天使なブログ

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付喪神メモ

刀剣男士でなぜ使われるのが嫌がる子が出てこないのか、って疑問をネットで見かけたので考えてみた


とうらぶの図録を読むと、神である刀剣男士は審神者より格上の存在らしいけど、自分の持ち主を主と呼びたいからあえてそう呼んでるっぽいでぃす
ってことは、そもそも使われたくないなら顕現もしなさそーでぃすよね
長谷部の声優さんが、なぜ国宝があんなにあっさり大量に出るのか、とも取れる問いに「会いにきてるんですよ」って答えたそうだけど
長谷部に限らず、刀剣男士は基本的にこんな感じのスタンスなんだろーなって思ってるでぃす


それこそ江雪みたいに、理性では戦うのは嫌でも本能的に逆らえない、ってのが出てくる限界じゃないかなって思う
刀剣男士として呼ばれた以上、どう使われるのかは江雪だって理解してるだろうにそれでも出てくる、ってことは、刀剣男士にとって人に使われたいってのは理性では抗えないくらいに強い衝動ってことだろうし


ここまで考えて、付喪神と人の関係ってなんだろって思って、ちょっと調べてみた


付喪神の原点は、現存してる資料としては室町時代の絵巻物「付喪神絵巻」が参考になるかな?
内容が長くてめんどくさいから三行にまとめると、


物が100年経つと精霊ついて付喪神になるよ!
付喪神になると人間に悪さするから、100年経つ前に捨てたら付喪神が発生しなくなったよ!
それに怒った100年経つ前の古い物が別の手段で妖怪に変化して人間に一揆を起こしたよ!


って話


ちなみにオチは悪さをする付喪神を、密教のすごく偉い坊さんが法力によって調伏して、悪さを反省した付喪神は出家して修行して成仏したって話


そういえば、太郎太刀は天上から降りてきた、みたいな台詞言ってたよね
すると、刀剣男士たちって、この成仏した付喪神のその後ってことなのかな
なるほど、それで基本みんな良い子ばかりなんでぃすね(まぁこの設定をゲームで使ってるとは限らないでぃすけど)


ちなみに現存してる日本最古の絵巻物は源頼光の土蜘蛛退治の物語の土蜘蛛草紙だけど、そこにも付喪神らしきものは書かれてるんでぃすよね
「異類異形のものども」っていう、現代でいうならその他大勢のモブの扱いでぃすけど
見つけ方が新人の声優さんをガヤの中から声だけで当てるみたいな探し方でぃすけど
主役は源氏と土蜘蛛でぃすからね、しょうがないね
でもほら、モブから主役に出世することもあるし
それを考えると付喪神絵巻はタイトルに名前出てるし、実はまだましな扱いだったという真のオチが待ってたでござる


ただ、土蜘蛛退治の話はもっと古いものもあって、平家物語が一番古いとされてるんでぃすよね
平家物語の土蜘蛛は、土蜘蛛側が積極的に攻めてきて、それを退治したのが頼光でその時使った刀が膝丸
で、その後に膝丸が蜘蛛切って名前に変わったんだけど
ここでは土蜘蛛以外の妖怪は現れないんでぃすよね
その他の妖怪は後から付け加えられた話ってことかな?


平家物語が1212年以後に成立したことは確実で、
土蜘蛛草紙が1300年以降の作品だから、こちらが古いのは確実かな?
ってことは付喪神の伝承はこのあたりで生まれたのかな


まぁ膝丸と付喪神は意外と深い関係にあるってことは間違いないかな
付喪神絵巻の元になった陰陽雑記が現存してなくて存在してた年代も内容も不明だから、たぶんこっちが現代における最古の付喪神の原典なんじゃないかなって思うでぃす


つまりはゲンジバンザイってことでぃすね