アメリカ経済指標本


 各種経済指標の読み方本を蒐集していますが、定番のNorman Frumkinの第4版(2006年)がいまさらでていたのに気がついたのでペラペラみてます。日本ではアメリカの経済指標を紹介した包括的な本としてはかなり古いのですが、小峰隆夫先生が編集された『アメリカ経済指標入門』がありました。この本も良書だと思うのですが、この小峰編集本とFrumkinを相互に補いあえば最近のデータの読み方に至便ではないかな、と思いました。


Guide to Economic Indicators

Guide to Economic Indicators

 武藤副総裁講演雑感


 日本金融学会で武藤副総裁が講演「中央銀行の政策決定と委員会制度」を行う。講演要旨はここ


 論題からいって2月の事例に言及があるのは当然であった。以下その部分を引用。


最近の情報発信に関する教訓)
ところで、本年2月の政策変更を巡っては、その可能性が取りざたされるようになった昨年末からの市場との対話で混乱があったのではないか、という声があります。私どもとしても、ご批判は謙虚に受け止め、より良い対話のあり方を模索していきたいと思っています。委員会制度との関連では、会合前と会合後の情報発信に関して、以下の点を申し上げたいと思います。
第一に、金融政策決定会合前の情報発信に関しては、合議制である金融政策決定会合では、審議や討議を通じて意思決定がなされる訳で──例えば、委員会における討議を通じて、「会合後の私は、会合前の私とは異なる」ということが起こりうる訳で──、採決が行われるまで結果は判明しませんので、
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会合の決定に関する情報発信が会合前に行われることはありえないということをご理解頂くことが重要だと思っています


 予想できた説明ですが、実際に事前に政策決定の方向が日銀のさまざまな経路から流れている(そしてほぼその通りに決定される“地ならし”)というのは、専門知重視の僕でも知ってる世間知であり、(2月の事例に話をしぼっても)本当にNHKが事前情報を入手しないまま例の会合中のニュースを流したのであれば、日銀は公然と抗議すべきですがそんな話は聞きません。

 
 この日銀の2月の混乱については、セブンシードさんのところをを参照ください。


 一度やったこと(実際はことの大小の相違はあれ日常化していると憶測できますが)は慣性が働きますから今後の展開を注視したいと思います。

 ジミー・コリガン(その1)


 とてつもない孤独感漂う作品。コミック好きは和洋東西問わず嫁。


JIMMY CORRIGAN日本語版VOL.1

JIMMY CORRIGAN日本語版VOL.1

いかん、原稿カキコの旅に逝ってきます(ーー;)