『ふちなしのかがみ』

ふちなしのかがみ

ふちなしのかがみ


【ひややかな恐怖が胸に迫る―青春ミステリの気鋭が初めて
封印を破った現代の怪談!
おまじないや占い、だれもが知っていた「花子さん」。
夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した
「コックリさん」。やくそくをやぶったひとは、だぁれ?
その向こう側は、決して覗いてはいけない―。 】


辻村さんの短編を初めて読みました。
彼女の作品は「長い!!」というのが一つの特徴と思っていたので、
短編はどんな感じにまとまっているのか興味津々。


一つ一つの題材は、幼い頃に誰もが聞いた事のある、怪談や
都市伝説的なものが主となっていて、この歳で読んでいて
「若干(若干ね!!)、若い子向きね・・・。」なんて思っていたら、
そこは辻村さん!!やはり読ませるな〜と満足感でいっぱいになりました。


5編の中で、ホラーと思わせるものは『踊り場の花子』かな・・・。
辻村さんらしく、閉鎖的に校舎を使っていて、ゾクゾク感がありました。
残りの4編は、それほど怖さはなく、けれど心にそーっと残る怖さが
きちんとありました。
5編とも良かったのですが、個人的には『おとうさん、したいがあるよ』の
シュールなお話が好きです。


彼女の長編にしても、いつも感じることですが、唯一読める若手
日本人作家さんです♪ご一読を・・・。
(他の方を読んでいないので、なんとも微妙ですが・・・。)


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