2008年の終わりに

kitagawakeiko

今日で今年もおしまい。まったく更新しなかった一年でしたが、最後くらい更新しておきます。

今年の鑑賞本数は72本。遂に100本割ってしまいました。

前年の大みそかにも書きましたが、近年は鑑賞本数の半分ぐらいがリバイバル作品で高槻松竹セントラルで見ておりましたので、今や無くなってしまった現在、(2007年6月末にて館名変更)ほぼ新作のみしか見ておりません。新作だとこれぐらいが適当かなあ、と。ちなみに最後に見たのは旧・高槻松竹セントラルこと高槻ロコ9シネマプラスで見た「おくりびと」(二回目)。館名変更のときには二度と行くか、とか思ってましたが、実はよく使っておりますし、今年の洋画、邦画のベストの幾つかがここで見た映画だったりします。

にしても今年は映画を見なくなりました。そしてブログを更新しなくなりました。映画見たり、ブログ書いたりする時間がなかったということで、人生に大きな転機があり、それどころでなかった、てなことで、さらっと言ってしまうと秋に結婚致しました。妻も映画好きなんで、映画は見に行ってましたし、来年以降も見に行きますが、結婚やそれに伴う新生活にはいろいろ手間がかかるもので。。とか言いながら、落語熱が高じて、中学生以来のことですが、月1回ほどの頻度で落語会に通ってたりする私もいるのですが。

正直、自分が30歳で結婚するとは思っていませんでした。中学生の頃から恐ろしく内気で文系非モテ男子でしたし、趣味も、ひとりでクンフーの修行のように黙々と打ち込むもので、趣味の友人もいませんでしたし。ずっと共学でしたが、異性とほとんど話すこともなく、あいつモテないなと話題になることもありませんでした。本当にデブでブスな女子に本当のことを言わないように、本当に深刻な状態にあえてツッこむ人はいないのです。また、「あいつは全く興味がないのだ」と思われていた節もありました。自分自身でも、おれはそういうことに縁がないのだ、と何となく思うようになっていたのです。

だが、かと言って全くそういう気がないと言うわけでは機会があればなあ、と。一割打者の僕だってど真ん中にボールが来れば、それは逃しませんわね。なんだかんだ言っても私もプロですし。ただ、ピーピー泣いてたら、親鳥が餌を口の中に落としてくれる、燕の雛ではないのですね、残念ながら私は。求めていっても、なかなかなのに、機会があればあな、などとうそぶいているようでは無理に決まってます。アメリカ人なら、ホワイトトラッシュ(クズ白人)以下で市民権を奪われていたかもしれません。

20歳代の前半だったと思いますが、友人と話している時に、突然会話が止まりました。急に真面目な顔になった友人は「君は、君の話すことに説得力が出出てくる年齢になればモテるかもしれんなあ」と言いました。聞いた時には、正直、何を言っているのかと思いましたが、結果的には人格的に何の変化もなく、あっさりと結婚したわけですから、まあ知らず知らずのうちにそうした年齢になった、いやなっていたのかもしれません。いや、モテたわけではありませんでしたが。はっきり書いてしまうと私は付き合ったことが一度もなく、妻が最初で(たぶん)最後の彼女となりました。

その昔、本田透が「電波男」を著したとき、竹熊健太郎

(前略)
まるで脳内から抜け出てきたような、一回り以上も年下のロリ系巨乳ギャルが、押しかけ女房のようにあなたの部屋に転がり込んできたら、本田君はどうする?

そんな、マンガみたいな現実があるわけない……と思われるかもしれない。が、あるのだ。人生とは、時としてそういう悪戯をするのだ。この俺がいうのだから、間違いない。当然、そういう相手には、こちらのオタクマグマに負けないくらいの因業マントル対流が渦巻いているので、実生活は大変なことになるが。いや実際、シャレになりませんでしたよ。でもこういう経験を経て、俺はこの歳になって、生まれてはじめて女性というものに興味をもったとはいえるかもしれない。そのわけのわからなさは、実に驚異だ。(後略)

本田透忠告していた。

まあ私は、相手が「一回り以上も年下」でも「ロリ系」でもないし、「押しかけ女房」でもなかったですが、まあ突然のことでした。

しかし、異性の存在は絶大です。今まで、ある種、私が人生を仮託していた数々の趣味、ブログもその一つであったのですが、そうしたものがどうでもよくなりました。妻が映画に理解があるので、「やめろ」とは言われませんが(妻は「ゆきゆきて、神軍」や「コミック雑誌なんていらない!」を喜んで見ました。秘かな決め手でありました)、東映やくざ映画深作欣二今村昌平座頭市竹中労三国志正史もへうげものも棄ててしまったかもしれません。

人生、何があるかわかりません。来年以降も何があるかわかりませんが。。私はとりあえず、順調です。心配しないでください。(しとらん)

なお、今年の映画ベストですが、また年明けに更新するつもりですが、大体こんな感じです。あんまり見てないんですが。

邦画
1 ぐるりのこと
2 歩いても歩いても
3 クライマーズ・ハイ
4 おくりびと
5 西の魔女が死んだ
6 青い鳥
7 ブタがいた教室 
8 コドモのコドモ
9 アフタースクール
10 歓喜の歌

洋画
1 ユゴ 大統領暗殺
2 ダークナイト
3 ノーカントリー
4 イースタン・プロミス
5 JUNO/ジュノ
6 アメリカン・ギャングスター
7 かけひきは、恋のはじまり
8 ザ・ウェーヴ(第15回大阪ヨーロッパ映画祭)
9 最高の人生の見つけ方
10 ジェシー・ジェームズの暗殺

来年はもう少し映画見ます!

よいお年を!

ワースト2007年ワースト

ワーストは以下の5本。中には昨日今日の監督ではない方の作品もありますが、その方が罪が重い。特に「舞妓Haaaan!!!」は映画ってストーリーなしでも勢いで乗り切れるんだ、と人々に誤解に与えてしまいそうだから、特に罪が重いが、役所広司鈴木京香を使ってこれほどつまんない作品作った「アルゼンチンババア」のスタッフはある種、尊敬に値する。マシな映画作るには、これと反対のことをすればよいのだから、ある種の反面教師である。でも金払って見た客からすればたまったもんじゃない。おまえら、エベレストでゴミでも拾ってこい!

サウスバウンド
スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ三池崇史は年末に演出した舞台の「座頭市」がすごくくだらなかった!12,000円も払って、くだらんものを見させられた身にもなれ!三池はNAKA雅MURAと組むとひどいものを撮るから二度と組むな!というかこの変な名前のホン屋は映画界にもうイラネ)
長い散歩
舞妓Haaaan!!!
アルゼンチンババア

キネマの星座日本映画ベスト

1位:しゃべれども しゃべれども

 

2位:キサラギ

キサラギ スタンダード・エディション [DVD]

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3位:サイドカーに犬 

サイドカーに犬 [DVD]

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4位:松ヶ根乱射事件 

松ヶ根乱射事件 [DVD]

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5位:河童のクゥと夏休み

河童のクゥと夏休み 【通常版】 [DVD]

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6位:魂萌え!

魂萌え! [DVD]

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7位:朧の森に棲む鬼(ゲキ×シネ)

朧の森に棲む鬼 (K.Nakashima Selection)

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8位:クローズZERO

クローズZERO スタンダード・エディション [DVD]

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9位:腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

10位:かぞくのひけつ

11位:檸檬のころ

檸檬のころ [DVD]

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12位:フラガール

13位:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 通常版 [DVD]

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14位:それでもボクはやってない

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

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15位:人が人を愛することのどうしようもなさ

人が人を愛することのどうしようもなさ [DVD]

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16位:神童 

神童 [DVD]

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17位:アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

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18位:めがね

めがね(3枚組) [DVD]

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19位:バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

 

20位:天然コケッコー

天然コケッコー [DVD]

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21位:ユメ十夜

ユメ十夜 [DVD]

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22位:自虐の詩 

23位:秘密結社鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜 

24位:椿三十郎

椿三十郎 通常版 [DVD]

椿三十郎 通常版 [DVD]

 

25位:東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2枚組) [DVD]

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2枚組) [DVD]

 

26位:歌謡曲だよ、人生は

歌謡曲だよ、人生は [DVD]

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27位:パッチギ LOVE&PEACE

パッチギ!LOVE&PEACE スタンダード・エディション [DVD]

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28位:やじきた道中てれすこ

やじきた道中 てれすこ [DVD]

やじきた道中 てれすこ [DVD]

 

29位:怪談 

怪談 【通常版】 [DVD]

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30位:鉄コン筋クリート

鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]

鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]

 

 2008年公開なのであえてランキングから除外したが「実録・連合赤軍」は日本映画が最も不得意な時代を向き合う、ということを果たした骨太な傑作であった。「しゃべれども しゃべれども」はどこか不器用な人たちが懸命に相手と向き合おうとする様を静かに描いた作品で好感が持てたので1位とした。「キサラギ」は舞台劇風味の会話劇に加え、映画特有の空間の広がりを彼らの身勝手な妄想の実現に寄与させ、心暖まる楽しい映画にしていた。「サイドカーに犬」は女優竹内結子の新たなる始まりを飾った作品で、小品ながら子供から見た、不思議な大人とのひと夏の思い出をテンポよく描いた。田舎で蠢く懲りない奴らのもぞもぞ感を感じさせた「松ケ根乱射事件」、「クレしん」シリーズで大人を熱狂させた原恵一会心作、何でも何かの枠にはめねばならない現代の不自由さをテーマにおきながらも少年と河童の交流をさわやかに描いた「河童のクウと夏休み」、伴侶に先立たれた妻のすっ転びながらの「自分街道」一人旅をスリリングに描いた「魂萌え!」、「嘘が俺のコルト」とばかりに人の心の闇に付け込んで嘘で築き上げた帝国の王となっていく男の栄光とそして悲しき末路の絵巻物草子「朧の森に棲む鬼」。「劇団★新感線」のゲキ×シネ。2月にも舞台で見たが、素晴らしい作品である。「クローズ ZERO」は作品によって出来栄えがまるで違う三池崇史の久々な快作、「キサラギ」とあわせて2007年は小栗旬の年であった。「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」は題名だけでもすごいが、実際も胸に五寸釘をぶち込まれるような作品で、わが身の不幸はすべて世間のせいと生きる、人格狂いまくりの姉に姉に振り回され続ける妹、そしてなぜか妹を叱れない兄、世の中笑って過ごせればいいと空気を読まない兄嫁が田舎で繰り広げる、ある種サスペンス。上岡龍太郎の倅が放った「かぞくのひけつ」は十三という他地方の人からは架空としか思えない、何でもありなタウンを舞台に自分が大好きな人達が繰り広げるコメディ。かつて豊田四郎は「落語からはね、テンポを盗めばいいんですよ」と語ってたが、本作はそうした落語のテンポを最もうまく盗んだ作品だと思う。ちすんがかわいい。
 テン以下の作品で特筆すべき作品では谷村美月の存在感が素晴らしい「檸檬のころ」、喜多嶋舞の体張りまくりの「人が人を愛することのどうしようもなさ」、瑛太と浜田岳若手俳優有望株そろい踏みの「アヒルと鴨のコインロッカー」、昭和歌謡を舞台にしたオムニバス「歌謡曲だよ、人生は」(プロデューサーの趣味でつくった作品)などがよかった。

外国映画ワースト

洋画のワースト5は以下の通りですが、この中で「ローグアサシン」と「ナンバー23」が群を抜いてひどい映画です。「ラストキング・オブ・スコットランド」「スパイダーマン3」は人によっては褒められる映画ですが、期待させやがって、というむかつきも入ってのワースト入りです。

ラストキング・オブ・スコットランド
ハリウッドランド
スパイダーマン3
ナンバー23
ローグ アサシン

キネマの星座外国映画2007年ベスト


1位:リトル・ミス・サンシャイン
駄目な人というか、人生を生きるのに不器用な一家の3日間を描いたロードムービー。人生を勝ち負けでしか判断しない、夢見がちな父親、空軍への入隊という夢をかなえるために無言の行を貫く息子、おデブちゃんなのにちびっ子ミスコンを夢見る娘、ヘロイン中毒で老人ホームを追い出された祖父、同性の恋人をライバルに奪われたことで自殺未遂した学者のおじさん、そしてそんな家族を守ってるんだか、諦めてんだかよくわからん母親。。
ハリウッドお得意のファミリー・ドラマに仕上がってるのだが、オフビートにスクリューボールコメディ風味を加えて「泣ける話」にはしていない。登場人物を美化するわけでなく、世の中をくさすことなく、日常に潜む、小さな奇跡を丁寧に描いていた。
ミスコン会場の庭でドウェーンとフランクのやり取りがこの映画の言いたかったことだろう。ドウェーンは「ミスコンはクソだ。でも世の中はもっとクソだ。そう思わないか?」とフランクに言う。フランクはにっこり笑って「今日はよく喋ったな」と語りかける。そして二人はミスコン会場に戻っていく。世の中はクソかもしれない。でもそこで生きるしか仕方ないのだ。彼らはどうにもそこに馴染めないのだが、それでもいなければならないのだ。自分の居場所は自分で主張してつかまねばならない。今の自分でだ。それがラストでくっきりと描かれる。

爆笑ではなく、断続的に続く笑いに誘われて少ししんみり。そしてもう一回見たくなる、そんな作品である。ラストで感じる爽快感が見事。

2位以下は題名のみ

2位:パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンス DVD-BOX

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3位:ブラックブック

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4位:ヘアスプレー

5位:ドリームガールズ

ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

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6位:題名のない子守唄

題名のない子守唄 [DVD]

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7位:エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜

エディット・ピアフ~愛の讃歌~ (2枚組)

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8位:デイズ・オブ・グローリー(第14回大阪ヨーロッパ映画祭にて上映)

デイズ・オブ・グローリー [DVD]

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9位:善き人のためのソナタ

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]

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10位:プラネットテラーinグラインドハウス

11位:クイーン

12位:ブラッド・ダイヤモンド

ブラッド・ダイヤモンド [Blu-ray]

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13位:100万ドルのホームランボー

14位:シッコ

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15位:プレステージ

16位:ゾディアック

ゾディアック 特別版 [DVD]

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17位:レミーのおいしいレストラン

レミーのおいしいレストラン [DVD]

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18位:300(スリーハンドレッド

19位:ダイ・ハード4.0

20位:ピンチクリフ・グランプリ

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21位:絶対の愛

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22位:主人公は僕だった 

23位:オール・ザ・キングスメン

24位:バベル

25位:ロッキー・ザ・ファイナル

26位:ディパーテッド 

ディパーテッド [UMD]

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27位:アンノウン

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28位:デス・プルーフ in グラインドハウス

 

29位:あたたかな場所(第14回大阪ヨーロッパ映画祭にて上映)

30位:傷だらけの男たち 

傷だらけの男たち [DVD]

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 総評としては、2007年は大作での傑作が少なく、佳作ながら、味わい深い作品が多かったように思う。もっと言うなら、誰が見ても面白いと思える作品はあまりなく、結構好き嫌いが分かれる。「リトル・ミス・サンシャイン」にしてもラストが明るくなくて厭だ、という人もいたしね。異形の神様を巡るメルヘンを戦争の影の中でドライに描いた「パンズ・ラビリンス」、戦時における、生き残るための個々の闘争を小気味よく描きだし、人間の生きる力を描いた「ブラック・ブック」、クリストファー・ウォーケンジョン・トラボルタ(母さん)を夫婦にした、パワフルなミュージカル「ヘアスプレー」、ステージ、ドラマをすべてミュージカルでつないだ、全身これ肝な「ドリーム・ガールズ」、「マレーナ」に引き続いて自らのド変態ぶりを惜しみなくさらけ出すジュゼッペ・トルナトーレの手に汗握るサスペンス「題名のない子守唄」、歌だけがすべて、すべてを欲しがり、そしてすべてを捨て去る、恐ろしい”業女”エディット・ピアフの生涯を描いた「エディット・ピアフ 愛の讃歌」、第二次大戦時のフランス軍として戦った植民地からの義勇兵を群像劇として描いた「デイズ・オブ・グローリー」、一人の男が変わっていく様を淡々と描き、そうした積み重ねが歴史であり、時代の流れであることを感じさせる「善き人のためのソナタ」、ものすごく馬鹿なストーリーを金かけてしっかり遊んだ「プラネット・テラー」は印象に残る作品だ。11位以下では「ピンチクリフ・グランプリ」や「シッコ」がよかったが、10位に入った作品に比べると今年は褒めたい映画はあまりなし。

キネマの星座2007年ベスト 序

syabe


 改めまして。。。長らくのご無沙汰でございました。2年程前から更新するたびにこんなことを書いてたような気もしますが、またもや書きます。かつてほどの本数は見なくなりましたが、映画はちゃんと見ております。嘘やおまへん、ホンマだっせ。あてが嘘ついたことおますか?

映画は見てもブログを更新しなくなったのは、一重に文章力のなさから書く時間の長時間化に視力の低下など様々あるのですが、一言で言っちゃうとブログより大切なことはいくらでもあるよってことで、仕事もあるし、プライベートもあるよってことでございます。でも、またまた筆を取ります。

まずは遅ればせながら。。。2007年キネマの星座ベスト30ですな。2008年も半ばはとうに済んだ今更やってどうするんだ、ですが、書いてましたんでやります。。
 
 昨年の高槻松竹セントラルの閉館により、映画鑑賞本数は昨年度から減少傾向にあるのですが、(つまり新作はかなり前からあまり見てない)2007年の鑑賞本数ですが、全部で121本。そのうち、洋画が45本、邦画が39本が評価対象でございます。1/3がリバイバルであったり、2回見た映画(今年は「キサラギ」「リトル・ミス・サンシャイン」)です。遂に邦画が40本割ってしもたか。。もう少し頑張って映画見ないとな。。

例によって、端書のように一応ランキングの評価対象の基準を書いておきます。面倒くさければ読まなくてもいいです。たいしたこと書いておりません。

1、原則的にスクリーンで見た映画に限る。

2、2007年において、関西(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)において劇場、または関西の映画祭で上映されていること。要は昨年一年間で関西で見ることができた映画です。湯布院映画祭で見た「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」は評価対象ならばベスト10に入る映画ですが、泣く泣く対象から外します。何もそこまで厳密にやらんでもいいんですが。。

3、洋画、邦画別ランキングとする。