J2 第39節 横浜FC vs 水戸ホーリーホック@三ツ沢
14:00キックオフ 入場者:5,003人
横浜FC 0(0-0)1 水戸
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両サイドから怒涛のごとく攻める横浜FCとカウンターから中央を切り裂く水戸。今季4分けを防ぐため、両チームの選手とも懸命に戦いましたが、横浜FCが水戸の選手退場による数的優位をまたも活かすことが出来ず無得点に終わったのとは好対照に、水戸は集中をとぎらせずに守りきり、セットプレーで得点というこれ以外ありえないような得点を挙げました。
横浜はファミリー感謝デイの今日、5,000人以上詰め掛けたサポーターの前で勝ち星を上げることは出来ませんでした。プレイヤー全員積極的な姿勢は評価できましたが、審判判定によって思い切りの良さを徐々に失っていった久保田をはじめ、シュートは放つものの、その後のフォローに物足りなさを感じる敗戦でした。
今日の主審は高山さん。フィジカルコンタクトに厳しいこの主審、案の定普通のショルダータックルでも笛を吹きまくり、主に水戸にその被害が及びましたが、久保田も集中的に目をつけられ、何度も注意を与えられた上に初イエローも。
さて試合ですが、1stシュートが水戸だったことからも分かるように、カウンターを基本にしながら水戸は今までになく積極的に攻めあがります。5分までに打たれたシュート3本。対して横浜は今日も臼井を中心にサイドを攻めあがりますが、1stシュートは7分の早川のロングスローを中央ミドルゾーンで受けた内田が思い切り良く打ったもの、これはクロスバーの上でした。
いつもは片方のサイドに攻撃が偏りそこからサイドチェンジが少なかった横浜ですが、今日は左からのサイドチェンジが結構良い感じでかかり、臼井がどフリーで抜け出すことも多かったです。ただ、クロスがいずれも高めで、背の低い北村、どうやらヘッドが苦手そうな久保田にはなかなか合いません。ただし久保田は、胸から下でボールを受ければ、内へのフェイントからの切れ込みや思い切りの良いシュートなど、何かをやってくれる雰囲気があります。イエローを食らってから思い切りがなりを潜めてしまったのは気になりますが。
最初の決定的なチャンスは水戸に。10分中盤でパスカットされたボールを左サイドで運ばれて上げられたクロスが真ん中で頭にどんぴしゃ。ループ気味のシュートがゴールマウスへ飛びますが、これは菅野が間一髪戻ってキャッチ。
さらに19分にはゴール直近のFKを真ん中で抜け出されてのシュートを菅野がはじき、こぼれをさらに押し込まれますが、コレはオフサイド。
20分過ぎからは、どうも前線でボールが落ち着かず、水戸のカウンターにさらされる状況を見てスティーブンが果敢に上がりだします。
それで動きの良くなった横浜、25分なかじのFKにあわせたスティーブンのヘディング、30分久保田のキープから臼井が中に切り込んでシュート、32分久保田のミドルが北村の背中に当たってGKの裏をついたシュートなどチャンスが続きますが、水戸GKの堅守にも阻まれます。
猛攻の中でも気を抜くと水戸のカウンターがさえます。39分には奪われたボールを中央突破でドリブルでゴール前まで持ち込まれシュートされるなど、サイド攻撃に重きをおくと真ん中ががらがらになっていました。
前半はそのまま0-0で終了。
久々三ツ沢登場の水戸MF・森田真吾ですが、今日はトップ下での登場。31分にはホイッスル後にボールを蹴りイエローを食らうなど、相変わらずなところを見せていましたが、後半終盤には2本ほど良いシュートを放ち横浜サポを慌てさせていました。
さて、後半はメンバー交代なく開始。最初の動きは2分スローインを受けた久保田が無理目の姿勢から反転、右からシュートを放ったものでした。
続く4分には北村が決定的なチャンスを迎えます。ゴールライン際からのフィードに反応した北村がケアに向かったDFとGKの間に入り込みループシュート!しかしボールはゴールラインを超える寸前でDFがクリア、決定的な場面でした。
さらに10分、何本か続いたFKのチャンス、内田からナカジへちょん蹴り、これをなかじが振り切りますがGKがキャッチ。
そして横浜がさらに押し込む状況になります。17分、前半40分にもイエローをもらっていた水戸・小椋が2枚目のイエローを受けて退場。攻めにかかる横浜は、選手交代に動きます。
19分トモヨシに代えて大友。大友は基本的に右に入りましたが、臼井と何度も何度もポジションチェンジを繰り返し、波状攻撃。21分には左サイドからなかじのクロス、しかし受けた大友はシュートを打たずに北村へ、北村のシュートはキーパー正面。これは大友に打ってほしかったシュートでした。しかし、待っていた先制点は波状攻撃を続けた横浜ではなくそれを耐えしのいだ水戸のものでした。
26分左サイドからのCKをファーに流されてその返りをど真ん中で吉本が押し込みます。その瞬間吉本はベンチに向かって(つまりメインスタンド側ですね)「ご馳走様でした」ポーズ!!キーッにくらしーーー!!!ということで、今回も1人少ない相手に先制点を奪われてしまいます。
しかし横浜の攻勢は相変わらずですから、そのうち同点、勝ち越しが可能だ、と思っていました。28分に山尾に代えて大久保を投入。その大久保が交代直後左からの臼井のクロスに反応し中央でヘディングもクロスバーの上。29分にはFKをなかじが壁を巻いてゴールへ向かうグラウンダーを放つもGKに掻きだされます。そのCKをさらに大久保が合わせるがクロスバーの上、と矢継ぎ早に交替選手が結果を出そうとがんばります。
さらに33分なかじのFKが真ん中で待つ大友へ。ミドルゾーンから放ったシュートはゴールかと思ったらクロスバーに跳ね返されさらにそのこぼれをシュートに向かいますがGKキャッチ。コレも決定的な場面でした。
最後には35分、北村に代えて小野信義を投入し、マシューを最終ラインに下げ、トゥイード、大久保、久保田の3トップとします。そのスティーブンの右サイドキープからハイクロスという先週を髣髴とさせるようなプレーもありましたが、これを大久保がそらし、臼井が飛び込んで右足でシュートを放つもののGKがキャッチと、今日は、FKやシュートをあめあられと放ち、枠も捉えるものの、ゴールの中へは転がりません。
このまま0-1のタイムアップ。内容が悪くないのに10人の相手に勝てない悔しさか、選手たちもうなだれていました。そしてゴール裏もいつもの敗戦のような汚い野次はなく、沈黙で迎えます。こっちの方がよほど選手たちに応えたんじゃないでしょうか。
とにかく、今のJ2で絶対勝てる相手も(川崎以外に)絶対勝てない相手もいません。選手にも(特にサポにも)水戸に負けるわけがない、普通に引き分け、というココロがあったとしたら、その時点で今日のゲームは負けていたんでしょう。
かくいうぼくも、負けは予想していなかったので大変へこみました。
さて採点
菅野5.5、DF早川5.5、トゥイード5.5、山尾5.5、中島5.0(今日は思い切りが良くなかった)、臼井6.0(森田をケアしながらあの攻撃参加は見事)、マシュー4.5(あのバックパスはどうにかならんか)、内田5.0(今日は思い切りが良くなかったその2)、小野智5.5、FW北村5.5(ループは惜しかった。しかしFWにはとにかく結果が必要)、久保田6.0(ゴールに向かう姿勢は良かった)。大友6.0(節を追うごとに状態は良くなっている。次は自分で決める心意気で、大久保6.0(積極性が出てきたのは評価)、小野信5.5(あの時間帯であのポジであれば役割は果たした。)
J'sGoal
水戸戦観戦記集