英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

狂うFRBの引き締めシナリオ

 FTより。米国のインフレ率は弱い数字が出続けているにも関わらず、FRBQEを早ければ9月に手仕舞いする計画を狂わせることにはなりそうもない。
 危機時の刺激策を手仕舞いすることによる反応がここ数日間強調され続けている。金曜日には米国のコアインフレ率がさらに縮小した。その結果、FRBに対し、引き締めをやめるよう求める声が強まっている。
 しかし、最近の米国幹部のコメントが示唆することは、失業率が低下するに伴い物価も次第に上昇し、非常にゆっくりと引き締めを続けるとの基本シナリオにこだわり続けることだ。イエレン議長は水曜日に再び徐々に金利を引き上げ、バランスシートを縮小していくプランを再び述べた。
 イエレン議長は物価が低いことについて楽観的なようだ。一方、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、バランスシートの縮小はゆっくりと進めるべきだが、利上げには慎重であるという意見の持ち主である。このことは、9月会合ではバランスシート縮小を開始し、利上げは12月になることを示している。もし物価の弱い基調が続き、マーケットの売りが加速するようだと、よりハト派的なスタンスに転じることになるだろう。
 https://www.ft.com/content/5bec1650-5dd3-11e7-9bc8-8055f264aa8b