キューティクル探偵因幡

ナンセンスギャグアニメだが、自分としてはメルヘン色のあるドタバタファンタジーとして雰囲気を楽しむシリーズとなりそう。出オチっぽいのに延々と出張るヤギの姿をしたマフィア首領がなんだかツボ。美形キャラたちもうるわしすぎないラインで好みにけっこう合う。第一話は、満仲勧監督がコンテを切っているだけあって構図もテンポも洩れのない出来。散漫になりそうな筋なのに画面に集中しやすかった。

アムネシア

記憶喪失の少女の意識の流れに沿った工夫のある構成が、ゲームからの移植をそのまま匂わせるところを残した台詞まわしのぎこちなさを救っている初回。ヒロインが状況判断においても人間関係でもとにかく受動的なのだが、設定にミステリーが含まれていることを匂わせる不穏な雰囲気を全体に薄めて漂わせることにより、エクスキューズとしている巧妙さに今後への期待を繋いで、この逆ハーレムアニメを(若い男全員がヒロインに優しすぎるというか甘すぎる諸描写に苦笑しながら)視ていこうと思う。