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2018-10-05

【文徒】2018年(平成30)9月5日(第6巻167号・通巻1341号)

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1)【記事】写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)の奥山由之を育てた「GINZA」編集長の中島敏子

2)【記事】「海賊版サイト」ブロッキング論議

3)【本日の一行情報】

4)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.9.5 Shuppanjin

1)【記事】写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)の奥山由之を育てた「GINZA」編集長の中島敏子

「ハフポスト日本版」が「300人以上の高校生が踊り舞う。ポカリスエットの写真集は、こうして生まれた。」を掲載している。奥山由之の写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)を取り上げている。

「タイトル通り、写真集のテーマは『POCARI SWEAT』。2017年に撮影したポカリスエットの広告写真だ。CMはYoutubeで140万再生を超えるなど大きな話題を呼んだ。

長期に渡る撮影。300人を超える高校生たちが一丸となって踊る、メジャーな清涼飲料水の広告だ。

奥山氏は、広告作品を数多く手がけているわけではない。ここ5年間ぐらいは、ファッション誌などを中心として、時間をかけて確実に現場をコントロールできる撮影が多かったという」

https://www.huffingtonpost.jp/2018/08/31/yoshiyuki-okuyama_a_23513332/

http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-683-1

そう奥山由之は女性ファッション誌を支えている才能の一人だが、マガジンハウスの「GINZA」から生まれた才能であるといって良いだろう。そもそも私は奥山の存在を中島敏子が編集長をつとめた「GINZA」に教えられたといってよい。中島は「GINZA」2016年1月号で一冊丸ごと奥山の特集を組んだのだ。中島は奥山が学生であった2013年から「GINZA」のカメラマンとして起用していたのである。今年、中島は「GINZA」の編集長を去ったが、中島は「GINZA」を去るにあたって奥山と対談をしている。二人は2016年1月号について、次のようなやりとりをしている。

「中島:この企画は奥山くんの持ち込みだったんだよね。

奥山:企画が決まる一年半前くらい前に中島さんにメールして、こういうことをやりたい、と伝えました。それから結構時間が経ってから、実現しましたよね。

中島:A4用紙5枚の企画書。それから、ものすごくーーー熱い話しをして。プレゼンしてくれたんだよね。カメラマンのプレゼンで特集が決まるなんてファッション雑誌では珍しい。私にとって、賭けでした。

奥山:そうですよね。『これ撮りたいんですよ』と話したら、中島さんが『いいね、やろうよ』って言ってくれて、本当にびっくりしました。

中島:じつはこの企画を販売部に説明したときは、全員キョトン。『ダレですかそれ?』って。でも一大プロジェクトとして編集部の精鋭を2名送り込んで、まる二か月かけて撮りまくったんですよね」

https://ginzamag.com/fashion/toshikonakashima-yoshiyukiokuyama/

奥山由之は「フォーブス ジャパン」による世界に影響を与える30歳未満の日本の30人「30 UNDER 30」にも選ばれている。

https://forbesjapan.com/30under30/

https://www.fashionsnap.com/article/2018-08-22/forbesjapan-30/

奥山由之の「気仙沼漁師カレンダー2019」は買いだ。

http://ryoushi-calendar.com/

この九十九里浜never young beachがスキーをしているというアイデアも良いなあ。

https://twitter.com/okuyama_333/status/1035710637861625856

奥山由之の写真集「BACON ICE CREAM 」(パルコ)は5刷となった。

https://twitter.com/band_co/status/1035471763163869184

ちなみに私は中島については3月28日付「文徒」で「…中島がマガジンハウスで異才を放ち得たのは『アンアン』の芸風に1mmも染まっていなかったからである。むしろ、中島はマガジンハウスを支えて来た男性誌嫡子と位置づけるべきだろう」と評価している。

http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20180428/1524920259

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2)【記事】「海賊版サイト」ブロッキング論議

YOMIURI ONLINE」が編集委員・若江雅子による「ブロッキングありき?海賊版サイト巡る議論に不満続出」を掲載した。これによれば内閣府海賊版サイト対策検討会で総務省の課長が次のように発言したという。

プロバイダーは、その気になればユーザーの大量のアクセスログを悪用することもできる。それでも、ユーザーがネットを安心して使えるのは、通信の秘密の規定がプロバイダーに対し、ユーザーの情報収集や表現の自由を守る役割を担わせているから。ブロッキングが導入されれば、プロバイダーの役割はユーザーを守る役割から、ユーザーの利用を監視する立場に変わる。議論の本質は、ネット社会のあり方として、ユーザー監視の方向に進むのか、あるいは自由ネット社会を目指すのか、どちらを選ぶのか、ということ」

https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180903-OYT8T50059.html?page_no=1

この発言に対して「ブロッキング推進派」の「委員の1人から激しく叱責される場面」があったそうだが、私は叱責されるような発言ではないと思う。むしろ、重要な論点を提示しているのではないだろうか。「課長の発言、ほんと素晴らしい」なんていう呟きもあるし、弁護士だという山内貴博も「最近の政策決定過程は荒っぽすぎて本当に残念すぎる。というかヤバいと思う」と呟いている。

https://twitter.com/dempacat/status/1036815579544354816

https://twitter.com/yamauchi_taka/status/1036786913854640129

弁護士ドットコムニュース」が「海賊版サイト対策、ブロッキング賛成・反対の関係者が激論…川上氏発言に注目集まる」を掲載した。カドカワ川上量生は次のように発言したようだ。

「効果がない方法も含めて『全部やれ』というのはフェアじゃない。合理的な範囲内で努力はやっている」「出版社は、ITの専門家ではないから、まだ思いついていない方法も当然ある。そのことに対して、出版社が誠実じゃないというような批判は、出版業界に対する侮辱だ」

「『海賊版サイトを見るのを監視されない自由な社会』を本当に目指すべきなのか。区分けするわけにはいかないのか。将来、自由を奪われるという懸念はわかるが、そういうことを言っていたら、何もできない。(ブロッキング反対の)根拠は、ただの想像・連想にすぎない。根拠は示してほしい」

https://www.bengo4.com/internet/n_8466/

Blog::koyhoge::Tech」がエントリした「違法コンテンツブロックのためにOP53Bを導入することへの懸念点」も読んでおきたい。

「OP53Bを実施することによって、動的IPアドレスブロックからは通常の方法ではPublic DNSへのアクセスがほぼ不可能になります。このことは、先に上げたメリットをユーザから取り上げることを意味していて、違法コンテンツへのアクセス制限によるメリットに比べて『オーバーキル』であると私は考えます」

http://koyhogetech.hatenablog.com/entry/20180901/op53b

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3)【本日の一行情報】

◎「ジャンプSQ.」(集英社)に連載され、TVアニメ化もされた助野嘉昭の「双星の陰陽師」から田中創による小説「双星の陰陽師 -天縁若虎-」がスピンオフし、この小説を助野嘉昭コミカライズした「双星の陰陽師 天縁若虎〜二色滑稽画〜」の連載が、「少年ジャンプ+」(集英社)で始まった。

https://natalie.mu/comic/news/297919

マガジンハウス竹内涼真の写真集「Ryoma Takeuchi」が5万部突破と売れているらしい。

https://magazineworld.jp/books/paper/3009/

◎AOI TYO Holdingsの2018年12月期第2四半期決算説明会で次のような認識が披歴されたそうだ。

「・・・テレビメディア広告というものが民間放送を支えているわけで、これもこれから続いていきます。しかし、今までよりも『より合理的に』『より安価に』『より効率よく』という方向になっていくものと考えられます」

https://www.mag2.com/p/money/522509

デジタルシフトによって既存マス4媒体は、なべて「より合理的に」「より安価に」「より効率よく」という力学に翻弄されることになるだろう。

富士山マガジンサービスは、期間限定割引やプレゼントなどの特典を取り揃え、雑誌の定期購読キャンペーン「I Love Magazines!キャンペーン2018」を11月30日(金)まで開催する。男性ファッション誌の「オーシャンズ」など年間50%オフとなる。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000003823.html

◎JR岡山駅前の商業ビル「ドレミの街」が施設名を「ICOTNICOT」(イコットニコット)と改め、12月7日にオープンするが、地上2階にキーテナント大型書店「TSUTAYA BOOKSTORE」が入り、カフェも併設する。

https://mainichi.jp/articles/20180902/ddl/k33/020/322000c

http://www.sanyonews.jp/article/772621

ヒラリー・クリントンの「WHAT HAPPENED 何が起きたのか?」を例えば「HERS」で特集するという荒技は光文社にとって不可能なものだったのだろうか。

https://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20180827-OYT8T50044.html

◎動画マガジン「ルトロン」や動画広告ネットワークなどを手がけるオープンエイトは、SaaS型の新事業として、AIによる自動動画制作ツール「VIDEO BRAIN」(ビデオブレイン)の提供を開始した。また、同サービスの開発及び推進を目的として、ベンチャーキャピタルのWiL,LLCスパークス・グループ株式会社が運営する「未来創生ファンド」を引受先とする総額約15億円(創業以来の累積資金調達額 約40億円)の第三者割当増資を実施した。

https://open8.com/news/1177/

「従来こういった動画編集のサービスはあったが、テンプレート選択した上で、用意した素材を手動で入力したり、テキストを編集したりする手間が必要だった。VIDEO BRAINはその工程を全て不要にしている。実際のデモを見させてもらったが、取材中にドラッグ&ドロップで素材を入れ、ワンクリックで動画が生成される様子は感動的だ」(「THE BRIDGE」)

http://thebridge.jp/2018/09/open-eight-got-raised-1500-m-yen-to-make-a-new-world-by-auto-generated-movie-contents

◎「戦意高揚報道によって、巨大な被害を与えた日本国民に対して、新聞は毎年きちんと、謝罪の言葉を述べるべきである」(産経ニュース)という元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦の指摘には同感である。

https://www.sankei.com/column/news/180902/clm1809020005-n1.html

◎「商業界ONLINE」が「ブルータス最新号が入手困難なワケ !?」を掲載している。

マガジンハウス社の男性向けライフスタイル誌の『ブルータス9/15号』(9月1日発売)が品薄状態なのだ。その要因は特集内容でズバリ『刀剣』。すると全国の刀剣乱舞好きからのオファーが殺到、アマゾンでも在庫切れの次回入荷は未定扱いなのだ」

http://shogyokai.jp/articles/-/1060

◎産経ニュースが9月2日付で「TBS社員の30歳男逮捕 自宅に少女連れ込んだ疑い」を掲載している。

「少女を自宅に連れ込んだなどとして、静岡県警は2日、未成年者誘拐の疑いで、東京都渋谷区渋谷、TBS社員、余卿容疑者(30)を現行犯逮捕した」

https://www.sankei.com/affairs/news/180902/afr1809020014-n1.html

余卿容疑者2015年4月に入社し、現在は事業局映画・アニメ事業部に所属していたそうだ。こんなツイートを発見した。

テレビ朝日『グッド!モーニング』、少女誘拐で逮捕されたTBSの余卿容疑者が現在放送中のアニメ『七星のスバル』に関わっていたこと、更にその作品の来週のサブタイトルが『消えた少女』であることを報道アニメにまでとばっちりが…」

https://twitter.com/UmeboshiGohan/status/1036384561880428544

◎「家庭画報」×「ワコール」による「ワコールで見つける家庭画報世代の健やか下着 川邉サチコさん・ちがやさん母娘による特別トークショー」が名古屋東京横浜で開催される。

https://www.wacoal.jp/news/topics/201809/topics162188.html

大日本印刷が協賛し、村上春樹が初めてラジオパーソナリティを務めた特別番組「村上RADIO」の第2弾、第3弾の放送が決定した。第2弾は、10月21日(日)19時から放送予定で、選曲テーマは「秋の夜長は村上ソングスで」。

https://www.dnp.co.jp/news/detail/1190273_1587.html

◎映画「億男」×文春文庫の組み合わせで「文春文庫 秋100ベストセレクション」が全国の書店で開催されている。

https://books.bunshun.jp/articles/-/4355

電通テックは、生活者に関わるあらゆる個人情報パーソナルデータ」を1つのIDで統合・管理し、生活者・企業双方にとって有益マーケティング支援サービスを提供する個人データ銀行「マイデータ・インテリジェンス」を設立した。

https://www.dentsutec.co.jp/news/2018/20180903/

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34811280Q8A830C1TJ1000/

◎出版社が「○万部突破」ばかりを気にしてるのは、それがビジネスとして美味しかったからだ。「○万部突破」を気にしない勢力が現われたのは、それがビジネスとして必ずしも美味しくない条件を強いられざるを得なかったからである。「東洋経済オンライン」が飯田一史による「コミックスの「累計部数」は時代遅れの指標だ」を掲載している。飯田は「マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?マンガアプリ以降のマンガビジネス大転換時代」(星海社新書)の著者である。

https://toyokeizai.net/articles/-/235001

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4)【深夜の誌人語録】

「変わる」のではなく「変える」のだ。

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