渡瀬草一郎『空ノ鐘が響く惑星で 8』

空ノ鐘の響く惑星で〈8〉 (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で〈8〉 (電撃文庫)

 タートムの本格的侵攻と、大規模な会戦。ここらあたりはぼんやり憶えていたが、ずいぶん後の方だったのだな。12巻の2/3が終わっている。ここで、ラバスダン王が、イリスたちに殺害されたことに始まる変動がやっと終わるわけか。


 バロッサ・アーネストに育てられた工作部隊が、国境のザルク砦周辺での破壊活動によってタートム部隊を足止めする。しかし、体勢を立て直したタートム先遣部隊は、シズヤたちの玄鳥の援護を受けて、防衛の拠点エフリード砦は、陥落してしまう。
 シズヤたちによる、工作部隊の殲滅。
 新国王ブラドーや軍閥の長クラウス・サンクレットに率いられた増援部隊も到着。本格的な戦いが始まるが、玄鳥の援護を受けて、陣形を乱されるアルセイフ側が不利に展開。しかし、裏切り者が玄鳥で攻撃していることを知った北方民族が、玄鳥の大軍で介入。一気に、戦局はひっくり返り、タートム側の指揮官カルバイ・ウォーレンバーグの戦死で決着する。
 しかし、でかいとはいえ、鳥の襲撃で、砦が落ちるものかなあ…


 フェリオは、中盤、出番がなかったな。
 序盤と終盤では、シアの処置の副作用で人事不省に陥ったウルクを必死で看病したり。あるいは、北方民族を動かす外交交渉やったり。
 リセリナは、父親エルシオン・エアルが遠い過去に死んでいたことを知らされ、ショックを受ける。

「コソボ 裁かれる「英雄」:解放軍の虐待疑惑 特別法廷始動へ」『朝日新聞』17/8/12

 うわあ。エグい。
 コソボ解放軍が、コソボ紛争中に、セルビア人捕虜やそれに協力しているとみなされたアルバニア人を殺害、内臓を抜いて売却していたという疑惑の特別法廷が始動しつつあるという話。単なる虐殺じゃなくて、内臓を売ってるあたりが、あくどいなあ。
 これは、昨年の記事だが、その後、特別法廷はどうなっているのだろうか。
 そもそも、大アルバニア主義の方が、危険度が高いように思う。つーか、ネズミ講で国ごと溶かしたアルバニア人の国家がこれ以上大きくなっても、厄介なだけというか。


 コソボも、政治の腐敗とか、経済の状態の悪さで、政治的な安定が低下しつつあるそうだが。


関連:
コソボ解放軍 - Wikipedia
イスラーム圏でもっとも親欧米の国・コソボの終わりなき憎悪[橘玲の世界投資見聞録]|橘玲の世界投資見聞録 | 橘玲×ZAi ONLINE海外投資の歩き方 | ザイオンライン
“大アルバニア主義”の台頭 オピニオンの「ビューポイント」