凱旋

我が民よ、民達よ。息災であったか。
歌え、踊れ、そして寿げ。
私が帰ってきた、そなたたちの王子が戻ってきたのである。
それは激しき戦いであった。
昨年の暮れの激戦*1の記憶も生々しいままに、私はかの戦場*2に再び舞い戻ったのである。
もうここには二度と戻るまいと誓った容赦なき前線において私は手綱*3を繰り、新たなる聖痕*4を刻み、戦った。
そして勝ったのである。
しかし、この戦いで私が真に手に入れたものは何であったか。
富であろうか、はたまた名声であろうか。
私はそれらは十二分に、この地上の誰よりも多く備えている。
私が手に入れたもの、それは無二の戦友である。
その者達は、カメ・サン*5、そしてリラックスした面持ちのクマ*6である。
無二でありながら二つ有るのである。
私は宮殿に戻り束の間の安息の日々を過ごす際も、かの激烈な戦闘を自分の心に刻みつけるために、つねに戦友たちを傍らに控えさせているのである*7

*1:入院

*2:病院

*3:点滴のチューブ

*4:点滴の針の痕

*5:カメのぬいぐるみ

*6:リラックマのぬいぐるみ

*7:大殿籠られる際、ご自分の命と呼んでも過言ではないタオルケットをご友人達におかけになられているご様子は実に慈愛に満ち溢れており、見る者の心を揺さぶらずにはおられません。byばあや