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2012-06-02

サイエンスブロガーお茶会で喋ってきました。

PICT3620

先週の5/26に新宿ルノアールでお客様を迎えて水族館のお話をさせて頂きました。
基本的に水族館好きとはいえ、自分も単にお客さんとして行っているだけでたぶん出発点は皆一緒、「実は…」という裏話もそんなにない立場で*1、そこから自分に何が語れるのだろうとスライドを作ったりしながら色々考えたり悩んだりしていたのですが、スピーカーの私自身来て頂いた皆さんのお陰で楽しいひとときを過ごせました。
ということで、スライド作成とお茶会の「バックヤード」をこちらに上げたいと思います、というのと、あとお茶会の中であった話のフォローも所々入れたいと思います。

スライド

公開用に若干はしょったスライドをSlideshareに登録してみたよ!*2



お茶会のフォローアップ

幾つかすっとばしたりアワアワなった点について補足説明。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは - クリエイティブ・コモンズ・ジャパン こちらを参考に。
わたくしは「表示-非営利-継承CC BY-NC-SA)」にすることが多いです。(営利の場合は連絡貰っているし)
たまーにエゴサーチをして知らない人がどっかで使ってくれていたりするとちょっと嬉しい。

  • サツマハオリムシ

サツマハオリムシ - Wikipedia
かごしま水族館の話の時にうまいこと説明できませんでしたのでお詫びに…。

  • 「おいしそう」

いずみんさんからの話題提供を踏まえてふくらんだ話の時に言及したエントリです。
2012/03/17 おいしそう! | 新江ノ島水族館 えのすいトリーター日誌

お茶会の後ですがアクアマリンふくしまの中の方もこんなtweetをされていました。


傍目に見ていても、水族館の人と漁師さんはたぶんわかりあえると思うんだよなあ。

_DSC0443
メヒカリアクアマリンふくしま

反省点

仕事ではたまに人前で話をする立場で、それなりにやり過ごしているのに…。感じが違うからかめっちゃ緊張していっぱい噛んだよ…。
まあそれはともかく、上から話をすることとは違う難しさみたいなものを思いました。*3
アンケートも頂いていたのにあんまり活かせなかったとか、思い入れの強いスライドの説明のときほど背後の画面を見ちゃってたりとかも反省。

そしてフリートークで口火を切ってくれたいずみんさんありがとう。いいトスでした。海遊館是非行ってみて下さい。

思ったこと

「週末に趣味でやってるバンドのライブやるんだ」みたいなノリで、みんな好きなことを好きなように好きな人たちで集まってわいわいと話をできればもっと世の中楽しくなるんじゃないかなあと思うし*4、んで、中の人でもない、アカデミックな立場でもない人間が、「にも関わらず」何かを語り得るのだとすれば、こんなおもちろいことゆかいなこともないのではないかな、とやる前からやった後まで思っています。ましてや動物園とか水族館とかはそのあたりにちょうど良いテーマですよね。シェーンブルン宮殿のメナジェリーが動物園として市民に公開された*5ということからして。

あとおにゃのこさんちょうかわいかった。終わっててけてけと来てくれて「ありがとうございました。」て言われて超絶萌えた。

そして何より。呼んで頂いたこと、参加して頂いたこと、あとは当然ここまで「好き」を継続させてくれた水族館動物園のイキモノたちに感謝しております。

併せて読みたい

ブロガーお茶会(ゲスト:tetzlさん)関連ツイート集 - Togetter
「見てて美味しそうと言われるのは嬉しい」 - 趣味:科学

お茶会資料・スライドのできるまで

ということで、舞台裏的なことも公開しておきます。(長いので一応畳んでおきますが)
マインドマップとかナウいのは使わず、思いついたものをevernoteに書きつけて、それをベースにしました。
・スライドに使うこと
・スライドには使わないけど口頭で喋ること
・気が向いたら喋ること
・フリートークでタイミングが合えば喋ること
という感じで考えていました。当然「言いそびれたこと」もたくさんありますので、参加された方もバックヤードを見るような暖かい目で読んでいただければ。
メモ書きだったので手は入れましたが(これも一緒にエントリにするつもりだったので基本はてな記法ベースでメモしてた)、お話を頂いてから一月半くらいの間にカラカラとアタマを振り回して絞り出した内容です。

あ、あと会の後でオプションとして行った井の頭自然文化園の話はまた後ほどアップします…。
(まだ写真を自動Upしただけで何も選別していない…水槽写真ぶれぶれだと思う…)


テーマ:水族館に愛を語る

「で」でなく「に」であること。デートとかのハレでなく日常の、ケとして行けるように。
「愛するとはお互いに見つめ合うことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることである」サン=テグジュペリ は言うと照れるからやめておく。

内容アウトライン

「何ではないか」

まず、今回は「何でないか」というところから始める。
ランキングとか苦手だしなあ。
特定の館・生物種をdisる(ラッコとかラッコとかあとラッコとか)のも趣旨と違う、というかそもそもdisという語は使用しないようにする。
動物園も好きだし。
正義の話とか「そもそも水族館の取組みは周回遅れ」という話はしない、まず前線の人に◯をつけて回ろう。
「昔は良かった」とかも禁句にしよう。若いから昔とか知らないもんね!

自己紹介

わくわく動物ランド、生き物地球紀行で育つ。
学芸員司書は取得しました。博物館実習は大阪市立科学館で。
食品微生物をして機器分析やりました ←サイエンスはここまで
権利関係とかない限りスライドシェアしますので気を抜いてください。
中の人ではないただの物好き
大阪で育った → ボケには笑って下さい
機材・レンズ沼。まだ足も漬かってないから大丈夫だもん。 → 犬神家のあれで

・華麗なる水族館遍歴
Google Map使って説明
須磨が楽しみだった。生き物のポテンシャル
海遊館イルカ。生き物からのフィードバックがあることに気付く。
うみたまご。スタッフさんからのフィードバック。そんなに特徴ないつもりなんだけど。
そういえばレストランのお兄ちゃんにも面が割れていたぞ、うみたまご

水族館の楽しみ方

・まずは好きな生き物を見つけよう
好きな動物 → 会場に聞く?
好きな生き物がいることが最初で、好きな水族館は後からかなあ。
好きな生き物だけ見て帰ってもいいと思う。

・好きな園館も見つけよう
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→ 会場に聞いてみる
うみたまご須磨アクア・トトぎふアクアマリンふくしま
入口と出口は大事。
→ つまりレストランと手洗い。
→→ ご飯とうんこ

うみたまごの手洗いで温水が出ること。それってすごく大事で、「生き物と生きていくこと」とホスピタリティって絶対リンクさせられるはず。
足回りのバリアフリーと同じようにオストメイトへの対応だってしてて欲しい。ねぇ、内山安二せんせ。
「便器に紙以外のものを流してはいけません」という貼り紙は少なくとも病院動物園水族館で許しちゃいけない。

どらねこ日誌: 学校で出そう
やっぱりうんこ大事。

食べる方は海響館と唐戸市場
アクアマリンふくしま小名浜とか、アクアワールド大洗那珂湊とかのつながり。
葛西マグロカツ。楽しく観ておいしく頂くこと。
館内のお気に入りの場所でぼーっとして帰るのもいいと思うし、全部見る必要は全然ないんだと思う。


・好きな巡回ルートをつくろう
一回目は順路通りに回るとして、2周目2回目以降は自分の順路を作ればよいよね。
うみたまごを例にしてみる
順路があっても、もっと自由に見ていいしメシ食いにくるだけでもいいと思う。あそこのレストランは良いよ。
清掃スタッフさん朝のお掃除でセイウチと戯れる写真を例に。ある種の遊びを前提とした職場環境の、好ましいサスティナビリティ
旭山動物園の獣舎で「立ち止まらないで下さい!順番です!」と叫んでいたスタッフさんに感じた「痛み」について。
生き物はじっくり観察してこそ面白い、というのを伝えられない動物園水族館スタッフ業務としたらそれはとてもとても悲しい。


・イベントは参加しよう
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バックヤードツアー
ルーチン業務、スポット業務も見落とさないと結構楽しい
水槽掃除ってなんであんなに萌えるんだろう、ダンスィ心をくすぐるんだろう。
イルカショーだって、わあ凄いというのもいいけど、例えば飼育員さんのコマンドの出し方、手をどうするのかとか見てたらもっと楽しいと思う。

・「行ってきました!」と言ってみよう
水族の知識があるにこしたことはないけど必須ではないよね。
万人に開かれた教育施設。でも学ぶのは意識が必要。観察。コツみたいなもの。
「心意気さえあれば、どんな場所でも、人間は多くのことを学べるものですよ」川上弘美センセイの鞄

お土産も買おうね。ガイド本もそれぞれの館のどこかのタイミングでの思いが詰まっていて良いよ。薄くて安い本だし。
お財布、歩きやすい靴、動きやすい格好、あとは好奇心だけあれば。


写真の撮り方
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まず館の指示があればそれに従いましょう。フラッシュ禁止とか。
明るい水槽の動かない生き物から撮ることに慣れると良いんではないかな。
よく撮れるいいカメラよりも、好きなカメラ持ち歩きたくなるカメラで。
コンタクトシートの例/失敗例も紹介。
ていうかアクアマリンふくしまサンマとか超絶難しい。
自分が注意していること:絞りとシャッター速度、MF。落ち着き。
動画はまだ苦手だなあ。

レンズについて:広角とマクロあると楽しい。
まあ生き物やっぱり難しいので失敗して当たり前。
大事なこと→「すべてのチャンスボールにフルスイングを」:the pillows


・公開してみよう
水族館ブロガーのなり方→カメラを持って水族館に行こう、そんだけなんじゃないかなあ。ていうかうちのはてダは何時の間に水族館ブログ扱いなんだ。
好きなやつだけ公開したらいいと思うの。
はてないいよペロペロ。生物系やけに詳しい方もお子さんおられる方も多いから親和性高い気がする。

実はがんばっている水族館

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繁殖賞古賀賞、エンリッチメント大賞
JDreamとかで論文拾ってみる→意外にあるじゃないの!!
「わからない」と言ったひとのおもいで - 窪橋パラボラ
生き物を飼育することって、きっとわからないことの連続なのでしょう。


動物園とのちがい
捕食者/被捕食者の混合飼育が結構デフォルトなんだよね。まるごとの生き物が食卓に出てくる食文化の関係とか含めると面白い。
餌の抵抗感もマウスより魚の方が少ないだろうし。昆虫はどうだろう。


水圏は繋がっているということ。
フロンティアとしての水族館。カバー範囲としてはまだまだ動物園より少ない。
水族館はゴンドウ、シャチ以外の鯨類、リュウグウノツカイウバザメ/メガマウスとか見てみたい見てみたすぎる。
っていうか色々見たいよねえ。色々殖えて欲しいよねえ。

参考資料

福武さんの本とか川端さんの本とか。

動物園にできること (文春文庫)

動物園にできること (文春文庫)

イルカと泳ぎ、イルカを食べる (ちくま文庫)

イルカと泳ぎ、イルカを食べる (ちくま文庫)

すいぞくかんにいこう

すいぞくかんにいこう

どうぶつえんにいこう

どうぶつえんにいこう


水族館の抱える(と思っている)問題点

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テーマはユーザー目線の話だけど、大事なこと。
生き物の取り扱われ方:OK Goの犬とお父さん犬的なものの観方。
足音に効果音はいらないし喋らなくていいけど。ローレンツソロモンの指環。
ユーザーの動物感以上の園館はできないよねやっぱり。
イルカ飼育の問題→生き物を飼うということそのものの是非でもある。業なのかもしれないけど罪にするのもやっぱりちゃうんと違うかな。
リーディングローンを後押しできるお客さんになること。BL。薄くて高い本じゃなくて、とか言ってみたい←滑るフラグ

英会話講師としての飼育生物。英語芸であるとしたら申し訳ないし勿体無い。
その場合、ペットは英語未満という意味でローマ字なんかな。
「実際に現地に行くのが一番」は当然だけどチャンネルがそれだけだったら殆どの人の知識とか経験はやっぱり貧しいままだと思う。帰国子女留学経験者だけが英語しゃべる訳じゃない、みたいな。

タッチプールの扱いかたから動物の扱い方とか犬の十戒
「見る作法は学校で教えてもらっているけど、触る作法は誰も教えてくれていない」こと。


PFIとか指定管理者非正規雇用研究スタッフも守れないようじゃ何が「水族館の目的:環境の保護」か。
ポスドク問題との共通性。ヒト資源サスティナビリティ大事だよやっぱり。
ボランティアよりもカジュアルにお金回るシステム組めないかなあ。大学生からポスドクあたりで。マネタイズ難しいかな。ある程度のバックヤードへのアクセス権あげて勝手に有料館内ツアーとかおもちろいかも。
アクアスのスタッフボードの射程はすごく好ましい。
生き物、スタッフ、他のお客さん、自分。みんなそれなりに幸せになれればいいと思う。


個人的に、最後の最後に向かって欲しいのは外に目を向けること。 水族を見なくても楽しめること。
逆説的には河川敷とかビーチにシートひいてビール呑む、とかでもよいんだと思う。
普通に生きてるその横、そこら辺に居る何かに気づけるようになれればそれも水族館の意義なんじゃないかな。

「見ること」をノルマにしないで、むしろ「別に生き物見なくてもいいよ」っていうとこから入っていいと思う。
全部見ようとすると「あ、いた!じゃ次!」ってよくある「ウォーリーを探せ」になっちゃう。
どこかにけったいな生き物がいるっていうことを知ってるだけで楽しい。飼育生物は全生物を網羅してないし。


メガスタープラネタリウム。手を引くにはありったけのものを見せるのじゃなくて、ちょっと情報量を間引いて、様子を見ながらパスする方が誠実なんじゃないかなあ。ということで子供向けの展示に園とか館の趣味が出ちゃうよね。
海遊館のたんけんノートの例。


愛を語ることと交際をせまらないこと。
好きなとこに通ってスタッフと仲良くなることは、気に入ったwebサービスプログラマと知り合うこととかおいしい料理屋さんと仲良くなることとかと等しくたいへんたいへん幸せであること。

さいきょうのすいぞくかん。

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色んな人にとって善きものであること。生き物にもスタッフにも経営にもお客さんにも。
環境エンリッチメントは当然のこと、うみたまごイルカみたいにお客さんをおもちゃにすることだって全然ありな訳で。
外への扉、額縁としての水族館。永遠の通過点。


穂村弘「水準器。あの中に入れられる水はすごいね、水の運命として」というのに近い敬意。

「ごちそうさま」的な立ち位置、アウトプットはどうやればいいんだろう。
わからないけど「おいしかったよ」っていうのに近いことをずっとずっと言っていたい。
「ありがとう」なのかもしれないけれど。

参考URL

ISIS : International Species Information System
WAZA : World Association of Zoos and Aquariums
動物園と水族館 : 日本動物園水族館協会(JAZA)
市民zooネットワーク
日本博物館協会
e-Stat 政府統計>社会教育調査

*1:しかもお客さんには本職のサイエンスライターさん、獣医師資格持ちの方複数、5歳のおにゃのこが入るというカオス状態

*2:普通に貼りつけただけだとうまくいかなかった。http://d.hatena.ne.jp/absj31/20120527/1338153531 を参考にしました。さんくす!

*3:たぶん自分の性格的には複数登壇者がいるパネルディスカッション状態が一番合うのかなあ…

*4:例えば、文芸フリマもたぶん同じ方向だよね

*5http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%95%E7%89%A9%E5%9C%92

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