英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

中国脅威論の根

 雨。梅雨明け宣言後のこの雨である。
 米国が中国の技術的能力に不安を抱くのは、ワシントンの空気を反映しているからだ。AIを活用した武器競争が背景にある。
 トランプ政権による対中貿易戦争のニュースは、鉄鋼やアルミニウム、大豆などの原材料に焦点がたびたび当たっている。しかし、この保護主義的な雰囲気の根底にある動機は、中国の急速に伸びている技術的能力に対する不安である。中国が標的にしているのは米国の産業の将来であり、これを奪われれば、米国の経済的将来はない、という不安だ。このようにホワイトハウスの貿易産業政策ディレクターのナヴァロ氏は記者団に話している。
 中国からの輸入品340億ドルに対し、輸入関税を課すのが金曜日に発効する。
 https://www.ft.com/content/40304bea-7eb9-11e8-bc55-50daf11b720d

FOMC議事要旨

 6月のFOMCの議事要旨が出た。幹部らは会合において、来年にかけて金利を引き上げていくとともに、成長にこれ以上拍車をかけるような金融政策はとらないとの姿勢を鮮明にしている。金融危機後の金融政策が正式に終わりを告げようとしている。
 具体的には成長が非常に加速し、維持不可能な価格の上昇や金融バブルが生じたら、どのように金利をコントロールすればよいのかについて議論を重ねている。
 何人かの参加者は、経済が潜在成長率を超えて成長する時期がこれほど長期化することへの関心を寄せた、とある。そのことで、インフレ圧力を高めたり、金融的なインバランスを生じさせ、徐々に経済に重大な下方圧力をもたらす、と議事要旨は述べている。
 6月のFOMCで、Fedは指標となるFF金利を0・25%ポイント引き上げ、1・75〜2%にした。大半の委員は、今年の利上げ回数について4回と予想し、3月の3回より増えた。
 議論は最近の経済の力強さに焦点があたっている。
 https://www.wsj.com/articles/fed-expects-to-keep-raising-rates-ending-years-of-stimulus-1530813720
 今日は雇用統計も発表される。新規雇用者数の増加幅は19万5000人、失業率は前月と変わらず、3・8%と予想されている。
 注目点の一つはトランプ氏のツイート。雇用統計の発表前に、ツイートしている。
 https://blogs.wsj.com/economics/2018/07/05/5-things-to-watch-in-the-june-jobs-report-4/