啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

KAUST(アブドラ国王科学技術大学)センタープロジェクトの審査に世界から17人

本日は、朝8時から1時間にわたって、審査委員会でのヒアリングに臨みました。
こちらの所属している研究センターから研究プロジェクトを申請し、その申請に対する審査委員会のヒアリングがあったのです。
 こちら、サウジアラビアでは、金曜日と土曜日がお休みで、日曜からワーキング・デイが始まります。少しややこしいですが、日曜日が日本などの月曜日のような感覚です。
 KAUST(アブドラ国王科学技術大学)には、センターが11ありますが、今回センターからプロジェクトの大学内公募があり、教授が所属するセンターからもプロジェクト応募を行いました。
 興味深いのは、この審査に、世界から専門家を17人も呼び集め、徹底的に審査が行われれるのです。 今朝から、この17人の専門家の前で、質疑応答に適宜にこたえなければならないのです。
 KAUSTは、企業などは別なのですが、外部からの研究資金の提供を許しておらず、教官個人にあてがわれるベースラインの研究予算の他には、基本的には大学の内部予算での公募に応募して研究資金を得るようになっています。
 たしかに、どこの国でもそう簡単には研究予算を与えてくれません。KAUSTも予算規模的には大変恵まれていると思いますが、その審査は大変厳しいものですね。 審査委員会では、審査員全員の研究室訪問もあります。
 しかし、適切な研究予算の配分については、厳格な審査を行うというのは、適切な措置と思われます。審査委員全員の旅費と謝金を考えると、それだけでも莫大な費用がかかっていると推測されますが、そんなみみっちさよりも、その費用も厳格で適正なプロジェクトを行うための正当な投資だと考えると、その投資は決して無駄ではないという「大人の考え方」が基本に存在するのです。

「Silent Japanese(もの言わぬ日本人)」

 審査委員会では、教授はKAUST(アブドラ国王科学技術大学)赴任してわずか2ヵ月半ではありましたけれども、どんどん発言をしました。
 一般に、日本人は「slinet Japanese (サイレント・ジャパニーズ)」(もの言わぬ日本人)というあだ名あるように、会議や集会では意見や発言をほとんどしないことで知られています。米国では、「発言しない人は、いないのと同じ」という認識がありますので、ものを言わないと存在さえ認めてもらえないのです。
 とにかく、何でも発言しましょう。会議や集会に行ったら、とにかく1回は発言することに留意いたしましょう。そして、「talkative Japanese (トーカティブ・ジャパニース)」(話好きな日本人)とでも呼ばれるようになりましょう。