啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

学位授与式 (Commencement )

サウジアラビアのKAUST (アブドラ国王科学技術大学: King Abdullah University of Science and Technology)では、昨日から一年間のハイライトである一連の「学位授与式 (Commencement )」のイベントが始まりました。
昨晩は、紅海を真近に望む野外公園で特別ステージとともに、一大晩餐会がありました。この晩餐会はいつも豪華ですが、日本にないと料理といえば、子羊の一匹丸焼きでしょうか。
この巨大な焼鳥のような丸焼きが次々と運び込まれる様は、実に壮観でした。
今日は、昨年と違って、学位授与式 (Commencement )のセレモニーが夜8時から始まります。昨年の特別ゲストは、世界最大の石油会社サウジ・アラムコの会長でしたが、今年は米国のスタンフォード大学ヘネシー学長です。
ファカルティは、「学衣」(ハリーポッターが来ているようなガウンと帽子)を着なければなりませんが、教授はこの11月に台湾の国立成功大学(NCKU)から授与された非常に派手な学衣を着ようと思います。実は、自分が学位を授与された大学の学衣を着るのが通例で、学衣を見ただけで、「あの人はハバード大学出身だ!」とか、「彼はスタンフォード大学かあ!」が分かるようになっているのです。
教授が大学院生で学位をもらう頃は、まだ学生運動の余波が残っており、権威主義に映るものは忌み嫌われていて、学衣などを身につけることなど到底考えられないことでした。ですから、そのようなものを買っておくとかの発想は全くありませんでした。
このため昨年は、KAUSTがまったくただで洋服屋まで呼んでオーダーでKAUSTの学衣を作ってくれたので、それを来て参加しました。そうです、教授がその学衣を着ている写真を見て、まるで「キョンシー」だと酷評されたものです!
今回の国立成功大学でいただいた名誉学位の学衣は、真紅と黒が基調でなかなか派手です。(11月に行われた台南の国立成功大学での教授の名誉学位授与式には、KAUSTのジム・ケルビン副学長も同席していただき、国立成功大学の学長・副学長と一緒に写った写真は新聞に載ったり、KAUSTのキャンパスの電光掲示板で再三アナウンスされたようで、結構な評判にしていただいたので、今回の学位授与式 (Commencement )には、この学衣はぴったしかもしれません。)