英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ブラジル財務相辞任

 晴れ。良い天気。
 イランがロシア向けに濃縮ウランを船積みした。合計9トン。イランは経済制裁解除を急いでいる。今年7月の歴史的な核開発合意を受けた動きだ。
 合意の狙いは、イラン国内に蓄積された大量の濃縮ウランの量を減らすことだ。濃縮ウランの輸出は、この合意を実行する手続きの一部である。
 http://www.wsj.com/articles/iran-to-ship-nine-tons-of-enriched-uranium-to-russia-1450537619
 改革への期待の高かったブラジルのレヴィ財務大臣が辞任した。財政緊縮を進めるいわゆるタカ派と目されていた。しかし、赤字削減は進まず、通貨レアル安が進行し、辞任に追い込まれた。後任は計画大臣であり、よりハト派的色合いの強い大臣になりそうだとアナリストたちはみている。
 通貨レアルは下落が続き、株価も下がった。
 ルセフ大統領は第二期の任期をスタートさせるにあたり、今年1月、レヴィ氏を財務大臣に起用した。何年間も財政刺激策に頼りきっていたのをやめ、赤字続きの財政を立て直すのが狙いだった。
 しかし、レヴィ氏の行った増税や政府支出の削減は、議会や政府内からの強硬な反対に遭った。
 レヴィ氏の運命にとどめをさしたのは、今月のS&Pとフィッチによる格下げだった。ジャンク級に格下げされたことで、彼の夢は費えた。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/d7806478-a5d4-11e5-9101-8718f09f6ece.html#axzz3uoiui8tC

右派ポピュリストの行進

 欧州と米国では右派ポピュリスト政治家たちの行進が続いている。脅威は現実のものとなっている。エコノミストより。
 長年、ポピュリストたちは不平不満を述べていた。が、ここへきて新たな不満が加わったのだ。昔から、彼らは自己中心的なエリートたちは通常の労働者の問題を解決することができないでいる。しかし、新たに、政府は市民たちの安全を守ることができない、という不平不満が加わった。
 米国ではトランプ候補が、ムスリムたちを登録制にし、モスクを閉鎖しろ、と主張した。彼はいう。「われわれに選択肢はないんだ」と。
 一方、フランスではルペン候補率いる極右政党が地方選挙で勢力を伸ばしている。これらの動きは単独で起きているのではない。欧州ではポーランドハンガリーでもこうした勢力が地歩を築いている。スイスやフィンランドでもそうだ。
 もちろん彼ら彼女らの主張は異なっている。しかし、彼らに共通する基本理念は経済的、文化的な不安だ。失業率の高さや賃金の停滞が、昔ながらの白人男性の労働階級の生活を脅かしている。
 http://www.economist.com/news/leaders/21679792-america-and-europe-right-wing-populist-politicians-are-march-threat