つぶやき懐古館 〜流行歌千枚漬〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

12-04-29-日 流行歌千枚漬・その73

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ご無沙汰しております、です。

またぼちぼちマイペースで書きます・・・・・

東京タワー

美空 ひばり 歌:昭和34年 3月発売:(コロムビア A 3161)

            野村 俊夫 作詞:船村 徹 作曲


5月連休突入ですね。

まぁわたしなどは例年結局家でごろごろしてるだけのGWなのですが、

皆さんのご予定はいかがですか?


東京スカイツリー、関西地区でも3月半ば頃からTVのCMや電車の中吊り広告

などで見かけるようになりました。GWあけにオープンですね。

7月までは予約無しでは入場できないそうですが、(私の場合)東京に行く用事も

なさそうですししばらくはニュースなどの映像だけで“観光”しそうです・・・・・・


さてタイトル曲ですが、これは現在の(って言い方もヘンだけど)東京タワーが完成した翌年、

昭和34年に出た「タワー讃歌」です。

前年、この東京タワーをモデルにしたTVドラマが放送されています。

「マンモスタワー」森繁久弥・森雅之らの出演でした。TV本放送から5年、このドラマが

放送される1月前にかの名作「私は貝になりたい」が放送されてTVドラマ元年とも言われた

この年でしたが、この「マンモスタワー」もまた話題作でありました。


まだまだ“駆け出し”であったTVドラマが映画界を浸食する危惧を描いていましたが、当時

映画界は全盛期。TVドラマごときが・・・・というのが当時の映画界の見方でもあったのです。

しかしこの後時代は急変。映画界の斜陽は皆さんの知る通りで、「マンモスタワー」の世界は

先を見据えていたのでした。


ちなみにこの昭和34年はレコード界でもSPとEPの販売比率が逆転し、SPが過去のもの

となりつつあった時代でした。

♪ワンダフルワンダフル東京タワー〜

10-11-09-火 緊急連絡

永らく放置してスミマセン

サイト移動のお知らせ

ここの元サイトとなる、「流行歌懐古館」ですが

下記アドレス引っ越しました。

コチラです

この「つぶやき懐古館」も間もなく“復活”します

(予定)

09-10-04-日 流行歌千枚漬・その72

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旅の喫茶店

霧島 昇 歌:昭和15年12月発売:(コロムビア 100011)

            高橋 掬太郎 作詞:服部 良一 作曲


夏のハナシをする前に「秋」が来てしまいました。(毎度のことだけどね)


晩秋を思わせるしっとりとしたタンゴ、そして歌唱。

街の喫茶店に腰掛ける旅人秋雨に冷え切った体を温める、一杯・・・・

とムーディーにストーリーが進展していきます。


ご存じの通りコーヒー豆は赤道をはさんだごく一部の地域に限られ、我が国では

小笠原諸島でわずかに栽培されているほか大多数は輸入に頼っています。


ところで我が国に「コーヒー」なるものが登場するのは江戸末期。一般に浸透する

のは明治半ば〜大正時代にかけて、のようですね。

昭和になってからは女給と酒のイメージが強い「カフェー」といわゆる純然たる喫茶店

にわかれ、その数も飛躍的に増大しました。


しかし戦争が始まると次第に輸入規制がかかってきます

この曲が流れていた頃はすでに輸入が困難になっていてなかなか珈琲の飲める喫茶店も

現実には数少なくなっていました。

歌詞でも旅人が口にするのは「冷めた紅茶」で、なんとなく時代を間接的に描写しているように

思えますね。



戦後コーヒー豆の輸入が再会し珈琲の“春”が訪れるのは昭和25年のことです。

09-08-01-土 流行歌千枚漬・その71

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東京音頭

日本ビクタージャズバンド昭和 8年12月発売:(ビクター 52932)

            中山 晋平 作曲飯田 信夫 編曲


もうすっかり間が空きまくってますが(全然メげてません)


季節柄ウチの近所でも盆踊りの練習風景などチラッと見られるようになりました。・・・

の割りにはまだ梅雨が明けてなかったり、とヤヤコシイ天候でもありますね。

(「梅雨明け」を宣言すれば恐らく過去もっとも遅い梅雨明けになる)


で、このレコード。「何だ、東京音頭かよ」って声が聞こえそうですが今回のは

「ジャズ」バージョン。ジャズで音頭ってトコロがいかにもビクターカラーってな気も

しますが、歌詞カードによれば「すぐにダンス出来るようにした」らしいです。


この曲・アレンジを聴いてどう踊るのかよくワカラントコロはあります。

(歌詞カードに振り付けはない)

ところで「東京音頭」は私にとって“SP盤を遠い世界に”した盤なのです。どういうコト

かと言いますと高校生になってスグの頃、大阪市内の某百貨店。たまたま文具売り場に用事

があって寄ったのですが買い物ついでに隣の美術品コーナーのショーケースにあったこの盤。

付けられた値札が、8000円也。「わぁ〜、、SP盤って高いんだ」・・・・・

その日からSP盤が遠い存在になってしまったのです。


最近になって骨董市ネットオークションなどでこの曲など二束三文で売られているコトを

知ってまたまたショック・・・・・・・


話を戻して、この盤のアレンジは飯田信夫。彼の作風を全否定する気はありませんが

良く言えば小気味よくまとまっている、と言えるけれどあえて言うなら色気がない。

これがコロムビアの仁木他喜雄かテイチク大久保二郎だったらどんな味付けにした

のか興味のあるところではありますね。(無理に決まってるけど)

09-06-06-土 流行歌千枚漬・その70

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大阪行進曲

写真左)

植森 たかを 歌:(コロムビア 25619)

      

(写真右)

井上 起久子 歌:(オリエント 60002)


昭和 4年 7月発売:松本 英一 作詞近藤 十九二 作曲


まず写真左、「コロムビア歌謡曲」という演目もちょっぴり無理があるような気も

しないではないですが、歌謡曲、というコトバ自体まだ一般的ではなかったのです。

当時大阪市は東京市を抜いて日本一の都市になりました。この頃はまだまだ市中に堀が残っていて

水の都、そして煙の都でもあったのです。

歌詞を見ると船場のいとはん、絵日傘、・・と古き良き大大阪がよみがえるようです。


この曲を初めて聴いたのが復刻盤で、解説書により(植森たかを=奥田良三)を判っていて聴いた

のですがやはり伸びのある高音にはただ驚嘆の一語につきます。


全体的には行進曲調のアレンジを施したコロムビア盤の方が出来がいいように感じます。

ただオリエント盤も井上起久子の歌声が高音をややセーブしている印象でかえって可愛く

聞こえます(私には)。

コロムビア盤に比べ飾りっけない、というか素朴な雰囲気のアレンジもいい感じを

醸し出してます。


一番詞にある「ダムに堰かれて/逢えやせぬ」のダムとは水晶橋のことでこの橋の下に

あった水門を開閉して(堂島川の)流量を調節していましたのでこの詞が生まれたのでしょう。

どちらも昭和4年7月の発売。

09-04-25-土 流行歌千枚漬・その69

tat__tat2009-04-25

テディーボーイ・ブルース

石野 陽子 歌:昭和60年 4月発売:(徳間ジャパン 7JAS−28)

             売野 雅勇 作詞:芹澤 廣明 作曲


気がつけば桜が咲き、葉桜に変化していました。

すっかり寡作になってしまいましたが、私は相変わらずノラリクラリやっております。


さてさて今回はガラッと変わって昭和の終わりころ、です。

今では芸名を“平仮名”にした彼女の画期的デビュー曲でした。


何が画期的なのか、と言うといわゆるセガの「アーケード版」ゲームとタイアップし、ゲームの

主題歌のような売り方をしたことです。

ゲームの内容は、マシンガンを撃ちながら敵を蹴飛ばしていく−−−普通は撃たれた敵は“消える”

のですがここでは小さくなるだけ。そして一定時間のうちに蹴飛ばして「消す」という流れでした。


ある程度ステージをクリアすると彼女の部屋(もちろんゲームの中のお話ですが)をのぞける、という

ボーナスステージがあったのですが、アイドルの部屋に灰皿があったり、とよくワカラン内容では

ありました。


ゲーム中BGMではなく彼女の歌声が流れる、というのも画期的でした(まあ、タイアップなんである

意味当たり前かも)。


曲の方は哀愁感の強いなんとなくチェッカーズの初期を連想しましたが詞・曲の組み合わせが同じ。

それなりにまとまってはいますが、「ああやっぱりな」、という感じです。

結局大きなヒットには恵まれずにアイドル街道を駆け抜けた姉と違ってバラエティ路線でその姿をよく見ました。

09-02-26-木 流行歌千枚漬・その68

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アリューシャンの春

立花 ひろし 歌:昭和18年 6月発売:(富士音盤 と 306)

            松村 又一 作詞島田 逸平 作曲


もう年が明けて2か月も経ってしまいました…

とにかく今年は暖冬で特に先月は平均気温の記録を塗り替えたらしいですね。

このまま“春”モード突入でしょうか。


いやいや花粉でお悩みの方にはつらい季節到来

(とっくに花粉、舞ってますが・・・・)、、、、


この歌はキング時代の立花ひろしの曲として最も良く知られているものです。

♪春とは言えど名ばかりの・・・・

このオリジナル盤は面白いカップリングとなっていてこの片面は

「南国の馬車」(小堺淑:作詞/上原げんと:作曲/宮城しのぶ:歌)、つまり季節で

言うと初春と初夏、場所で言うと北方と南方というわけで『一ツブで二度オイシイ』

カップリングだと言えます。(ぃゃ、、言えるか??)


曲の方は2・3番の間奏で『何故か』東京ラプソディーが顔を出す(いいのか?)

ユニークアレンジが施されています。アリューシャン列島と言えば、戦後一貫して

叫ばれている、いわゆる“北方領土”問題がでてくるのですが、こういった問題は

二国間で歴史上のどのタイミングに基準を置くかで価値観など変わりますから非常に

厄介な問題でしょうね。


我が国が訴えている4島返還にしても相手側が「もともと自分のもの」と解釈すれば

それまでですからね。某首相がヘンな妥協案など口走らないことを祈りたいです。


ところで一番詞の終わりに出てくる「ロッペン鳥」はカラフトウミガラスのことで、すでに

絶滅したと聞きます。時として歌詞の中にこう言った記録も残されているのですね。

09-01-13-火 流行歌千枚漬・その67

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東京パソドブル

津村 謙・菊地 章子 歌:昭和21年 7月発売:(コロムビア A 102)

         サトウ ハチロー 作詞:江口 夜詩 作曲


しばらく間があいてしまいましたが“復活”します(何回目、だ・・・・)。


終戦間もなくの一枚。菊池章子戦後の一時期「地」の字を使ってました。


テイチクから移籍してきた津村謙とのデュエットで、彼は翌年キングへ、戦前デビュー以来

コロムビアにいた菊池章子もテイチクへ移籍してしまう寸前の“すれ違い”で生まれたこの顔合

わせは恐らくこの一曲のみ、というある意味貴重な一枚と言えます

(ウラ・オモテでそれぞれ歌っているものはある)。


各主要都市は米軍の空襲によって“焼け野原”となっていて、歌詞にあるような窓に灯がともる

状態ではなかったのですがこの年(昭和21年)の多くの曲がそうであるように詞・曲とも

「明るさ・希望」をモチーフにしていて焦土と化した帝都の復興讃歌となっています。


江口夜詩の曲も特にこのあたり工夫したあとが見られ、とにかく疲弊した大衆の心を癒そうとした

詞曲は今聴いてもそれなりに聴き応えのある一曲になっているというのは言い過ぎでしょうか・・・・

08-11-07-金 流行歌千枚漬・その66

tat__tat2008-11-07

サーカスの唄

松平 晃 歌:昭和8年 3月発売:(コロムビア 27353)

          西条 八十 作詞古賀 政男 作曲


朝晩の冷え込みも厳しくなり周りには咳き込んでいる人も見かける季節になりました。

深まりゆく秋とともに聞きたくなるのがこの歌、というわけ。


曲調から受ける私のイメージとしては晩秋なのですが、このレコードは3月に発売されています。

昭和8年、ドイツのハーゲンベックサーカスが来日するにあたり歓迎の意をこめて作られたのが

片面の「来る来るサーカス(歌:淡谷のり子)」でこちらは地方回りの曲馬団の哀愁を歌っています。


ただネットを検索してもほとんどのサイトが「『サーカスの唄』がハーゲンベックサーカスの

歓迎曲である」旨の記述で正直「ぉぃぉぃ」ってところですが・・・・


ところでこの曲は西条八十古賀政男コンビの第一号作品で作曲者自身詞稿を受け取った時

感動し夜が明けるまで曲想を練った、というのは有名な話ですね。


のちEP時代になって小林旭日活映画「さすらい」の主題歌として、北原謙二が作曲者自伝を

TVドラマ化した時の主題歌「あの夢この歌」のB面曲としてそれぞれレコード化しています。

オリジナルSP盤はこの曲のヒットによりAB面が逆転した、とあるのですが歌詞カードも「サーカスの唄」が

A面扱いになっていてカードまで差し替えたとは思えないのですが真相は如何に・・・・・・

ここにあるレコードはこの曲がA面になっていますから(逆転が本当だとしたら)“逆転”した後の

後期の盤、ということになります。


ちなみに片面の「来る来るサーカス」は古賀メロレコード一号となった「文のかおり」(歌:佐藤千夜子)

と同じメロディ。このサーカスの唄も昭和11年に「あの娘たずねて」(歌:桂三千夫)として

“化けて”います


(曲馬団=サーカス)の図式が出来上がるのはこの曲のヒット以後のことだということは間違いないと思います。

08-10-26-日 流行歌千枚漬・その65

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悲しみの敵

藤山 一郎 歌:昭和 9年 4月発売:(ビクター 53086)

            伊東 ハンニ 作詞:増永 丈夫 作曲


米サブプライムローンに端を発した株価の暴落戦後金融恐慌だ、とマスコミ

報じて久しいですね。

9.11テロ直後以来の協調介入など金融情勢もあわただしいですが先行き見えない

動向に気をもまれている人も多いのではないでしょうか。


この曲は昭和の初め、満州事変をバックに巨額を手に入れ“昭和の天一坊”と呼ば

れた伊東ハンニが作詞したものです。

彼はいわゆる相場師で名の由来は「伊勢から立身して東京と大阪に二股をかける男」

というダジャレでした。


タイトルは彼が掲げたスローガンからきています。

概して大金を一度に手に入れた人が起こす行動はしばしば破天荒であり、また奇想天外

であったりするのですが彼もまた同じであったようです。


B面曲は「オシャカサン」で私はこの世に降臨したオシャカサンだと“自画自賛”して

います。誰か止めろよ・・・・(って今さら遅いですが)

曲の方はハンニと交友のあった藤山一郎自身が作曲しています。行進曲調の“いかにも”

という感じの曲です。


結局ハンニ自身は米相場に手を出したのが失敗の手始めで最終的には「詐欺師」の

レッテルを貼られ戦後その消息を断ってしまいました。

まぁ地道にコツコツ生きていくのが一番良かったりするのです、ね。

(・・・・と自分を慰めてみたりする。。。)

08-10-04-土 流行歌千枚漬・その64

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星空のマサチューセッツ

ザ・マイクス 歌:昭和42年12月発売:(フィリップス FS−1031)

            なかにし 礼 訳詞:Robin Gibb 作曲


ここ数日特に朝夕は冷え込んで夜風が肌にしむ季節になりましたね。

秋の夜長にはピッタリの曲だと思います。


先に「バラが咲いた(昭和41年)」のヒットがあるマイク真木ヴォーカル、また

この後「みんな夢の中(昭和44年)」を歌った高田恭子も参加していたザ・マイクス

の曲としてもっとも知られているものです。

もとはビージーズのヒット曲のカバーでした(写真右)。


当時歌謡界のニューウェーブとしてGSとフォークソングといった2つの流れがありました

が、この曲は「GS」として分類されていたようです。

(今から思えばかなりフォーク寄りではありますが・・・)


恋人の住むマサチューセッツに星空を仰ぎながら思いを馳せる・・・・

なかにし礼が訳詞をつけていますがなかなかこの曲にピッタリのイメージですね。

08-09-03-水 流行歌千枚漬・その63

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十五夜お月さん

平井 英子 歌:昭和 7年 9月発売:(ビクター 52370)

            野口 雨情 作詞:本居 長世 作曲


流行歌オンリーじゃなかったのか、というのが聞こえてきそうですが

今回は少し趣向を変えて“童謡”です。

一度は耳にし口にしたことのある曲ですね。


当時童謡系のレコード伴奏ピアノだけ、というのが主流だったのですが

このレコードではマンドリンを主体としたアンサンブルでそこへハーモニカ

絡む、といったなかなか洒落アレンジが施されています。


妹が里子に出され、母はいない・・・・

童謡にしばしばみられる「残酷系」の歌詞です。“一家離散”を歌っているわけ

ですが平井英子がけなげに歌っているせいか気が付きにくいかも知れません。


昭和初期世界恐慌に端を発した不況と冷害による不作で特に東北地方の農村部は

悲惨な状況でした。一家バラバラになる、というのも極端な例ではなかったようです。

まだまだ都市部と地方の格差は大きかった時代でした。


ところでまだまだ残暑厳しいといえど夜はコオロギの音とともに確実に秋がやってきています。

今年の中秋の名月は14日。時代変われど夜空のお月さんは不変ですね。(当たり前か・・・・)

08-08-14-木 流行歌千枚漬・その62

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暁の交換船

藤原 亮子・小畑 実 歌:昭和18年 7月発売:(ビクター A−4411)

            佐伯 孝夫 作詞清水 保雄 作曲


戦後60年以上が経過し、戦争にかかわる言葉の多くは一部の研究者などを除き

忘れられた存在となってしまったようですね。


この曲のタイトル、「交換船」もその一つだと思います。

そもそも交換船とは何かと言うと、基本的に戦争状態となると交戦国同士の国交が

断絶されます。つまり相手国に滞在しているビジネスマン外交官、或いは留学生

などは身辺の安全保障ができなくなるのでお互いの“人質”(でもないけど)を交換

し合うための船、それが交換船という訳です。


ただ国交のない国同士でやり取りするのですから戦争と関係のない第三国が間に入る

形で“仲介”します。

歌のなかでは♪祖国の旗に護られて〜とカッコよく歌われていますがこの交換船は

民間船籍で運航され、国際法上船首部分を黒地に白十字にした上に照明をつけて外部

からもはっきり認識できるようにして攻撃されないよう保護されていたのです。


当時の乗船名簿を見るとのちのちジャニーズ事務所を構えることになるジャニー

多川氏の名が見えたりする訳ですが、おそらく海の外から日本を見ていればこの戦争が

無謀な行為だったことは分かっていたと思われます。

交換船で“祖国”の土を踏んで人たちは必ずしも愛国心で戻って来たのではなかったと思います。


まぁこのような船が公海上を行き来するようなそんな時代にだけはならないようにしたいものですね。

ちなみに日米間は昭和17年6月と翌18年9月に行われたので

この曲は2回目の直前に発売されたことになります。

08-07-22-火 流行歌千枚漬・その61

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朝顔の唄

関 種子 歌:昭和 7年 7月発売:(コロムビア 26967)

            佐藤 惣之助 作詞古賀 政男 作曲


各地とも梅雨が明けて今が一番暑い時期ではないでしょうか。


朝顔はもう少し早い時期の花ですが、朝に雫をたたえた花びらを見ると

ホッとするのは私だけではないはず。

いかにも日本の夏を連想しますね。


古賀政男全集にはたいてい収められているこの曲、作曲者自身の

思い出話として“朝顔の便り”が紹介されています

(ここでは割愛しますが)。


ヒットを狙わない良心的な詞曲によるこの作品はホッとするような癒し

与えてくれますね。佐藤惣之助の詞も作曲者自身が言っていた通り色彩感覚

優れた幻想的なものを感じます。


もっとも“狙いどうり”ヒットに結びつきませんでしたが・・・・・

08-06-03-火 流行歌千枚漬・その60

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幸せさがし

坂口 良子 歌:昭和49年10月発売:(コロムビア P−380)

           岩谷 時子 作詞:渡辺 岳夫 作曲

TBS系で放映されたTVドラマ家なき子」の主題歌でした。

(「同情するならカネをくれ」とは異なる)


この時間帯は岡崎友紀主演だった「ママはライバル」を30分繰り上げて午後7時

スタートとして、ラブラブライバル・ニセモノご両親と計3連発の後番組でした。


両親を失った少女と共に母親を探す旅に出る、といった内容で全3作とは大きく

コンセプトの違う中身になっています。

後年の主演作品として印象にあるのが花登筺の根性もの「細うで一代記」ですが

この「家なき子」の演技が延長線上にあるような気がします。


ところでこの主題歌、岩谷時子作詞だと聴けばすく判る歌詞ですね。

タイトル通り希望がわいてくるという感じの彼女らしい造りになっていて私は好きです。


曲のほうもテンション高めだけどスピード感を感じさせない出だし。

さらに中間の♪デイバイデイ・人生は〜の前後で変化のある凝ったアレンジが施されて

いて結構難しい曲なのですが比較的うまく歌っています

(さすがに前出のデイバイデイ・・のあたりで少々アヤしくなるけど)。


この後彼女が出した「青い山脈」や「幸福ゆき」などではヘンなクセが出てて

イマイチな仕上がりなのですが、この曲ではレコーディング前に相当レッスンを重ねた

のでしょう。ただ作曲者はいわゆる“劇伴”の作家。どういうレッスンをしたのか興味

あります(ひょっとするとレッスンしたのは別人かもしれませんが・・・)。

08-04-15-火 流行歌千枚漬・その59

tat__tat2008-04-15

グラナダの娘達

淡谷 のり子 歌:昭和11年 9月発売:(コロムビア 29010)

            野村 俊夫 作詞レイモンド 服部 作曲


以前保利透さんのプログレコード狂の詩」で

話題になっていたネットオークションに登場した作詞家野村俊夫氏の遺品と思われる一枚。

(この盤が話題になっていたのではありませんが・・・・)


戦前ブルース女王」と呼ばれた淡谷のり子ですが彼女の真骨頂はタンゴ

洋モノのスタンダードナンバーあたりに素晴らしい歌唱を多く残しています。


この曲はタンゴではなくレーベルにはワルツとありますがワルツ、と言っても社交ダンスで

踊るような優雅なものではなくクイック・ワルツとでも呼べそうなテンポの速いものです。



ギターピアノが交互に語り合うようなイントロからしてシビレますね。グラナダは

「ざくろ」を意味するスペイン南部の都市。アルハンブラ宮殿が有名ですね。

さながらスペインの陽光を連想させる詞と曲、そしてアレンジがまた活きています。


アレンジは仁木他喜雄。流行歌臭のほとんど無い造りが淡谷の歌唱と相まって全体的に

聞きごたえのある作品になっています。

08-04-10-木 流行歌千枚漬・その58

tat__tat2008-04-10

月光仮面は誰でしょう

近藤 圭子 歌:昭和33年 2月発売:(キング AC−10342)

            川内 康範 作詞小川 寛興 作曲


言うまでもなくTVドラマ草創期を代表する「月光仮面」の主題歌

先日亡くなられた川内康範氏の“ある意味”代表作とも言えますね。


このときの放送以外にも単発で出たり、あるいは後年アニメにもなりましたから

幅広い世代に知られている曲だと思います。


川内氏と言えばここ一年ぐらいはいわゆる「おふくろさん」騒動で名前が

挙がることが多かったですが個人的に思うにやはり作者に無断で改変したり、が

良くなかったと言えます。


歌の場合もイントロからラストまでが一つのカタチだと考えてますのでそこへ

他の物を挿し込むには“一声”あるべきでしょう。


逆にいろんな事情でカットする場合も同じで例えば“差別用語”が含まれている

「買物ブギ」などそうですね。

この歌の場合、その言葉自体がいわゆる「オチ」にあたるのでそれをカット

してしまうと作品全体意味を成さなくなってしまうのです

(いささか極端かもしれませんが)。

「おふくろさん」の場合もその辺の配慮に欠けていた、ということですね。


ところでレーベル写真は片面の「月光仮面の歌(三船浩:歌、作詞・作曲同じ)」で

番組冒頭(当時放送は月−金)で月光仮面(のおじさん)の影がタイトルバック

かかるシーンでチラッと流れてました。

しみじみ歌い上げる感じでこちらもなかなかいい曲です。

08-03-25-火 流行歌千枚漬・その57

tat__tat2008-03-25

カフェー

松平 晃/淡谷 のり子 歌:昭和 9年 6月発売:(コロムビア 27868)

            久保田 宵二 作詞:江口 夜詩 作曲

春の高校野球も開幕しサクラがほころび始めるこの季節、とりあえず

“カフェー”も「祭」ということで。


松平晃・淡谷のり子という珍しい組み合わせ。

まぁ淡谷のり子はデュエット曲があまりない人で中野忠晴と組んだものが

数枚、あとはこの松平晃と藤山一郎が二曲程度だったと思います。

もっとも彼女の場合組み合わす歌手・歌う曲の兼ね合いが難しかったのかも知れませんが。


実際曲を聴いてみると営業で歌ってますという感じで決して悪くはないけれど

やや平凡な印象です。

お茶にしましょかビールにしましょうか〜歌詞を見てみると戦前、特に

昭和初期のカフェーというのがどんな所だったのかスケッチされています。

そのあと「ブラポー」4連呼となるわけですがこの言葉死語になって久しいですね。

(ぺラボーだったら使ってますが)


全体的な曲のつくりとしては低音の響きに特徴があります。いかにも江口夜詩

という感じです。

この“江口臭”を嫌う「アンチシラー」もコレクター間では多いと聞きますが

ワタシ的にはこういうの好きです・・・・

08-02-18-月 流行歌千枚漬・その56

tat__tat2008-02-18

わが恋は燃えぬ

津村 謙 歌/田中 絹代 台詞:昭和24年 2月発売:(キング C−415)

            高橋 掬太郎 作詞上原 げんと 作曲


昭和歌謡の流れの一つとして“台詞入り歌謡”がありますね。


昭和40年代以降は歌い手自らセリフを語るタイプが主流になりましたが

戦前からのSP時代では映画俳優を起用してセリフを担当していました

ダブルキャスト、なんてゼイタクなのもあります)。


今でしたらいろんなメディアを駆して宣伝していますが当時もっとも有効だったのが

この「流行歌タイアップ」、つまり主演俳優女優レコードに登場するパターン

だったと言えます。


ま、当時は映画俳優がスクリーン以外に露出する機会が極端に少なかったのもこれらの

下地にはあるのです。


この作品は明治期自由民権運動のさなか自立をめざす女性の姿を描いた松竹映画溝口健二

メガホンをとりました。ほかに水戸光子菅井一郎らが出演していました。


ところで戦前戦後を通じていわゆる“台詞入り歌謡”が極端に少ない同社ですがやはり歌的

には平凡で「台詞入り」の多かったコロムビアポリドールあたりからすると物足りない

内容です。ただ歌った津村謙より台詞の田中絹代を立てているあたり多少は力を入れていたかも

知れません。


しかしこれらの歌を聴くとおよそどんな(内容の)映画だったのか分るのがSP時代の

台詞入り歌謡の特徴であると言えますね。

(映画と関係ない台詞入りもありますが)

07-12-27-木 閑話休題・その3

ネタ切れぢゃぁありませんよ


いよいよ新年へのカウントダウンも始まりましたね。

我が家大掃除(なんてことはしてません)迎春準備(カガミモチ買っただけ)

終わりました(たった5分で)・・・・・


今日は趣向を変えて戦前流行歌界をサッと縦覧してみましょう。

戦前、というかSP盤時代はレコード会社ごとに明確なカラーがあって極端に言えば

レーベルが完全にはがれた盤であっても聴くとどこどこの盤、なんて判ったものです。


主だったところを飲食店にたとえるなら

コロムビア洒落たフレンチ、

ビクターマニュアル通りのファミレス

キングは雑多な大衆食堂

テイチクエスニック多国籍料理

ポリドール路地裏の一品料理屋、、

といったところでしょうか。


もちろんファミレスや大衆食堂がダメ、と言っているのではなくそれぞれのメーカーにカラーが

あるからこそ各々コレクターが熱心にレコードを探しているのです

(ま、ビクター盤を集めている人は極端に少ないですが)。


各メーカーを渡り歩いた作家でもそれぞれに作風に影響が出ていますね。特に戦前期は国家による

統制(厳密に言えば異なるのだけど)によってある程度のレールが敷かれていたような感がありました。

もちろんそれに反旗を翻した人も少なからずいたのですが、やはり第一線から退かざるを得なかった

ようです。


ただそのような“メーカーがあまり宣伝しなかった”盤が最近イロイロと「発掘」されていますね。

聴いてみると詞・曲・歌唱にどことなく伝わってくる“チカラ”があって聴き応えのあるモノが多いです。

いまこれらの曲を復刻するにも様々な制約があってなかなかムズカシイとは聞きました。

単にコレクター間のタノシミにとどめておくには惜しい気もしますが・・・・・

07-12-16-日 閑話休題その2

年末です


TVも新聞のTV欄ブチ抜きの大型番組が増えますね。

今では番組改編期の恒例行事化してますが昔はこの時期にしかなかったものです。


先日紅白の出演者が発表されましたが、歌番組の衰退が叫ばれて久しい中“大親分”的存在

紅白歌合戦もかっての6割を越えていた視聴率が(平成以降は)完全に伝説になってますね。

他の「ナントカ音楽祭」のような大型歌番組でも過去のVTRを「これでもかっ」と言えるほど

多用し結果として今の歌を聴かせたいのか、なつかし路線で見せたいのかイマイチ焦点のボケ

ものになっています。


衰退の理由としては

  1. 家族みんなが一緒に観る(聴く)歌が減った
  2. むしろ家族揃ってTVを観る機会が減った・・・

などありそうですが、20年以上前、昭和の頃は歌番組のバックには一家団欒の姿がありました。

家族揃って夕食をとる機会すら減っている現代ですからねぇ。。


またケータイを含めてポータブルプレーヤーなどの普及で歌そのものを気軽に携帯する事が

出来るようになって元来の姿、「歌は聴くもの」への転換がすすんだ結果ビジュアルとしての

歌への需要が減った(特定のアーチストだけならコンサートへ行くなどありますが・・)事が

TVでの歌番組の衰退の要因として挙げられると思います。


他所の掲示板などで紅白歌合戦の復権を祈る旨の記述を散見しましたが生活スタイルが激変した

昨今ではかなり困難な命題だと思います・・・


残り一枚のカレンダーも“下半分”となっていよいよ今年もあと、少しになりました・・・・・

07-12-05-水 流行歌千枚漬・その55

tat__tat2007-12-05

放送禁止歌

山平 和彦 歌:昭和47年 2月発売:(キング BS−1490)

            白井 道夫 作詞:山平 和彦 作曲


ここ数回の“放送禁止曲(正しくは要注意歌謡曲)”の流れから

そろそろこの曲が出てくるかな、なんて思われた方いらっしゃったのでは

ないでしょうか(いないか)。。


タイトル通り「放送禁止」になったこの曲、歌詞が漢字4文字のみの羅列からなる

トコロが一風変わっていて(各節の最後だけ5文字ですが・・・)それでいて痛烈な

風刺が効いています。


この1番詞にもありますが「放送禁止 自主規制」・・と民放連による放送禁止曲と

よく言われていましたが実際には民放連(NHKは別規制)はガイドラインを設定して

いるだけで放送するかは各放送局の判断であったのです。

彼はそのことを知っていたかのようですね。


この曲が世に出て30年が経ち要注意歌謡曲の指定も消えて放送禁止に対するプレッシャー

だけが亡霊のようにさまよっているかに思えます。

平成以後の曲はあえてタブーに挑戦しない、メッセージ色の弱い曲が多くなったような

そんな気もしますね。


“放送禁止歌手”と称された彼ですが平成16年10月13日

ひき逃げ事故に遭い亡くなっています。

07-11-26-月 流行歌千枚漬・その54

tat__tat2007-11-26

金太の大冒険

つボイ ノリオ 歌:昭和50年 8月発売:(エレック EB−1041)

               つボイ ノリオ 作詞作曲


この曲もまた“要注意歌謡曲”認定です(当たり前か)・・・・・


「金太負けるな」普通の文章でしたら何てことはないですが、一字ズレて区切ると

マッタク違う意味合いになりますね(蹴られるとイタイ)。


まぁ歌い方からして“確信犯”なのですがこの曲の場合、意図がある場合を除き

まず放送されることはないと思われます・・・・

ま、一応ちゃんとしたストーリーはある歌詞なのですが


ただ放送されなかったはずのこの曲を何故か私の耳には残っていました。ナゼだ・・・

07-11-17-土 流行歌千枚漬・その53

tat__tat2007-11-17

手紙

岡林 信康 歌:昭和45年 9月発売:(URC URT−0053)

               岡林 信康 作詞作曲


かって多くの国々がそうであったように支配層と生産層との格差を設けていました。

近代化への最大の壁はこの身分制度であったわけですね。


我が国もしかり。いわゆる“士農工商”と呼ばれる階層でこのあたりはもはや説明の必要はないと思います。

ただ明治以降近代化が進んでもこういったことへの差別が依然として残ったのは事実ですね。


この歌はその身分差別の一つ、部落問題をストレートに扱っています。好きな人との結婚に身内が

(そのことを問題として)反対されてしまうといった内容。


とかくニンゲンは自分自身への不安を拭うために「下」を見て安心する傾向がありますがそれを

自己啓発のため「思う」だけに留めていればとにかく、実行動に出てしまう人の方が多いですね

(人のことは言えないかも・・・これも自己啓発)。


特にこのようなことを問題提起すべきマスコミがこのような楽曲を「放禁(要注意曲)」として“フタ”をしてしまっていることの方が問題なのですが・・・・・


片面は9分に及ぶ大作、はっぴいえんどと組んで1970年8月9日岐阜県中津川で行われた

“第2回全日本フォークジャンボリー”でのライブ盤「それで自由になったのかい」でこちらが

33回転と表裏で回転数が異なっています

07-10-31-水 流行歌千枚漬・その52

tat__tat2007-10-31

悲惨な戦い

なぎら けんいち 歌:昭和49年 1月発売:(エレック EB−1017)

            なぎら けんいち 作詞作曲


134年ぶりに番付に“空白”が発生した大相撲。

ここんところゴタゴタ続きでイイ話しがありませんねぇ・・・・

早いトコ“強い日本人横綱”が復活しないとファンも離れていってしまうような気がします。


なぎら流に「もしもこんな取り組みがあったら」というこの歌はオリコン上位(最高位38位)

まで食い込みましたが、相撲協会と“某国営放送”に気を遣って自主規制的に放送禁止

なっています(厳密には放禁というコトバはない)。


で、取組中にまわしが外れると「不浄負け」という反則になるんだそうですね。

(“モロ出し”とは言わない)2000年に三段目の取り組みでこの例があったとか。このときは

外れそうになったところで“取り押さえられた”のです。ですから日本中にイチモツが放送される

事態にはなっていません(ナニを期待してるんだろう)


ま、普通は外れないように締め込むのものだし、万が一外れそうになっても行司が待ったを

かけて締め直すためにこのような“事態”にはならないでしょう。

(私も行司が締め直すのは何回か見たことがあります)


ところでこの歌、今年の2月に出た「エレックレコードシングルボックス」にも当然収録されています。