「外交ドキュメント歴史認識」服部龍二

外交ドキュメント 歴史認識 (岩波新書)

外交ドキュメント 歴史認識 (岩波新書)

 表記の本を読んだ。
 日本中が安保法案・TPP・辺野古で大変やかましい。国民がいろんな意見を言い合うことは良いのだが、それが自民党若手議員の勉強会での「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばよい」とか、勉強会に出席した作家の百田百樹の」沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」や「沖縄のどこかの島が中国にとられれば目をさます」となると話は大きく違ってくる。
 今朝の徳島新聞に、百田氏の発言に対して沖縄二紙(沖縄タイムス琉球新報)の抗議声明全文が掲載されていた。「政権の意に沿わない報道は許さないという”言論弾圧”の発想そのものであり、民主主義の根幹である表現の自由報道の自由を否定する暴論にほかならない。」という批判はそのとおりだと思う。昨年12月に施行された特定秘密保護法は、特定秘密の指定範囲や基準があいまいで、その時々の政権の裁量や恣意(しい)的運用の余地があるととかんがえられる。また、取材・報道の自由との線引きもあいまいで、国民の知る権利や人権が阻害される。
 抗議声明はまた、「政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディア(この頃は政権のお先棒を担ぐのが得意なメディアが増えていると私は思う。)にとって当然であリ、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。」とも指摘している。

 先日、徳島駅前を歩いているとどこかの団体が宣伝行動をしていた。幟を見ると維新政党・新風とあった。韓国人は日本から出て行け、生活保護を受けているのは韓国人ばかりで彼らに税金が取られている、などなど。ネットで調べてみた。
 「主張は非常に右派色が強い。主なものを列挙してみると、大日本帝国憲法の復活と天皇主権への回帰。国軍の創設と核武装自由主義史観の採用による戦争責任の全面否定。愛国心教育体罰教育による子供の精神育成、など。ここまで右がかった主張は自民党右派の議員や産経新聞でさえ正面からは主張しづらいレベルであり、日頃から主張しているのは西村眞悟稲田朋美といった突出した一部の政治家に限られている。ちなみに西村は新風の党友、稲田は新風の元講師といずれも新風の関係者である。」
 「外交ドキュメント歴史認識」の著者の服部龍二は、あとがきに「国を憂えることは、時刻の歩みを問い直すことと矛盾するものではない。過去を顧みることは、関係国の一方的な主張に同化することとは異なる、と書いているが、現在の安倍政権はこの考えから対局に位置しているのであろう。

 昨晩、大輪柱・夜の女王は紹介したが、一晩しか咲かない花が今年初めて咲いた。上から、宵待孔雀・満月美人・月下美人・姫月下美人。庭中に芳香が漂っていた。

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どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
◯あなただけよにのぼせた馬鹿へ ひやり蛍が飛んでくる
◯すねて寝るのへ着せてるふとん まさかと思うが風邪ぐすり
◯縁のうすさの運命線の もろ掌こすつて冷える朝
◯まさか言えない燃えてるなどと このときや口惜しい年の功