晴れ。今日から仕事である。
新年早々からチャイナリスクについて。中国企業がドル建ての債務をできるだけ前倒しで償還しようという動きに出ている。そのことがドル買い人民元売りを招き、中国当局の人民元コントロールを惑わせている。
過去3ヶ月で人民元が4%以上も下落した。ドルは14年ぶりの高値をつけている。想定よりも早いスピードの人民元相場の下落により、企業や個人は人民元から逃れようと動いている。そのことが一層人民元売りを招いている。
人民元相場を支えるため、中央銀行などは個人がオフショアに投資する動きだけでなく、中国企業へのコントロールを強めている。
人民元は自由に取引できない通貨ではあるものの、北京政府がどのように人民元をマネージしていくのかは、世界的な関心事である。17ヶ月前に人民元が突然切り下げられたことにより、グローバル市場は大きなショックを受け、中国の家計や企業への信頼を失わせた。
中国人民銀行は中国企業の保有する外貨建て債務の詳細を開示していないが、半分以上が米ドル建てとみられる。2016年の第2四半期から第3四半期にかけて、中国企業の保有する外貨建て債務は477億ドル増え、1・2兆ドルとなった。
http://www.wsj.com/articles/china-inc-s-large-dollar-debts-fuel-beijings-efforts-to-curb-yuan-plunge-1483468681
米国ではトランプ氏の企業行動への介入が目立ち始めている。フォードはメキシコで計画していた自動車工場の計画をキャンセルし、トランプ氏はGMのメキシコからの輸入計画を攻撃している。
フォードの計画は16億ドルをかけて小型車の工場をメキシコにつくる予定だった。その代わりに米国内で小型車を生産できないか検討し直す。その結果、デトロイト南部で700人の新規雇用が創出できるという。
この動きは、トランプ氏がGMを標的にツイッターでメキシコからの輸入計画を攻撃した直後のことだ。トランプ氏は「米国でつくるか、さもないと、巨額の輸入関税を支払うことになるぞ」とツイートしていた。
http://www.wsj.com/articles/trump-targets-gm-on-chevy-cruzes-imported-from-mexico-1483448986