J1第24節 対サンフレッチェ広島戦@三ツ沢

tatsumine2007-09-02

横浜FCは13位サンフレッチェ広島とホーム三ツ沢で戦い、一度は追いついたものの1-2の敗戦。
内容はよかったのに付いてこない結果。17位大宮が浦和に金星を挙げ、14位千葉も勝ったため、残り10試合で17位との勝ち点差は10、16、15位との差はゲームがないので10〜11のままですが、14位とは17、13位とは18と非常に厳しい結果です。

横浜FC 1(1-2)2 広島

  • 19:04キックオフ 三ツ沢公園球技場 入場者数:6341人
  • 得点
  • 警告
    • 横浜 呉(3分)、マルコス パウロ(78分)
    • 広島 青山(59分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF山田、室井、和田、中島、MF呉、山口(85分 玉乃)、マルコス パウロ、内田(60分 滝澤)、FW三浦、チョ(78分 藪田)。 <サブ>GK小山、DF岩倉、太田、MF根占
    • 広島 GK木寺、DFストヤノフ、戸田、森崎(和)、MF駒野、青山、服部、柏木(80分 高柳)、森崎(浩)(37分 桑田)(59分 槙野)、FW佐藤(寿)、ウェズレイ。 <サブ>GK河野、DF盛田、MF李、FW平繁

発表された先発選手はカズとコンビを組むFWがカタタウからヨンチョルに変わっただけ。ただし、本来どちらもスピードで抜け出すタイプの平本とヨンチョルの組み合わせよりはカズとヨンチョルの組み合わせは可能性が感じられると思います。
対する広島はストヤノフが加入し、さらにウェズレイが2試合の出場停止から休養十分で復帰。
結果的にコイツにやられてしまったわけだ…。


さて、試合前選手を迎える拍手から。夏休み最終日ということで6000人を超える入場者を集めた三ツ沢。
ゴール裏、バックスタンド、メインスタンドで一体となって選手を拍手で迎える雰囲気は最高。ちょっとウルッと来てしまった。
まさにジュリオレアル監督の言うホームの後押しが出来る環境は整っていましたので、あとはチームに結果を出してもらうだけ。

試合はいきなりの右サイドのボムソクの突破からスタート。
対する広島も、うちので方をじっくりと見て、カウンターから寿人、ウェズレーへ展開するサッカー2分右サイドからのハイクロスを誰もヘディングでクリアできずにウェズレイにどフリーでボレーシュートされてしまうもののこれは枠上。

前半を象徴するシーンでしたが、まさに前半は試合のペースを握る横浜に対して、少ないチャンスを確実に決定機に結びつけながら、決めきれない広島、という試合展開だったのでした。

11分ウェズレイ、13分服部、16分戸田とシュート放たれるも菅野もしっかり守ります。対する横浜はボールを支配して前向きに試合を組み立てるものの最初のシュートは18分CKからのカウンターでハンドを主張して足が止まった横浜守備陣に対して、ウェズレイがしっかり抜け出してフリーになりながら最後PKを取りに倒れたプレーが流された直後のプレーでのうっちーのミドルシュート。枠上にはずれますが、とにかくシュートを打たないと、という気持ちのこもったシュートでした。

これで堅さも取れたか23分には右サイドからヨンチョルがGKの位置を見て絶妙なループを放ちますが、これは惜しくも間一髪でセーブされてしまいます。
この後のCKも惜しくも押し込めず。28分にはいいパス回しから左サイドで数が勝負に出て最後シュート気味のクロスも誰も合わせられず。
攻勢に出た横浜ですが、こちらも決め切れません。

37分アクシデントか森崎(浩)が桑田に交代。
40分にはここまで捌き役に徹して、前に出てきても決して自分でシュートを放っては来なかったパウロが中でのキープから鋭いシュート。来日後初めて見たパウロのシュートシーンでしたが、もっと自分で打つ意識を持ってもらってもいいかもしれませんね。

42分には、ショートパスをつないで行く展開の中で最もやってはいけない不用意なヤマのパスミスから攻め込まれるもこれは山田がファールで止めます。ウェズレイの鋭いFKはスゲが一度は前にはじくもしっかりキャッチング。
45分の適正なショルダータックルをファールに取られてエリアのすぐ外で与えたFKもゴールには至らず、前半は0-0で終了です。


さて、ゲームのペースを握っているだけに先制点を取っていきたい横浜、5分ボムソクの右サイド突破、6分うっちーとパウロのパス交換からパウロがエリアすぐ外でフリーに、とチャンスを作っていきますが、ボムソクはCKをゲットするにとどまり、パウロはまたしてもそこでパスを選択してしまいます。

こういった消極的な姿勢はチーム全体に微妙なマイナスをもたらしてしまうもの。9分駒野のハイクロスを頭でウェズレイに押し込まれて失点。DFラインの一種のミス。これを逃さないのはやはり日本代表と言うところか。
横浜は試合開始直後からCBがウェズレイをフリーにしてしまうところがあったのだけど、やはり室井、和田だとこういう局面でウェズレイを抑えるのは難しいでしょう。菅野は一度ははじいたように見えたのですが。

しかし、これで気落ちせずにしっかりさらに前を向いて攻撃する選手たち。12分には右サイド山田が粘ってあげたクロスをニアにヤマが飛び込むもこれはGKクリア、続くCKは最後和田がヘディングも枠の上。
ここで広島は森崎浩との交代で入った桑田が早くも槙野と交代。これは守りに行くという戦術的な交代だったのでしょうが、効果的だったとはいえません。続いて横浜は動きがよく、パウロとのパス交換も冴えたうっちーに代えてタッキーを投入。うっちーは次は真ん中でパウロとのコンビで見てみたいですね。

さてこの交代したタッキーがしっかり結果を出します。25分、タッキーが左サイドをしっかり抜けてあげたクロスをカズがファーサイドでヘディングシュート。
J1最年長ゴールを更新する5月26日大分戦以来のカズのゴールで同点に追いつきます。

同点後も攻勢を止めず勝ちに行く横浜。33分左からのボールを中でう変えたタッキーが積極的にシュートを放ってCKをゲットしたり、さらにヨンチョルに代えてヤブを投入して攻めに来ます。
中盤ではパウロが素晴らしいボールキープを見せてくれました。
しかし好事魔多しではないですが、ここでも一瞬のエアポケット。
34分またしても右サイドを軽く突破されて寿人からグラウンダーのクロス、これをまたしてもウェズレイに合わされて勝ち越されてしまいます。

いくらせめても点を取らないと勝てないサッカーと言うゲーム。一瞬の隙を付くことの出来る、駒野、寿人、ウェズレイと言うタレントの存在をまざまざと見せ付けられた瞬間ですが、横浜はそれでも負けるわけには行かない。
40分にはヤマから玉乃に交代。しかしこの交代は遅すぎました。山もがんばってはいましたが60分過ぎからは明らかに足が止まっていましたし、ヤマのクロスにニアに飛び込んだプレーも疲れがなければしっかり流し込めていたプレーでした。横浜はこのまま攻めながら、タイムアップの笛を迎えてしまいました。


今年全く感じられず、ガンバ戦から戻ってきた「楽しいサッカー」。
この試合もそれを貫く気持ちは一貫していました。後ろを向いてプレーする選手は少なく、前向きに楽しいサッカー。
しかしその積極的なサッカーの裏を衝かれての2失点でもあったと思います。
シーズン序盤なら、評価できるサッカーも、現在の僕たちの置かれたポジションを考えると、同じ下位に沈む相手に敗戦したということを重く受け止めなければいけない現実に非常に複雑な気持ちになりました。

戻ってくる選手たちに拍手を送りたくても、結果を考えると送るわけにも行かない。こんな気持ちをもう味わいたくない。
だから次こそ、選手たちには結果を出してもらって心から拍手を送りたいですね。

代表のオーストリア遠征、U-22のオリンピック予選の影響で、次の試合の15日ガス戦@ホーム国立まで間が空きます。
平本、早川といった負傷している選手が戻ってくる可能性も大きいですし、さらにジュリオレアルの目にかなう選手も出てくるでしょ。
さらにつなぐサッカーに磨きをかけて、人もボールも動くサッカーを実践していってほしい。ジュリオレアルのコメントどおり、10試合で勝ち点30を取るつもりで、突き進んでほしい。

今出場機会のない選手の中ではトモキチを筆頭に西山、アツ、カタタウ、ねじ、ヨンデとまだまだやれるはずの選手も多いですしね。
個人的にはヤマは悪くはないけどやはり90分戦うためには、この位置はうっちーに任せたい。そうすることでタッキーもしくはニシを使うことができます。
FWの軸は平本、カズで行けばいいと思います。今の布陣からの修正点は、CB、FW、セグンドボランチ、ですからガス戦得意ななかじはそのままでもいいと思います。

GKスゲ、DFヤマタク(トモキチ)、室井、ハヤ、なかじ、MFボムちゃん、うっちー、パウロ、タッキー(ニシ)、FWカズ、平本(ヨンチョル)。サブ コーヤン、コースケ、岩倉、ねじ

こんな感じダメですかね?

試合後ゴール裏出口では、高木前監督に送るフラッグへのコメント。
「ありがとう また会おう!!」とメッセージしました。
広島ペトロビッチ監督になぜこのチームでチャンスを与えてもらえなかったのかとコメントされた高木前監督。ぼくも全く同じ気持ちです。だからと言っていまのチームを今の監督をどうこう言えるわけもなく、ベストな応援をしていくだけ。
可能性が0になる瞬間まで、つまり16位との勝ち点差が残りゲーム×3以上に開くまで、絶対に残留をあきらめません。

さて、採点

  • 菅野 6.0:シュアに仕事をこなしていた。失点は仕方ない。
  • 山田 5.5:ファールで止める場面も多かったが、ボムソクとのコンビは清水戦よりよかった。
  • 室井 5.0:ウェズレイ、寿人を止められず。力不足。
  • 和田 5.0:積極的なDF、攻撃参加は光ったが、やはり強力2トップは荷が重かった。
  • 中島 6.0:落ち着いてプレー。安定感もあった。
  • 呉 6.0:右サイドで、プレーにアクセントを作り続けた。
  • 山口 5.0:悪くないが、やはりダブルチームで狙われていた。
  • パウロ 5.5:別次元のキープ力と捌き能力だが、自分で決める姿勢もほしい。
  • 内田 5.5:パウロとのコンビは出色のもの。真ん中で90分見たい。
  • 三浦 6.0:ゴールはお見事。勝負の姿勢も見せてくれた。今のところカズに頼るしかないのも苦しいけど。
  • チョ 5.5:平本とのコンビよりはやりやすそう。
  • 滝澤 6.0:値千金のクロス。最初から見たい。
  • 藪田 5.0:評価不能。いたっけ?
  • 玉乃 5.5:もっと早く見たい。
  • ジュリオレアル監督 5.0:玉乃の交代はもっと早くが望ましかった。FWの代えがヤブしかいないってのは…