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四流合同お茶会    10月 9日

毎年10月のこの時期、弘前市西茂森禅林街のお寺さまを会場に
四流合同お茶会が開催されます。

表千家流席は常源寺、江戸千家席は正伝寺、裏千家席は川龍院、
遠州流岩木乃支部席は盛雲院でした。
四席の内から二席選ぶことが出来ましたので私は表千家江戸千家に。

緑茶染めの着物一式準備し、この日を楽しみにしていたのですが
生憎の悪天候です。午前中は☀、午後は☂マークです。
やはり着物は残念し、洋服で出掛けました。

どのお席も待ち時間30分〜1時間です。
お堂で待たされる間も私にとって楽しい時間です。
後姿の着物、帯、帯締め帯揚げなどじっくり拝見することができます。

茶室からは日本庭園が見え、滝から落ちる水の音が聞こえていましたが、
すぐ雨音に変わり風もあり、残念ながら障子が閉められてしまいました。

茶道は『茶湯(ちゃとう)』や『茶の湯』とも呼ばれ、古くからお茶を楽しむために、
数多くの作法の元で行われています。

千利休によって侘び茶が確立され、それ以前からの流派も含め、様々な流派が
茶道を現在まで受け継いできています。
侘びと寂の世界。

茶道の大成者千利休に対し、ある人が「茶道とは何ですか、教えてください」と
尋ねました。
それに対し利休は、「茶は服のよきように点て」「炭は湯のわくように置き」
「夏は涼しく冬は暖かに」 「花は野にあるように」「刻限は早めに」
「降らずとも雨の用意」「相客に心せよ」、この七則がすべてですと応えました。

すると尋ねた人は怒って「そんなことくらいは、三才の赤子でもわかっております」
と言いました。

すると利休は「わかっていてもできないのが人間ではないですか。
あなたが本当にできるならば、私が弟子になりましょう」と言ったということです。

茶道の根本とはこのように、自然体のままで季節感を大切にし、「もてなし」と
「しつらえ」を基本にした生活文化と言うことができます。

帰り際、迎えの車を待つ間、赤門の下で雨宿りをしていた時のことです。
そのすぐ近くで茶会のために雨の中交通整理をされていたお二人の男性がこんな会話を
していました。

「 茶人のくせに嘘をついて会場近くまで車を入れようとした人がいた・・・」
みたいなことを言っていました。
茶道を愛する者の一人として、この言葉は大変残念でもあり、自らをも反省させられた
教訓でした。
相手を思いやる美しい茶の心は茶会の席だけでなく、いかなる時でも自然に振る舞う
ことができる茶人でありたいものです。