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2011-12-03

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平成大停滞と女性の暮らしの変容

田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)

2011.12.3(民主党東京都連男女共同参画委員会総会講演会)

平成大停滞とは? 名目GDPでは91年と現状ほぼ同じ⇔デフレの長期継続

デフレの何が悪か? →デフレ期待による消費、投資、実質債務、財政収支などの長期的低迷。失業、雇用環境(非正規雇用の増加促進)などへの悪影響。円高シンドローム。

原因は? (1)構造問題説 (2)循環的要因(政策の失敗⇔日本銀行問題)

00年代後半から現状→三段階の負のショック(06年の日銀の政策転換の景気減速、リーマンショックへの無策、東日本大震災での日銀無策+増税路線)

女性の雇用状況

 完全失業率:平成元年2.2%→現状4%

 非正規雇用者<パート・アルバイト・派遣・契約・嘱託>比率の上昇:37.9%(90年)→54.5%(現状)。90年代は01年まで一貫して上昇。02年以降50%台で高止まり。15−24歳の非正規雇用の増加顕著(20%→50%台)。「好況」の持続は抑制要因、「不況」は減少要因。

 なぜ非正規雇用は増えるのか? 構造的要因と循環的要因の「合わせ技」。

 女性雇用のM字カーブの「緩和」→M字カーブ日本の特徴(若い頃就業、結婚・育児、中高年での復帰、ただし非正規主流)。90年代以降の「緩和」の正体は、子供を抱える女性の有業率の上昇ではなく、子供のいない女性の有業率の上昇。

女性の貧困

 貧困社会的排除⇔構造的観点と循環的観点の「合わせ技」でみる必要。

  「貧困」⇔定義難しい問題。生活保護基準に修正加える形式。

  「社会的排除」⇔女性であることでの社会的な資源(教育、情報、コミュニティへのアクセスへの制限)

岩田正美(『現代の貧困』(2007))の指摘:94-02年の24-34歳の女性の約35%が貧困経験。

 貧困は「人生のスパイス」?→脱出よりも、階層化の指摘(貧困脱出と貧困周辺)。

  「貧困」の高まり→平成大停滞が起動因。貧困ギャップ(貧困線を下回る度合い)と貧困世帯数の97年以降の高まり&02年以降の低下。現状、再増加?

 女性がなぜ貧困になりやすいのか? 貧困固定層の8割は女性。学歴での貧困層と安定層の格差は歴然(中卒は7割は貧困経験、大卒は8割安定)。配偶者のいない女性で子供をもっている人の貧困の割合は深刻(8割超。固定貧困も深刻)。配偶者いないプラス子供3人以上プラス学歴が低い→女性の「貧困」。

どうする? →循環的要因の解消(リフレ政策)、構造的要因の緩和(負の所得税、教育水準の向上?)。

個人的な経験からー60年代から80年代に女性はどう生きたかのワンサンプル

 母子家庭(短大卒+地方出身者、子供4人、職なし)×70年代不況

ルイスの2部門経済モデル(地方大家族から都市の核家族へ)→転換点→高度成長

 不動産業家族への嫁入り(夫高校中退、趣味:ライオンなど)

 家庭内暴力→日本刀で脚を。片足を引きずる人に。

 華麗なる一族?(都内不動産ブーム、原野商法、四谷の庭にマイ釣堀、家庭にいる正妻と愛人、買うおもちゃがないなど)

 多動症? アスペルガー? いつも成績ほぼオール1。庭にある動物ビル。一階は人間=子供を飼い、二階は犬、三階は鳩。

 四谷「不純」商店街、シンナーでらりってる小学生、ホームレス小学生へ進化。繰り返されるいじめと対抗暴力。

 母親の「敗退」→敗者復活戦へ。

 脱出して「貧困」へようこそ。

 日本銀行との戦い(中学、高校版)

 進化する父親(ライオン、ヒョウ、チーター<逃げる郵便局員>など)

 多重債務にようこそ

 「もうひとつの弟妹」→離婚ヘリコプターマネー作戦

 バブル発生となさけない長男(僕)のニート生活はじめました

 バブル崩壊でまたピンチ

 癌の発症。貧困と成功のシーソーゲームの終わり。

 秋葉原殺傷事件の日と父親との別れ

終わりに

 

 可能性のある社会とはなんだろうか?

 人生と経済との複雑な味。

松本哲夫松本哲夫 2011/12/03 22:28 経営者のデフレ批判を聞いたことがない。日本の経営者はどうしてデフレが好きなのでしょうか。私の推定では人手不足がイヤ、高い賃金を払うのがイヤみたい。被雇用者に働いてやるという顔をされるのもイヤ。しかし、総所得は総売上だからこれでは生産が縮小してしまう。オレの会社は払えないけど、他の会社が払えばイイと考えているのか。これも合成の誤謬でしょうか。