ケイリー・バンドに入りました。



以前からちょくちょく
ゲストという形で演奏させてもらってはいたのだけれど
河原町に引っ越してきたのを機に、
正規のメンバーとして活動していくことになりましたです。



その名も「ポルカ・ペスツ」。(笑)



ペストはもともと「害虫」とか「病原菌」だけれど
派生して「厄介者、邪魔者、迷惑なヤツ」という意味もあります。
どんな状況でもポルカばっか弾き続けて
厄介者扱いされるバンドなんだな。きっと。(^o^;)





バンドに入ったのなんて、なつかしパディ・フィールド以来。
フィールダーズのみなさん、お元気でしょうか。



まあこのポルカ・ペスツは、
一応ケイリー・バンドというスタンスなので、
ケイリーのためにしか集合しないのですが



それでもなんというか、「仲間」という感覚は、
久しぶりになんだか新鮮で、
気持ちがちょっとあったかくなります。



思えばずいぶん長いこと、
自分ひとりの考えで音楽をやってきたから、
いいタイミングにこういう機会を与えてもらえて
今回もまたたいへんラッキーでした。






「なんかもっとロックンロールなポーズとってよ!」と
カメラ係に言われて撮った写真が、これ。
会場暗いから、ぜんぜんブレブレでダメな写真ですね。A^^;



ギターのピート(左端のピンクのシャツ)は、
実はプロのジャズ・ギタリスト。
普段はジャズ・ハウスで弾いたり、ジャズ・ギターを教えたりして
セッションに来ることはありませんが
音楽をきちんとリスペクトする、知的な紳士です。



とても上手だし、
まあもともとトラッド・ギターなんて存在しないし(笑)、
ときどきメロウなコードが入ってきて
「うおお何だこれは」と思うことはあるけれど
バンドの音としては、けっこううまいこといっています。





そしてフィドルのギャヴィン。
彼は、前にも書いたけれど、
河原町でいちばん信頼できるフィドラーで、
引っ越して来てから、いちばんよく一緒に演奏しています。



というか、彼がいなかったら、
河原町のアイルランド音楽シーンの中でやっていくことは
私にはできなかったかもしれない。



トラッドに対する考え方や、曲の好み、リズム、音色、
そういうものが全部ぴたりと合う、得難いフィドラー。



よくジョークとかも言うし、やんちゃなんだけど
周りを引き込む演奏の素晴らしさと
のびやかなフィドル、トーンの優しさは天下一品で
彼は私に、アコの吉田兄者を思い起こさせます。



彼については、これからも追々
ここに書いていくことになるかと思う。





そしてリーダーのフィル。バンジョー&フィドル。
彼も、若いころ10年近く南アイルランドに滞在し、
ジョニー・Oと一緒に長く演奏していたという
筋金入りのトラッド・ミュージシャンです。



持っている曲数がとにかく多いし、
それを次々に思い出せる明晰さにもびっくり。



私をバンドに誘ってくれたのもこの人だし、
人柄的にも人望が厚く、音楽的にも懐が深いので
私はちょうど、アカザワ師匠と同じようなスタンスで
「師匠」と呼ばせてもらっているのですが



フィルはいつも
「おいおい、やめてくれよスター・ウォーズじゃないんだから」
と照れて嫌がります。
それがまたいい。(笑)



いかにもケイリー・バンドのリーダーという感じのフィルは、
セットの合間にマイクを通してジョークを飛ばし、
ダンサーにもバンドのメンバーにもさりげなく気を遣い、
ケイリー全体を盛り上げてくれる
エンターテイナーでもあるのでした。





河原町のセットダンス愛好会は
地理的な関係なのか、ケリー出身のアイルランド人が多く、
ケリーを中心とした南アイルランドのセットがよく踊られます。



シュリーブ・ルクラ、ノース・ケリー、ウェスト・ケリー、
そしてみんなが「カシェル」と発音するキャッスル・セット。
ケイリーの締めはもちろんバリボニ。
「次はクレア・ランサーズ!」とコールしても
ぱらぱらとしか人が集まらなかったりする、この驚き。(@ @);;;



なので、演奏する曲目もとにかく、
ポルカ、スライド、ポルカ、スライド、ポルカ、ポルカ、ポルカ。



実に新しい体験をしているなあと思います。



ウェスト・ケリーなんかは、踊ってみてもちょっと面白かったし。
聴いたこともないようなポルカをぶっつけで次々弾いて、
ああーしばらくは曲拾いをしなければ……なんて思ったり。



西クレアにいながら、
私に数々のポルカを仕込んでくれたジャッキーに
いまさらながら感謝。



でももっと覚えなきゃ。f^^;
楽しんでいきたいと思います。