたということもよくある話。入っちゃうとやめられないなんてウソ。私は実際に交渉参加してからやめたことありますよ。交渉中にとてもじゃないけど国内で法案を通すことができないと思ったら、政治家にあげる前にやめちゃうんです。

高:(略)その時の国民の関心次第だから、結果はわからないけど、国内法にするときにアウトになるよ。官僚はそういう先まで予測しながら交渉する。国内法に落としこめるか議題通過するかどうかで、国内法が成立する可能性がないのに突っ走ってしまうと役人の責任問題になるから、無理だと思ったらやめるよ。

 おそらく、官僚はいまもいろんな交渉ごとに参加していると思うけど、みんな焦ってるんじゃないかな。この合コンは参加しちゃいけなかったのか? みたいな。

 こう書くと交渉の経験もないどこの名無しともしれない人びとが「そんなのはぬるい。国際政治を甘く見ている、交渉に加わればだまされてしまう!」とくる。いったいどんだけ全能感なのだろうか? お手上げである。

 あとまだいろいろ話題を鼎談では話したので、上のコピペだけ読んで全能感を発揮する前に、まともな人はぜひ以下の本体を読むべし。

成功する政府 失敗する政府

成功する政府 失敗する政府

[]三橋貴明・渡邉哲也『緊急対談 大恐慌情報の虚と実』 三橋貴明・渡邉哲也『緊急対談 大恐慌情報の虚と実』を含むブックマーク

 チャンネル桜の経済討論番組で同席すると非常にこのおふたりがいると助かる。なぜなら事前にボードを用意して基本的な統計データを見せてくれるからだ。基本的にマクロ経済政策については、リフレーション政策(財政と金融政策を組み合わせてデフレ状態を脱却し低インフレ状態に持っていく)ことに賛同している。また日本経済の潜在的な成長力についても高い評価を与えていることでも僕と共通している。

 特に本書で僕がまさにそうだ、と思ったのが国際的な格付け会社に対する両者の遠慮容赦のない批判だ(44頁から53頁)。僕もこの番組に出たときに、ほとほと格付け会社の評価には呆れて「日本国債の評価をどうか国債ゼータ―(z)にしてくれてかまわないw」と放言したほどである。

 格付け会社への批判の要点は、1)「格付けの嘘」=債権を売る側が格付けのおカネを払っている(格付け恣意性の指摘)、2)政治的ファクター(バフェット要因)、3)国債格付けに、微税権・通貨発行権を考慮対象外で債務/成長だけで判断、4)裏格付けの存在(日本国債の優位ーCDS国債金利から計算?)、5)「将来要素」という恣意的な要素の存在、など。これらは格付け会社批判の起点にしかすぎないだろう。本格的に格付け会社を批判することが重要だし、現行のシステムの解体すら必要ではないかと個人的には思っている。

 ところで本書は2011年から今後にかけての世界経済一周旅行のような趣で世界経済を展望している。これらのついては個々細かいところでは、ぼくはそうなのかなあ、と思うところもあるが、それはまあ、置いといてw 以下にその要点をあげると、

1)ユーロ圏ギリシャは延命がユーロ圏諸国のマスト。しかしこの弥縫策には限界があり、本格的な解決にはギリシャユーロから切り離す必要。

2)米国…オバマ政権の維持は失業率次第。政治的意図が強くでてくる年に2012年はなる。

3)中国…過大な投資依存国=バブル経済=成長率8%死守の国。毛沢東思想の拡張。シーレーンの保護と中国軍閥の共産党のコントロール不調整とのからみ、つまり安全保障の困難が課題に。

4)ロシアブラジルインド…日本経済との相互依存の度合いを深化させていく。

5)韓国…極端な輸出依存体質への懐疑・

6)日本…マスコミの「成長できない神話」への批判。TPPへの両者の批判。ねたむ社会構造もデフレの結果。

渡邉:僕は「最小不幸社会」を否定したいですね。最小不幸社会というのは一種のマルクス主義です。…幸せな人がいなくなれば幸せになれるという話になって、どんどん皆貧乏になってしまうんです。

三橋:だから、デフレとすごく親和性が高いんです。

というやりとりは賛成である。

ふたりのいまの日本をリードする経済評論がどのようなものか、私の個人的な収穫としては、その手法がよくわかった。私よりも8歳下であり、その若く鋭気に満ちた手法をこちらも活用させていただくことにしたいw。なぜなら評論活動というのはまた日々の研究と研鑽がマストな世界であり、そこは貪欲に肉食系でいくしかないからである。その意味で本書はとても勉強になった。

大恐慌情報の虚(ウソ)と実(マコト)

大恐慌情報の虚(ウソ)と実(マコト)

[]サラ・ヴァン・ゲルダー+『YES!Magazine』編集部編『99%の反乱 ウォール街占拠運動のとらえ方』 サラ・ヴァン・ゲルダー+『YES!Magazine』編集部編『99%の反乱 ウォール街占拠運動のとらえ方』を含むブックマーク

 訳者の山形浩生さんから頂戴する。どうもありがとうございました。ウォール街占拠運動がどのような背景で生じたか(それは特に山形さんの解説に詳しい)、また運動自体がどのように始まりそして拡大していったのか(冒頭の3つの論説が詳しい)、そしてどのような思想的経済的な背景を伴いまた進化していったのか(ナオミ・クラインやディビッド・コーデンの論説に詳しい)が薄い本の中に凝縮されていて、ぼくにはかなりわかりやすかった。

 山形さんがウォール街は変化せざるをえない、より民主的な方向へ、と解説で書いている。また日本でもこの運動は無縁ではないだろう、という指摘は正しいのかもしれない。ただいまの日本の事実上の「官報複合体」と財務省日本銀行の複合体への批判的運動が起きるとなるとそれは定かではない。

いくつか本書から気になる資料の提示があったので備忘録として以下に。山形さんが政府とFRBのAIGやリーマンへの救済の際の恣意性を指摘していたくだりで出てくる二本の映画。

『Too Big to fail』はyoutubeに冒頭の長めの映像が。http://www.youtube.com/watch?v=wVV6dzDOgQ0

あと金融の民主的統制についてのロバート・シラーの新作はまもなく公刊。

Finance and the Good Society

Finance and the Good Society