英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

「世界の地銀」からの脱皮

 曇り。明日からまた雨模様。
 ギリシャ情勢について。ECBのドラギ総裁はギリシャのユーロ離脱についての話し合いはできない、と拒否した。欧州の単一通貨は取り消しできないプロジェクトであると述べた。
 交渉が停滞している一因はギリシャ側にもある。このところの交渉において、ギリシャ政府は多くの分野で政策変更することを拒んでいる。たとえば、年金制度や労働市場の改革だ。
 ドイツのショイブレ財務大臣は「事態は悪化している」と述べている。
 http://www.wsj.com/articles/ecbs-draghi-rejects-talk-of-greek-exit-from-euro-1429381951?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories
 ポストバンクを買収したドイツ銀行が、その処分に動き出したとのニュース。日本の郵政民営化論議にも影響を与えそうなニュースだ。
 ドイツ銀行は現在、戦略の見直しをかけている。その一貫としてマスリテール部門のポストバンクを放出することを検討しているという。ドイツ銀行はアッカーマンCEO時代に60億ユーロ以上をかけて買収した。2008年のことだ。
 ポストバンク買収後もシナジー効果を見出せないでいた。新しい銀行規制や超低金利ドイツ国内のリテール銀行市場における激しい競争が、この決断を後押しすることになっている。
 さらに過激なプランとして、ドイツ銀行自身、リテール部門から撤退することも議論されているという。
 http://www.wsj.com/articles/deutsche-bank-leaning-toward-disposing-of-postbank-1429376182?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 HSBCもそのビジネス戦略の見直しを図っている。新興国市場への関与の仕方を変えるという。「世界の地方銀行」から、よりシンプルで小さな組織に衣替えしようとしている。
 HSBCを過去5年間悩ませていたのは、スキャンダルの連鎖とその低収益だ。80カ国において戦略的な買収を行い、20年かけて欧州で最大規模の株式価値を持つ銀行を作り上げてきた。
 しかし、新たな戦略計画においては、ブラジルやトルコにおけるリテールビジネスから撤退する。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/85642fcc-e50d-11e4-bb4b-00144feab7de.html#axzz3XeAUc8d9
 

Fedはシャドーバンク

 Fedは実はシャドーバンクであるという指摘。0・25パーセントのオーバーナイト金利で資金を調達し、MBS国債に投資するビークル。ここだけみると、Fedのビジネスモデルはシャドーバンクと言わざるを得ない。満期変換の構造がそうなっているからだ。
 それは日本銀行についても当てはまる。
 http://www.arnoldkling.com/blog/the-fed-as-shadow-bank/