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The Life and Music Crossroad このページをアンテナに追加

2012-12-17

オセロとドミノ倒し

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 衆議院議員総選挙は、ほぼ予想通りの結果。昨日示した三つの争点は話題にならず、政策はどこかに忘れられたよう。とにかく、国民との約束を反故にした政権与党憎しの怨念だけで、すべてがなぎ倒されたような結果だ。前回選挙時に政権交代を果たしたような高揚感はまるでなく、勝った側も陰鬱な表情。中選挙区時代にあった保革伯仲という、けんか相手であってもやっぱり仲良しこよし的な状況はもはやなく、とにかく候補者同士が食うか食われるかの闘い。絶対安定多数を得た与党は向こう3年あまりは解散をしないだろうから、これからしばらくは新たな体制にこの国の行く末を任せることになるが、その先に待っているのは今回の選挙と同様の状況だ。期待した政治が行われなかった鬱憤が、時の政権与党に再びぶつけられるのだろう。

 まるでオセロドミノ倒しを一緒にやっているような感覚。真の意味で政策を選ぶ選挙になるまで、我々はせめてゲームの駒となって弄ばれることのないように、これからも注意深く観察し続けていかねばならないだろう。

2012-12-16

トリアージと選挙

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 日付変わって、今日は衆議院議員総選挙。今回ほど争点が見えにくい、というか意図的に見えにくくされている選挙もないと思う。自分でイベントやライブをやってていつも思うんだけど、こうしたいと思うことを的確に誰かに伝達することは本当に難しい。そして、その主張に賛同してもらい他人に行動してもらうことがどれだけ難しいかってことも。

 政治というものは様々な立場にある人々の利害を調節し、一定の方向へと社会を導いていくもの。本来であれば、誤解を恐れず自分の主張を愚直に訴えることしかないと思う。その上で潔く国民の審判を仰ぐのが本筋ではないだろうか。たとえそれが負け戦になったとしても。

 今回の選挙で最も問題にしないといけないのはまず消費税増税だ。前回選挙時に消費税増税はやらないとマニフェストに掲げた政権与党が分裂し与野党が迎合した結果、いわゆる第三極と言われる政党が乱立することとなった。多少日々の生活が苦しくなっても増税をして財政再建がなされ、社会保障が充実すればいいと思う人は現政権与党側に、それはよくないだろうと思えば野党に投票すればいい。

 次に、原発の問題。これは随分前から議論し尽くされてきたことだ。いわゆる左翼と言われる人々はずっと反原発と主張し続けてきたが、決して社会的な拡がりを持つことはなかった。だからこそ、これだけ日本に原発が作られてきたのだ。しかし、東日本大震災という未曾有の災害を通じ、一般の人々にまで原発の存在意義を疑う声が出始めた。今すぐ脱原発あるいは卒原発なのか、すぐに結論を出すことは難しいだろうけど、まず原発の存在意義を真剣に考えるきっかけに今回の選挙がなればいいと思う。その上で、現時点でどの政党の主張に耳を傾けるべきかを考えたらいい。

 最後に、国防の問題。世界は一つ、グローバル化した社会にこそバラ色の未来があるとまことしやかに喧伝されたあげく、地政学的に我が国に最も近いところで思わぬトラブルに巻き込まれている。満を持して拳を振り上げ力を誇示するのか、怒りは内に秘めつつ交渉を通じてとりあえず握手するのか。

 簡単にまとめればこういった点が争点になるはずだけど、たったこれだけでも2の3乗、8通りの考え方がある。現実的には様々な立場があり、多様化した社会の中で自分の考えと完全に一致する政党は見つかりにくいだろう。

 医学の世界で使われるトリアージという用語がある。大規模災害が発生したときに、最善の救命効果を得るために、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定することを意味する。今の日本もまさにこういった状況に近い。大局的見地に立ち、多少意見は違えども何を優先したらいいのか自分なりのトリアージを考えて、まずは自らの一票を投じて欲しい。結果として思い通りにならなかったとしても、次なるトリアージを考えざるを得ない時はきっと来る。その都度どうしたらいいか、また皆で考えていけばいいのだから。

2012-10-29

岡山県知事選に思う

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 2012年の岡山県知事選が終わった。もう、自分なりに正直な気持ちをウェブ上で表明してもいい頃ではあるけど、傍観者的な立場をとらざるを得ない自分を省みると、無責任な事も言いたくはない。ただ、ひとつ数字上のことだけを皆の注意を喚起する意味合いで書いておきたい。

 前回の知事選では高校の同級生であるS君が敢えての立候補をした。正気の沙汰ではないなどとあちらこちらで揶揄されたけど、当時の現職I氏368,095票に対して310,677票を獲得し、その差57,418票だった。これを僅差とみるかどうかは異論のあるところだろうけど、都市部も含めて接戦を演じたことは確かだ。

 しかるに、今回の知事選はどうだろう?当選したI氏(こちらは高校の後輩にあたる)は358,564票。4年前の現職I氏とほぼ同程度の得票。そして、有力な対抗馬と言われた元県議は188,089票でいわゆるダブルスコア。他二人いた立候補者の得票47,470票と差し引いても、その差123,005票。つまり、4年前より当選者との得票差は明らかに開いている。

 元県議は選挙後、自分の力不足とコメントした。選対も含めて、そういった側面も確かにあるかもしれない。しかし、38.64%という異常に低い投票率を背景に、当選者の得票数はほぼ変わらず、対抗馬と目される候補者への得票数がその半数になっているということは、また別の意味があるように思えてならない。それをもの言わぬ岡山県民の総意ととるか、もの言わぬ人々の怠慢ととるか。回答は、今後の我々自身に絶えず問われ続けていくにちがいない。