改善して下さいね。

急に寒くなりましたが、皆様、お元気でしょうか?


と言うワケで、近年何だかなぁ〜と言う感じで終わってしまう映画祭ですが、今年はそれに輪をかけて、酷いモノを見せられ、痛く「喪失感」を味わされたイベントでした。備忘録程度に残しておきたいと思います。




10月20日(土)23:00〜 TOHOシネマズ六本木 スクリーン2
TIFF特別感謝賞記念 レイモンド・チョウ オールナイト」



六本木駅周辺。毎年同じ感じの写真ですね。


何処でどうなったか知らないけど、ファンにとっては嬉しいイベント。
チョウさんもいらっしゃると事前にアナウンスがあったので、楽しみにしていたのだが、直前になって・・・


東京国際映画祭にて「TIFF特別感謝賞」を授与されるレイモンド・チョウ氏が、右耳の中耳炎の悪化により飛行機による移動を医師から許可されず、今回の来日予定をキャンセルすることになりました。」



なんて発表されたもんだから、ガッカリ!


数か月前から、加熱した「尖閣問題」のこともあるのかな?なんて思った人も大半だろうけど、ご高齢ってこともあるだろうし、どう言ってもしょうがない。1987年のファンタで上映された「ファントム・ブライド」の時に、奥様と一緒にいらしているのを会場で見かけたことがあったんだよなぁ。もう一度お会いしたかった!


お客さんの入りは、どうだろう?よく見積もって、6割強ってトコかな。結構入っているように見えて、空席も目立った。いつものジャッキーファンの方々も駆け付け、また初見って方もいらっしゃったようで、中々盛り上がったのではないかと。


でも入口はこのアナウンス一枚だけ。ちょっと寂しかったな。


この日上映されたのは、「ポリス・ストーリー」「霊幻道士」「キャノンボール」の3本。



一見、大した事のないラインナップのように思うが、今回はすべて当時公開された「フィルムでの上映」!!



上映前に司会の方からチョウさんのメッセージ。
最後に「いろいろ言うより、映画を始めましょう」と粋な感じで(笑)締めていた。



まずはファンが心を待ちにしていた、「ポリス・ストーリー」
何が嬉しいって、この日本版を当時のフィルムで大画面で見れるってこと!!
通して見るのは、もう十何年ぶりかも。(汗)


フィルムの状態は、所々キズがあったり、酷い箇所もあったけど、全然OK!またフィルムセンターで特集上映してくれないかしら?


迫力も当然だけど、印象さえも違ってくるもんなぁ。日本版オープニング、エンディングが無いバージョンは絶対認めない!(笑)


上映終了と同時に、大きな拍手と共に幕を閉じた。


今更ながらに、気になった所を何点か。




サリナのマンションから出て襲われるシーン。「JC」と書かれたバンのような車が停まっていた。(笑)

休憩中にファンの方にはお馴染みのT澤さんから、「あれは機材なんかを積む用の車なんですよ!」と教えていただいた。(凄!)



終盤メイと落ち合う公園って、「ファースト・ミッション」で、サモと遊ぶトコと一緒?



やっぱり一緒でしたね!



AM:1:00過ぎに「霊幻道士」の上映。



この3本中、一番楽しみにしてたかも。(爆)

これは昔、今の渋谷ロフト前にあった「渋谷パレス座」で見たなぁ。2階建てのこじんまりした良い映画館だった。ココ


んまぁ〜驚いたことに、プリントの状態がキレイ!!


ワンシーン(焼印のシーン)抜けていたのが残念!コレって、リッキー・ホイ(許冠英)の「追悼上映」も兼ねてるんだろうか?


上映終了後、エンディングで流れた、高中正義の曲で「♪〜あ〜めい〜と〜ふ〜♪(阿彌陀佛)」と聞こえたので違うかなと呟いたら、隣にいらしたKさんから、「あれは『CHINA』って曲で、〜Away from home(あ〜うぇい〜ふろむ〜ほ〜む〜〜)って言ってるんですよ。」と教えていただきました。・・・全然違った。(恥!)



ラストは「キャノンボール」。


本編前の日本版クレジット(初めて見た!)が出て来た瞬間、「オオォ〜!」と歓声が上がった。


この映画でのジャッキーは完全に脇役。
「I AM JACKIE CHAN」の中でも、ハリウッドスターから「へぇ〜キミがジャッキー・チェンって言うんだね」みたいな感じで、素っ気なく軽く扱われてたって書いてあったしな。製作会社の「お披露目」的な映画。


これは去年DVDを買って、キレイなものを久しぶりに見たけど、フィルムの状態は当時のボヤケた感じのまま。
見れなくは無いけど、昔の「ポXノ映画」みたいだった。(笑)ジャッキーとマイケル・ホイの声も籠ってて聞き取りづらかったし、暴走族とのアクションも・・・




全然当たってないし!!!




スーパーカー・ブーム世代としては、カウンタックフェラーリ328がブッ飛ばしてる映像を見るだけでも嬉しかったり。
しかし、上映中に出たり入ったりしていた若者は一体なんだったんだろう?学生割引で安く入ったものの、映画が異常につまらず(わからず)、出て行ったのか?恐らく、今回の価値なるものを全くわかんない人だろうな。



終わると、もう朝5時近い。劇中全く寝ることもなく、無事終了。


名残惜しいのか、ロビーではファンの方同士でいろいろ熱く語り合う光景が見受けられた。
始発まで、Mくん達とサイゼリアで時間を潰そうとするが、何故かクローズしている。
仕方なく、駅でお別れ。始発の六本木駅なんて、学生時代以来だが、まさにカオス状態。東京って怖いトコだな。(笑)



※ 後日談
実は「ドラゴン・ロード」のフィルム状態がキレイで上映したかったんだそうな。「ヤング・マスター」のフィルムもちゃんとあるらしい。(こちらはあまり状態がよろしくないとか)



10月21日(日)18:30〜

東京・中国映画週間「画皮あやかしの恋2/画皮2」ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター2



結局、昼過ぎに起きてしまった。あんまり眠れなかったな。夕刻から家を出て、渋谷へ。



この映画祭は、もろに今回の尖閣問題の影響を受けて、スタッフ陣の舞台挨拶や上映取りやめがあって、事前にアナウンスがあった。
政治と娯楽の問題は全く別物なのに、本当に残念で仕方ない。



受付はこんな感じ。さすがに今年は地味にコレだけ。



こんな情勢の中で、未公開映画をやってくれるだけ嬉しいことだけど、なにせこの映画祭、字幕の字数を無視、改行・句読点を入れるトコがヘン、男言葉と女言葉が逆だったりと、毎年毎年全然オベンキョーしない、いわくつきのイベント。


とある映画の上映前には、映画館のスタッフさんから「字幕で一部誤字があります」みたいなアナウンスがあったそうな。(信じられん!)


ここの劇場も微妙に斜めになってて、ヘンな映画館なんだよな。


前作「画皮」を沖縄国際映画祭で見たのが、もう3年前。どんな内容だったか全然覚えてない。(汗)
そう言えば、3年前の沖縄国際映画祭で「画皮」を見た時、熱心なチェン・クンのファンの方々が駆け付けてらっしゃったっけ。ココ




オープニングで日本人のクレジットを発見。コスチュームデザインが天野喜孝さんだったなんて知らなかった。結構なビックネームじゃないか?今回の一件でいろいろあるんだろうけど、日本人が中国映画に参加してるって事すら、封殺されなきゃいけないのか?文化交流が目的なのに・・・と言うことは、今後揉め事がある度に、こういった事が起こりうるってことだ。ホントに悲しいな。


天野喜孝さんのコスチュームデザイン 。ココ


映画自体は大陸本土で大ヒットを記録しただけあって、CGや衣装にもお金もかけてそうだし、主演俳優もビッグネームばかりで見ごたえもあったんだけど、結局のところは「永遠の愛」ってのがテーマなのかな?


内容云々と言うより、もう字幕がハチャメチャで台無し!!2年前の「孫文の義士団」の再来だよ!!


チンちゃん、雀ちゃん…だなんて、字幕付けてて、オカシイって思わないのかね?さすがに失笑したし、終盤のチェン・クンの肝心な場面で、「〜じゃん」って字幕が出て、その時は面白がってたけど、もうこの一言で映画がオジャンだろ!


DVD上映だったんだろうけど、異様に画質と音響が良かった。しかしちょっと長かったかな。135分(そんなにあった?って感じ)
座席はL列だったけど、ちょっと遠かった。エンディングのクレジットが全然見えなかったし。(老眼!)


字幕に関しては来年以降も、こんな感じでこれからも行くんだろうなと。
しっかし、字幕制限って確か20字ぐらいじゃなかったっけ?いかんせん、2行であんだけ書かれたら追えないわね。「意訳」ってことを知らないのかな?一体誰が訳してんだよ!!(怒)事前に(見た方の)ツイッターで情報を知ってはいたものの、んまぁ〜ここまで酷いとは!!


呆れ気味で劇場から出て来ると、カウンターでパンフレットなるものを無料で配っている。これも事前にツイッターで知っていたので、無くならないウチにゲットしておいた。ちなみに作品名と紹介画像に誤植あり。(こっちでもかい!)


終わって、昨日も一緒だったMくんと焼肉&飲みながら、(香港)映画話。結局木曜日に3本見ることになった。(笑)




10月23日(火)18:00〜TOHOシネマズ六本木 スクリーン2
「恋の紫煙2/ 春嬌與志明」


監督のパンさんは、大の日本好きで毎年のようにティーチ・インに参加してくれるんだけど、
さすがに今回は無理だったのかな?(去年のパート1の時も来なかったような)


会場に到着すると、結構な賑わい!
一応、パンちゃんのTIFFでの作品は、全部出席してることになるな。


チケットは発売と同時に初日分は速攻で売り切れたこともあって、ほぼ満席。ほとんどが女性だった。


去年のパート1も見たけど、あんまりよく内容を覚えてなかったが(汗)、香港映画ファンにとっては嬉しいゲストも出て来て、中々面白かった。
驚いたのが、なんとリンダ・ウォン(王馨平)が出て来たこと!!(笑)
今の人はわからないと思うけど、台湾の政治大学出身の才女で、パパは泣く子も黙る、王羽(ジミー・ウォング)さんだよ!
ラストでお店を訪れるシーンでアップになるんだけど、ジミーさんに似てるなぁとしみじみ。


ラストに流れた「別問我是誰」、昔、神保町のアジア映画で借りて来た「勁歌金曲」に良く入ってたな。そのビデオもXXしたし、CDも屋根裏に行けばあると思う。上映中一緒にちょっと歌っちゃった。(笑)


1993年と言えば、1997年を見据えてか、ちょっとした北京語ブームだった。だからリンダ・ウォンも(広東語版もあったけど)歌番組なんかでは、北京語で歌ってた。中華圏の歌手も多く取り上げられてたし、サリー・イップなんか、サリー・イェーだなんて北京語読みにしてた事もあったっけ。


「別問我是誰」

中流れたショーン・ユーがマネをするMV


ワタシでもわかる汚い言葉ばっかりだったけど、香港ではどんな反応だったんだろう?やっぱりドッカンとウケてたのかな?


大陸が舞台なのに、こうも安っぽくならないのは何故だろう…?やっぱりパンちゃんだからだな!(笑)


今回の字幕も(毎年だけど)、監督と交流がある、最上麻衣子さんが担当されていた。臨場感に溢れていて、やっぱり信頼がおける人が付けると違うなと。(某映画祭の担当者、見習えよ!)


去年の「ドリーム・ホーム」のトークショーで思った事だけど、MATV版じゃなく、最上さんが付けた字幕版がもう一回見たいぞ!特に「出エジプト記」!(これだけ特集上映とかやってないので)



次回は明後日、丸1日休みをもらって、3本立て。あんなポンコツ字幕を一日中見せられて、頭がヘンにならないかと今から心配だ。(笑)





10月25日(木)12:00〜
東京・中国映画週間「女の心を知っている/我知女人心」ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター2


さて、今日は長い一日だぞ。(笑)ちゃんと起きてられるかな?


そうそう、数日前のツイッターで教えていただいた情報で、初日から数日間は無料でもらえたパンフレットが、なんと有料(500円!)になっててビックリ!!何故にそんな事を???10ページ目に誤植があったので、増刷分は直してあるのかと思ったら、見たらそのままだった。(怒)



仕切り直して、本編へ。



華仔が出てるだけあって、安心して見れた。(やっぱりスターは違う!)
しっかし、随分とバブリーな話だったなぁ。
コン・リーは多少浮いてたけど、キュートで抜群に美しかった!現代劇での彼女は初めて見るかも。華仔には悪いけど、彼女にしか目が行かなかったよ。なんか、鈴木京香みたいだった。(笑)


しかし、大陸が舞台のラブコメって、何故にこうも軽いノリになっちゃうんだろう?オシャレちっくにしないと売れないのかな。こんな生活あったとしても主要都市だけだろうけど。
そうそう、コン・リーのネット上の男友達、ピーターは「ロミオ・マスト〜」のラストでリンチェイとバトルを繰り広げた、ラッセル・ウォン!!(王敏徳のお兄さんだよ!)


華仔はちゃんと北京語で話してたようだけど、吹き替えられていた。生声だとダメなの(通じないの)?
R化バリバリでない、台湾の俳優の北京語はそのままなのに。華仔の北京語吹き替えは、大昔に買って来た台湾版ビデオ以来かも。(笑)
ジャズ・バーでの生声(?)で歌うシーン、やっぱりちょっとジーンと来た。上手いよなぁ。(90年代のCDはほとんど持ってるのだよ)


即興で歌ってくれた時の感動は今でも忘れられません。鳥肌たったもん!
1993年9月30日ファンタスティック映画祭「スター伝説:アンディ・ラウ」!!

♪〜如何面對 曾一起走過的日子〜♪


問題の字幕は、まぁ〜許容範囲ってトコかな。(苦)
どうしても、一箇所許せないトコが。「どうも」を「どもう」って、一体どうゆう間違いだよ?!(怒)



上映終了後、ロビーに出て来て、Mくんとブツブツ言いながら、つかの間の休憩時間に軽食を取っていると、なんとAさん(と都合上しておきましょう)が仕事を抜け出して、この次の「独身の行方/単身男女」を見に来たって言うではないか!!!こんなどうしようもない映画祭に、仕事を抜けて駆け付けるとは、凄いパワーだ!!(笑)



14:30〜「独身の行方/単身男女」

お客さんは7割強ぐらいは入ってたかな?結構埋まってたように見えたけど。
実はこの映画、去年の3月に香港に行った際、ギリギリ見れなかったんだよな。
香港が舞台なのに、全編北京語でちょっと力が抜けたような感じ。


ダニエルの北京語・英語は生声だったのかな?しかし、ひこそくん、やっぱりカッコええなぁ。 ヒロインの高圓圓(カオ・ユエンユエン)って、ジャッキーの「プロジェクトBB」に出てたんだ。(全然覚えてない)始めは、長澤まさみに似てるなぁと思って見てたけど、アップになったら、柴咲コウそっくりじゃないかっ!!


字幕は65点ぐらい。
前半調子が結構良かったように思ったけど、後半ぐらいから、少しずつグダグダになって行ったような。担当者がパートごとに違うのか?
と言うか、いちいちこんな事を書かせるなんて、お金を取るレベルじゃないよね?


ラストも急に終わったけど、香港版も同じなのかな?
去年の大阪アジアン映画祭で広東語版をご覧になった方は何らストレスも無く、楽しめたんだろうと思うと、凄く羨ましい!!


Aさんとは一旦ここでお別れ。
「仕事が終わってからでも、夕食をご一緒しましょう」との事で、会社に戻られた。(笑)



16:50〜「ファッションの達人/与時尚同居」

これはもう酷かった!字幕の評価15点!
最終的に物語の筋はわかったが、途中のやり取りがもう何を言ってんだか(やってんだか)、訳がわからなかった。「脳内変換」だなんてレベルじゃなかったぞ!(笑)
台湾の俳優の北京語、タム校長の北京語がOKなら、何でさっきの華仔のはダメなの?やっぱり生声が聞きたかったなぁ〜!
あんまり馴染みの無い俳優ばっかりだったけど、ビビアンの健気で可愛かったのが唯一の救いだった。もう30半ばだと思うけど、年を感じさせることなく癒された。がんばって欲しいな。



さすがに一日3本見るってキツイな。特にこんな字幕でストレスを感じながら見たし。


下に降りると、Aさんが戻って来られてたので(お疲れ様です!)、移動して語らいの場へ。
週に一度は顔を出す「おまかせ亭」で、香港映画博士と夕食を共にしながら、あっと言う間の3時間。いろんな方と交流するのは楽しいなと。1990年前半はパンテオンや文化村の階段で、香港旅行の土産話やグッズを見せ合ったりと、待ち時間でも楽しく過ごせた。本当に懐かしく(香港映画も)良い時代だったなぁ。



これで、秋の映画祭は一旦終了。
何だかちゃんと映画を見た感じがしないうちに終わってしまったような。来年は改善して欲しいぞ!(無理だろうけど)