浦上墓園無縁供養塔

 この墓地は、白川河畔にあった本山墓地、上河原墓地が河川改修で削られるときの移転先として、立田山の中腹に造成された。その際、無縁墓を供養するために建てられたのが、この施設らしい。「大悲」と刻まれた中央の祭壇の両脇に、「由来記」が設置されている。
 しかし、雑草が生えたり、コンクリが剥離したり、かなり荒れている。上に上がるのに、ちょっと危険を感じる状況。






右側の由来記

  由来記
 建設省起業 白川改修事業のう
ち 熊本市受託地区内に所在する
市有本山墓地(面積五六九六平方米
墓碑総数二三〇〇余基)は 河川用
地となるためその代替地として 
ここ浦山の地に約一万平方米の墓
地を造成し 昭和四十四年十二月
より有縁墳墓の移転を初め昭和四
十五年八月に終了した。
 無縁墳墓六六三基の移転につい
ては この無縁供養塔を建立する
とともに 倶会一処にして諸霊の
冥福を祈る
  昭和四十五年十一月
     熊本市長 石坂繁



左側の由来記

   由来記
 白川改修事業に伴う 熊本市
髪町大字坪井所在の上河原墓地(
面積一万七千三百余平方米墓碑総
数六千二百余墓)の整理に当り、
ここ風光絶佳なる浦上墓園を移転
先地として新たに約一万五千平方
米を拡張造成し、昭和四十六年四
月より有縁墳墓の移転を始め翌四
十七年十一月に終了した。
 無縁墳墓一千六百四十基の移転
については、曩にそのことあるを
期して建立した この無縁供養塔
に合祀して諸霊の冥福を祈る
  昭和四十八年三月
     熊本市長 星子敏雄