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映画・音楽を作る・その他の話。

Stories of Great Recording Studio

若いミュージシャンや若い音楽制作者と話していていて
あまりスタジオに憧れ的なものがないのではないかとふと気づいた。
音楽制作方法の変化や年々減少し続ける制作費などの問題などから
レコーディングスタジオにこだわるなんてことが難しくなっているという
状況もあるだろう。
でもたぶん大きな理由のひとつは、どこのスタジオでレコーディングするかが、
出来上がった作品の音に大きく影響するということがなくなったからかもしれない。

この本はそんな魅力的なスタジオを機材の話やそこから生まれた代表作など紹介しつつ
19カ所とりあげている。
もちろん、もっともっとそういうスタジオはあるので、ぜひ続編も書いてもらいたいと
思ったり。
紹介されているスタジオのうち、僕がレコーディングをしたことがあるのは
2カ所だけ。いろんなところにいったのだけれど。
もっとちゃんと記録をとっておけばよかった、ほんと。
最初に行ったのは、Londonの Matrix studio。大映博物館のそばのビルの地下にある
小さな、お世辞にもきれいだとは言えないスタジオ。
でも、The Smith のゴールドディスクがかざってあった。1992年。
Londonは、あとは Whitfield、Masterrock、Powerhouse、Metropolis とか。
もちろん Air(引っ越す前)とAbbeyRoad。
NYも何回も行った。Sony Music、Powerstation (Avatar)、HitFactory、
ゲイリーカッツのスタジオ、Riversideには絶対にSteely Danも使ったなという
3Mのデジタルのレコーダーがあった。あと Sorcerer なんていうsohoの変わったスタジオにも
いった。Electric Lady Land も見学だけはした記憶がある。
あとはLAのA&MWe Are The Worldも録ったスタジオ。ナッシュビルにも行った。
Oceanway。
劇伴をやるようになってからは、100人規模のオーケストラが録音できるスタジオ。
LAのSony Pictures、Paramoount、Fox、サンフランシスコの Skywalker Sound。
ブルガリアハンガリー、ベルギー、北京も。
ずいぶんたくさんのスタジオがなくなってしまった。東京と同じ。
90年代くらいは、まだレコードを聴くときにどのスタジオで録音したのか
というのが重要な話題のひとつだった。
なにか新しいサウンドを感じたときは、クレジット見てスタジオとエンジニアのチェック。
どんどん昔話になっちゃうけれど、ほんとにどこで録音するかって重要だったん
だよなあ。
最近、そんなドキュメント映画もけっこうあるので、見ると本当に興味深いのだけれど
でも、いまはもうないところも多い。

さて、もうすぐ朝になる。あしたもスタジオに行かなきゃ。
そろそろ寝る。