おはようございます。
本日は、曇り。花冷えととでも言うのだろうか。
花粉も漂い、夜明けからクシャミが続いています。
マイルスデイビスの枯葉、を聴きながら、遅い朝を過ごしています。
今日は、数日前から読んでいる伊集院静さんの、お父やんとオジさん、を読了する事から始めたい。どうにも先が気になって。朝鮮動乱のもと、生まれ故郷に帰って行った親兄弟を助けに行く非常な苦労が目に浮かぶように描かれている。
いま、自分が戦時下におかれた時に、このような勇気と行動が起こせるでしょうか。その思いが強くよぎる。
ちょうど自分の小学低学年の頃だろうが、李承晩ラインにより毎日のように漁船が拿捕される記事が出ていた。また同級生には隣国の人が多くいた。その中には、いまも覚えている仲良しがいたな。力が強く、弱虫だった自分をよく守ってくれた。
この本を読みながら、彼の事を思い出している。前に読んだ、海峡、の前編となる物語だろう。
目が何度となく熱くなる。
電話が来た。姉がまた入院していると言う。お彼岸に来れないと言う詫びの電話だ。
可哀想に。体調が良くなって手術をし、六月頃の退院だと言っていた。いつか死線を彷徨った時の事を思い出し、無事を祈る。目が熱くなって来た。可哀想に。辛いだろうに。


1130現在。
お父ヤンとオジさん、を読了。こんなに魅了された本は久しぶりだ。ドキドキしながら、そして男が生きると言う事について深く教えられたようだ。何度も目が熱くなった。電車の中で読み終えなくてよかった。
解説によれば、普段解説は読まないのだが、伊集院さんのお父さんをモデルにしているとの事。お父さんの無骨でそして優しい姿が目に浮かぶ。
この後、朝鮮半島の地図で跡を追って見たい。そしていつか、防府市も訪れて見たい。
この著者に出会えて本当によかったと思っている。


1730現在。
日輪の遺産と八日目の蝉のDVDを見終えた。いずれも小説と異なるところはあるがそんな事はあまり関係なく、映画は映画としての創作であり深く感動を覚えた。いい映画だったな。
人は、いつも善と悪を見据えて生きているわけではなく、その境遇、あるいはその一瞬の流れの中で、ただ生きると言う事を選択して生きて行くものなのかも知れない。そこには信念を持つか強い意思を持つかが、その先を切り開いて行く力となる。
大きく考えさせられる一日だった。