中国旅行 九寨溝・黄龍・成都・楽山大仏

 5月28日から6月2日まで、中国旅行に行ってきた。行き先は、九寨溝黄龍成都楽山大仏成都では、パンダの動物園も見てきた。平日なのに、どこも観光客でいっぱい。それだけ、中国人の経済力が向上してきたということか。貧富の格差は、どんどん拡大してきている。
 九寨溝黄龍はさすがの景観で、そのスケールの大きさにビックリした。3,000メートル級の地点にあり、歩く距離も多く健康的な旅行である。黄龍にある五彩池は3,500mで周囲は雪。途中の最高点は4,007mのところもあり、バスを降りて写真を撮ったがみぞれが降ってきた。詳細は連れ合いがブログ「マサ子通信part2」で詳しく報告するだろうから、それを見て欲しい。

 上から、楽山大仏黄龍の五彩池・4,007m地点


 飛行機に乗るとどこでも新聞を置いているが、そこで気になった記事を2つ見つけた。「華西都市報」の6月2日付である。
 その一つをおぼつかない中国語力で読んでみると、「找遍成都 找到簡陽 找回聡聡」(成都中を探し 簡陽で見つけ 聡聡を探し戻す 聡聡は犬の名前)というタイトルがついていた。
 5月31日10時過ぎ、楊さん康さん夫婦の愛犬聡聡(ツォンツォン)が目の前で車に拉致された。そこで楊さん一家4人は、成都だけでなく周辺の町中を探しあるいた。さらに犬を売るところ、犬料理を売る食堂があるところを一軒一軒探しあるいた。夜8時を過ぎて暗くなり雨も降ってきたが見つからない。翌日ツイッターで探してくれるよう依頼したところ、ネット友達が簡陽には大きな犬の屠殺場があるというので、そこに探しに行くことにした。多くの人に聞いてようやくその場所を探し当てた。辺鄙な道の前に大きな鉄門をした庭があった。扉を開くと目の前には鉄の檻があり、犬が積み重ねられていた。臭く汚い檻の中で子犬たちは声も出せずに低い声で呻いていた。家の人が出てきて、楊さん達を囲んで出て行くように言った。しつこく交渉してようやく探すことが認められた。聡聡の名前をずっと呼び続け、やっと庭の奥で積み重ねられた檻の一番上で聡聡を見つけた。しかし、名前を呼んでも答えもなく涙を流しているばかりであった。
 楊さんは警察に通報することなく、犬の体重が16Kあるので1斤(500g)当たり7元計224元で犬を買い戻した。(1元は14.5円ぐらいなので3,250円か。 ちなみに今回のツアーの添乗員は中国人の一カ月の給料は3万円位と言っていた)
 楊さんは、聡聡ともう一匹いる土豆の二匹は捨て犬で、拾って帰ったものだが家にとっては大事な犬だと言っている。
 中国では犬肉調理が珍重されていて、犬を盗み食堂に売る商売も大いに成り立っているようだ。新聞では、白い寂しげな顔をした聡聡が楊さんに抱かれている大きな写真が掲載されていた。

 もう一つは悲惨な記事。日本では5月5日が子供の日で休日だが、中国では6月1日(児童節)。これは国際児童デー。ネットで調べてみると、「国際児童デーは、子どもの権利を尊重し、成長を祝うことなどを目的にした記念日。国連の世界こどもの日をはじめ、多くの国や地域で祝日が制定されている。1920年にトルコが4月23日を国家主権と子供の日と制定、その後の1925年にジュネーブの子供の福祉世界会議で、6月1日が国際子供の日と制定された。」とあった。中国は1950年に加入している。日本は男子偏重か、端午の節句に決めている。
 日本でも子どもへの虐待が多く記事になるが、 3歳の男の子がベッドにおねしょをして母親(27歳)にハンガーで腹部など叩かれて、陰茎も傷つき死亡したとあった。記事を読むと日常的に暴行があったようだ。また8歳の女児がこれも母親に包丁でたたかれて、800針も縫う怪我を負った。
 添乗員の蒲(pu)さんは、この日は私たちのために仕事。子供は両親が面倒を見たようだ。
 中国ではしつけの一環として(日本でもそうだが)子どもを叩くことがあるようだ。記事では、医者の忠告が掲載されていて、「子どもをやむを得ず叩く場合は、頭や腹、胸・陰茎などを叩かず、また大きな棒なども使わず、手や足を叩いた方が安全である。さらに叩く時間も短くすること。」という。
 どうもこのコメントは頂けない。



俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
 ○粋(すい)な花だが 彼(あ)の木は高い 所詮私の 手にや折れぬ
 ○好いた水仙 好かれた柳 心石竹 気は紅葉
 ○千里胡沙吹く 風さへ絶えて 淋し馬子唄 冬の月